うちの会社、いくらで売却できる?②
年倍法とは?
年倍法とはどのような株式評価方法なのでしょうか?
順を追ってご説明します。
冒頭にも掲載しましたが、あまり専門用語を使用せず、単純明快にご説明します。
実際に直近の決算報告書をお手元にご用意いただきながら、ご覧いただけますとよりご理解しやすいかと思います。
ステップ1 貸借対照表からのアプローチ
決算報告書を1枚めくると貸借対照表と書かれたページが出てくるでしょう。
貸借対照表とは、会社の資産と負債と資本金を数値で表した表で、いわゆるバランスシート呼ばれるものです。
貸借対照表の右下あたりに、純資産の部合計とありますが、これが株式評価の大元の数字になります。
純資産の部合計の数字の意味についてですが、
例えば、資本金300万円で会社を立ち上げて、5年間会社を経営したとします。
貸借対照表の純資産の部合計の数字が、490万円となっていたとします。
これは300万円を投資して会社を立ち上げ、5年間で、190万円の利益が会社に残ったことを意味しています。
つまり、投資した金額と今までの経営努力の結果の合計額が純資産の部合計であり、この金額が年倍法による株式評価の基礎となる部分です。
ステップ2 純資産の部合計金額を時価評価
純資産の部合計を今度は時価評価します。
例えば土地などの固定資産です。
これを時価評価します。
100万円の土地を時価評価したら110万円だっとします。
となると、純資産の額は+10万円となり、500万円が時価評価した純資産の価格となります。
これを時価純資産価格と呼びます。
つまり時価評価をした純資産の価格が時価純資産価格なのです。
これに対し、ステップ1でご説明した純資産の価格は帳簿上の価格なので、簿価純資産価格と呼ばれます。
年倍法による株式価値の評価にはまず、時価評価した純資産の価格である、時価純資産価格を基礎として用います。
そして、この評価は会社資産の見地からのアプローチで、利益についての評価も加算するのが年倍法の評価方法です。
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