独学で彫金をはじめる! ロウ付け道具のご紹介
独学で彫金をはじめる ーロウ付けに用意する道具ー
シリーズ第二弾です。
今回はロウ付けに使う道具の紹介をいたします。
前回のシリーズはこちらから↓
独学で彫金をはじめる!初心者が最初にそろえる道具を詳しく紹介します!|azur.jewelry|金属と石の装身具作家|note
よくロウ付けに必要な道具はどこで手に入れるの?
どんな環境ですればいい?など聞かれます。
自宅で簡単にロウ付けする為に用意する道具をご紹介します。
ロウ付けの方法については記載していません。あくまでも道具です。
ロウ付けができるようになると作れる物の幅が広がります。
リングのロウ付けやピアスの金具のロウ付け、石枠を作るなど、やれることがぐっと広がります。
私は都市ガス用のバーナーと、簡易トーチを使い分けて使用しています。
大がかりなロウ付けはガス用バーナーで、金属をなましたり、細かい作業に関しては簡易トーチを使っています。
都市ガス、プロパンガスにつないで、使うバーナーの紹介
写真のは都市ガス、プロパンガス両方で使えるタイプです。都市ガスやプロパンガスの口につないで使います。プロパンガスの方が都市ガスよりも火力が強く、どちらかと言えば彫金をするには適しています。
私はプロパンガスではなく都市ガスを使っていますが、問題なく使えます。
1500℃で安定して使えるのが特徴です。
真鍮、銀、金、銅など使えますが、プラチナのロウ付けはこのバーナーではできません。プラチナはもっと温度が高くなる酸素バーナーを使用します。こちらは資格がないと扱えませんので、特殊だということを認識しましょう。
道具一式で30,000円前後です。
必要な道具
①空気を送り出すエアーブロワ―
バーナー1台ならエアーポンプ風量30Lくらいの物を使用します。
②ブローパイプを用意します。その際に都市ガス・プロパン・天然ガスどのタイプに合うのか確認して購入します。環境が変わっても使える万能型がお勧めです。
③エアーブロワー用のホース
エアーホース直径8㎜が使用できるホース。コーナンなどで売っているシリコンホースです。2~3mほど用意しましょう。
④都市ガス用のホース(プロパンガス用のホース)つかすガスに合わせて用意します。ガス口からバナーを使う位置までの長さを用意します。
その他用意するもの
ゴム管用ソケット、ホースバンド4個、バーナースタンド
ソケットはガスのホースにセットして使います。ホースバンドはガスや空気が漏れないようにホースにつけます。
バナースタンドは、使用した後に立てかけて置けれるので便利です。
紹介したバーナーがセットされた状態で販売されています。
使い方はブローパイプに片方に都市ガスのホースをつけ、もう片方にエアーブロワーにつないだホースをつなげます。
都市ガスのコックをひねり、エアーのスイッチを入れて、使います。
この時ガスの出るバーが上に上がっているとガス漏れになりますので、最初に確認してからしましょう。
左側のAIRと書いている方が空気が出ます。ひねって先に空気を出してから、ライターに火をつけ、ガスを少しずつ出して火をつけます。この時使用するライターはジッポが安心で使いやすいです。
ここまで書きましたが、大変だ!できるかな?と心配になる人もいるんじゃないかと思います。
初心者は次に紹介する、簡易バーナーで最初はスタートすることをお勧めします。慣れてきたら、通常のバーナーに切り替えましょう。
簡易バーナーの紹介
プリンス ガスバーナー GB-2001と専用のガスボンベ
細かい調整が出来る本格派ガストーチで、細かいロウ付などに便利です。
充填式ボンベをトーチ底に押し当てて、ガスを注入して使います。
特徴としては、1300℃電子着火で安定した炎が出せます。
ガス調整が簡単で、微調整もできる二重調節機構です。
お値段は6000円前後
こちらで売っています↓
プリン
ス ガスバーナー GB-2001 | K)溶接・ロウ付・溶解,ロウ付け,バーナー,ハンドバーナー | シーフォース 世界の工具・彫金 オンラインショップ (tools-shop.net)
こちらのトーチでも小さい物であれば十分ロウ付けが可能です。
リングのロウ付けや、ピアスのポスト部分のロウ付けなど。
私は、このトーチを何年も使用して、たくさんの作品を作りました。
金属を溶かして再生したい!とかは難しいですが、ある程度は使えます。
少し大きめのバングルなどは、さすがに火力が足りないので、別のトーチを使用します。
ホームセンターで売っているガスバーナーです。こちらはお値段もお手頃です。1000円前後。バーベキューで使うようなソードガスバーナーでも大丈夫です。
ただ炎の調整ができないので、全体を温めるなどの補助的な形で使います。
火力が強いので逆に地金が解けてしまう恐れがあります。気を付けましょう。
バーナー以外に用意する道具のご紹介
①フラックス
②セラミックロウ付け台(耐火煉瓦でも可能)
③セラミックのハニカムブロック (穴が開いているので空気が抜けやすく効率よく温度が上がります。)
④第三の手・ピンセット付
⑤ピンセット AA直型
⑥希硫酸もしくはピッキングコンパウンド(酸洗いに使います)
⑦銀ロウ 3分、5分、7分
⑧金切りばさみ
⑨誘導棒(あれば便利です。)
セットになっているものが販売されています。↓
シルバーロウ付けお買い得セット 希硫酸ver | K)溶接・ロウ付・溶解,ロウ付け | シーフォース 世界の工具・彫金 オンラインショップ (tools-shop.net)
彫金の工具でなくても、ホームセンターで売っている耐火煉瓦でも代用できます。フラックスは金属によって種類がありますので、用途に合わせて選びましょう。
酸洗いに使う希硫酸ですが、硫酸を薄めたもので、ピッキングコンパウンドよりも強アルカリです。ですが、初心者はピッキングコンパウンドの方が使いやすいので、こちらをお勧めします。既定の分量で液体を作り、ガラス瓶に入れて使用しましょう。古くなった液体を処理するときは重曹で中和して、捨てます。酸洗い用の液体は金属ごとに分けて作り、つける金属を統一しましょう。液体に溶けた金属が、別の金属に付着(メッキ)されるのを防ぐためです。ピッキングコンパウンドでも、服に飛ぶと穴が開く場合があるので、作業するときはエプロン着用で扱いましょう。酸洗い用の液体につけたアクセサリーを中和する重曹水も作って容器に入れて保管しましょう。
誘導棒はロウ材を誘導したりするのに使ったり、ロウを置くときに使います。あると便利ですが、なくても大丈夫です。
私は、上記にプラスしてステンレストレーを購入することをお勧めします。
机の上にロウ付け台を置いて使用する人が多いみたいですが、部品が飛んだり、落としてしまったりするので、ステンレストレーの上に載せて作業しています。
囲いもアルミの簡易的なものを使用したこともありますが、倒れて燃えてしまう可能性があるので、壁側にもステンレストレーを置いてカバーしています。
部屋の中でロウ付けコーナーを作って作業しています。
ロウ付けをする時は必ず水を用意しましょう。
何かあったときに水をかけれるように、ペットボトルにいれて置いておくといいでしょう。またボールに水を張り、ロウ付けしたものを冷やすときに使うものを用意しましょう。
以上ロウ付けで準備する工具一式です。
ロウ付けの方法については、こちらの記事では書きませんが、YouTubeで検索すると出てきます。
道具を購入するお店の紹介
実店舗
南里金属製作所 大阪(心斎橋)
シーフォース心斎橋店
シーフォース御徒町店 東京
山口工具店 御徒町 こちらはオンラインでも販売されてます。
オンラインショップ
シーフォース
シーフォースは楽天市場のサイトもあります。
ニューアート
SUZUHO
以上参考になれば嬉しいです。
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