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ISF12のあれこれ

ISF12!お疲れ様でした!!

やっぱ楽しいね、この祭り。サークル参加は二度目だったけど今回は本出してるフォロワーいっぱい居て謎の仲間意識とかシンパシー的なアレを感じて勝手に盛り上がってた。
前回参加時(ISF10)は合同1本と個人誌1本、今回は個人誌2本に寄稿したのが3本とトータルで言えば進歩してる?と言えるかもしれない。いや主催めちゃくちゃ大変だったけども。
当時の縁とかでスペースに挨拶しに来てくれた方もいてほんとありがとうございました。テンパって何喋ったか殆ど記憶に無いけどネット弁慶なので許して下さい。

個人誌として今回のISF12では2冊頒布しましたが、どちらも素敵な表紙/挿絵を提供して頂きました。思い描いたイメージがそのまま具現化されたようで毎度毎度感嘆するばかり。
生まれて初めて作品にファンアートというものを頂いてから、このシリーズを終わらせる時が来たら必ず依頼しようと決めていました。残念ながら今回はお会い出来ませんでしたが前回(ISF10)に引き続ききゅーたろー様、大変ありがとうございました。
周防桃子というキャラクターに落ちてから個人的に飛び抜けて可愛らしい桃子を描いている方だと数年前から追っかけてました。今回自分の小説に憧れていた形でイラストを頂けて光栄の極みです。meeeeeeco様、本当にありがとうございました。

売り上げ(と言って良いのか)は今回も上々。委託はすこーし考えてるけどやり方もさっぱりなので考え中。買えなかった方いればお題箱にでも放り込んどいてください。
レポート書けるほど動いてないので以下は今回わたくしが頒布したSS本「ダブルヘリクス・ターミネイション」「黄昏色のシンチレーション」に関する話になります。
内容にもがっつり触れるのでもし手元にあるのであればそっち読んでからの方がいいです。

ダブルヘリクス・ターミネイション

終わっちゃった。シリーズ。
今回のイベント終えて一番驚きというか嬉しかったのが、スペースに買いに来た方から「これ読んでました」「楽しみにしてました」という声を複数頂いたこと。いや〜〜〜ありがたい。こちらこそありがとうございます。

タイトルは見ての通り、一作目との対比。元々このシリーズが「二重螺旋ってDouble-Helixっていうのか…イイな」という思い付きから、付かず離れずの距離感を螺旋に喩えてそれっぽい中身を付けて投稿したのが始まりでした。なのでそのフレーズは絶対入れた。
ターミネイション=終着点。現実だと終電もそう訳される?らしい。
作中では一つの可能性として、そうなったというイフの結末を垣間見せてます。幼馴染は負けヒロインって言うしね。
完結編とは銘打っても、元々日常垂れ流すだけだったから劇的な変化とか感動のフィナーレみたいな感じのやつではないです。ただ少しだけ、これからは変わっていくかもしれない…という引き方。
まあぶっちゃけUBWですね、話の流れは。アリシアさんは錬鉄の英雄です。
実は当初のプロットでは時間軸をもっと先にして、引退を視野に入れた百合子とこれ以上彼女の人生に関われないと離れようとするP、鋭く横から刺して来るまつりという割とシリアス寄りのやつで書いてたんですよね。ただこれをシリーズの1つとして出すといきなり数十年時間が飛ぶのは不自然では?とかn年後のPドル物としてはありきたりな話では?みたいな懸念がどんどん出て来て没。
結局他のやつに強く影響され過ぎだろみたいな感じですが、気付いたらそうなってただけで意図的に似せた訳じゃないです。決して。途中で気づいちゃったから悪ノリで真名とか入れちゃったけど。

「金髪碧眼」と言いながら百合子が「同じ色の瞳」と表現してたのは意図的です。そもそも並行世界の自分自身なんだからちょっとくらいのカムフラージュでは誤魔化せません。百合子視点では本当に自分そっくりの大人にNTRされてるようなもんだったというワケ。
挿絵もモノクロだし叙述トリックみたいなやつ出来ねえかなあ〜と色々考えたけどテンポ悪くなったので結局匂わせ程度だけ。
彼女が居た世界線はPが他の相手とくっついてる訳ですが、まあそっちの結末もいずれ書きたいね。

表紙の構図はヘアチェン千早の覚醒後がモチーフです。気付いた人居るかな。



黄昏色のシンチレーション

一昨年から企んでいた大長編をようやく形にする事が出来ました。流石に6桁までは行かなかったけど今回書いた分、再録込みの全話で見ても自分の作品ではぶっちぎりの文字数。
内容について補完する事はそこまで無いので、作中で用いたフレーズの解説並べてきます。折角考えたタイトルが伝わらないのは悔しいので!

ハートアンドキューピッド

これは作中でも説明されてますね。冒頭のダイヤの原石の話をするPの会話を思い付いたのが発端で、それに関連したいい感じのフレーズを探して辿り着きました。
1作目を書いた時点では考えてなかったものの、最後に会心のタイトル回収を入れられたのが今回のSSで一番好きな箇所。

フローレス

これは複数のニュアンスを込めてます。
1つ目は前章に続きジュエリー用語で、クラリティ(透明度)の最高ランクを意味する”Flawless“
2つ目は「完璧」を意味する上記の単語そのままで、立場や年齢差といった前途多難なふたりを皮肉ったもの。
最後はポルトガル語の“Flores”で、読みは同じですが「花」という意味で桃子のトレードマークとも言える髪飾りを指しています。

シンチレーション

原義は「星の瞬き」。ジュエリー用語としてはダイヤモンドの反射光をそれに喩えたもの。宝石を動かしたり傾けた際にキラリと光る輝きをそう呼ぶらしいです。
GIAという組織が定めたところによれば、ダイヤの輝きは「ブリリアンシー」「ファイア」「シンチレーション」の三要素で決まるそう。作中で思い出が蘇るシーンの『弾ける花火のように─』という表現はここに由来してます。

ティアドロップ

そのまま「涙」。用語としてそれをモチーフにしたデザインを意味しますが、これもジュエリーだと「悲しみの涙も人生を彩る輝きに変えられますように」という別のニュアンスを持ちます。

メレー

一般的にはメレ(ダイヤ)と称され、カラット単位が付けられない程小さいダイヤの粒を意味します。
サブタイのページにも書いたように、極小サイズのためアクセサリに複数配置して装飾とする事が大半です。

『ティアドロップ・メレーグレイス』にはこれまでの道行きをその小さなダイヤに例えて、「かつての涙も、数多の思い出と共に君を彩る輝きになりますように」という願いを込めてます。

ディライト

これはそのまま「Delight=喜び」。ジュエリー用語はライトの部分で、色味の付いたダイヤを指します。

見ての通りカラーでは最低評価グレード。色付きは要するに不純物が混ざってそうなるので、無色透明に比べると基本的に低評価です。
2章のタイトルが歪な二人の関係を皮肉ってクラリティ最高評価の「フローレス=完璧」となっていた事と対照的ですが、本章はエピローグの位置付けなのでそういった過去や悲しみも目を逸らさず全部受け入れて前に進む…という心境の変化を表現してます。


案は他にも色々あったけど、めちゃくちゃ考えた末にこうなってます。クラリティで調べてたら星のようになってる紋様が「アステリズム」と呼ばれると知った時は使うっきゃねえ!となりつつ肝心のダイヤとは無関係だったので泣く泣く没案になったりとか。

こんなやつ

タイトル関連で色々考えるのはいつもの事ですが今回は特に色々ニュアンスを仕込みました。物語と合わせてその辺も知識として知って頂けたら嬉しいな。
あと各章の頭に載ってるフレーズはダイヤモンドに関する格言とか名言みたいなやつです。BLEACHっぽいとか思ってたら意識したので正解です。影響され過ぎ。


次回の13はサークルでは参加しないつもりですが既に合同幾つか参戦してるので何かしらは出る予定。次もより良いモノが出せるよう頑張ります。
学マスでもなんかやってみたいね。

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