共催セミナーはなぜやるの?今日からできる、共催セミナーの開催方法
コロナをきっかけに、オンラインセミナーが当たり前になりました。オンラインセミナーは、主催者も参加者も、移動によるコストを削減できます。会場費や移動コストを削減できるメリットがある一方デメリットもあります。私は今年約50回の共催セミナーを開催しました。
その経験を踏まえて、
共催セミナーを開催する理由
共催セミナー開催方法
開催するためにの心得
オンライン・オフラインそれぞれのセミナーのメリットデメリット
について書いていきます。この記事を読めば、今日から共催セミナーを開催できるはず!
簡単な自己紹介✋
共催セミナーとは?開催する理由
共催セミナーは、通常2つ以上の組織や個人が主催者として関与します。各主催者が異なるバックグラウンドや専門分野を持っているため、多様で幅広いトピックを提供できたり、専門性的な知見を提供できます。
主催者にとっては協力することで、個別に行うよりも目的を達成しやすくなったり、より効果的な成果を得ることができます。参加者にとっては、多様な視点や深い知見を学ぶ機会となります。
共催セミナー開催方法
声をかける場合・声をかけられる場合両方ありますが、今回はお声がけをする側として書いていきます。
まずは以下の準備をしましょう。
自社の開催目的を明確にする
開催目的:宣伝(PR)、リード獲得、共催企業との関係性構築、等
ターゲット:既存顧客、新規顧客、新規開拓(ターゲット未開)、等
テーマ:新サービスのPR、機能や知見についての深堀、等
集客目標:各社〇〇名集客
開催時期:おおよその時期、〇月、上旬~下旬
登壇方法:各社講和、対話形式のセッション、パネルディスカッション
共催企業リサーチ
上記に書き出したゴールを目的の成果を得るために、どういった組織・企業・個人と一緒に実施するとよいか考えていきます。
関連性と相互補完性
共催企業が提供する製品、サービス、または専門知識が、セミナーのテーマや目的に関連しているかどうかを確認します。相互に補完的な提供価値があることが望ましいです。ターゲットオーディエンスの一致
共催企業がターゲットとする顧客層や参加者層が、セミナーのターゲットオーディエンスと一致するかどうかを確認します。顧客層の一致は、イベントの成功につながります。ただし、事前リサーチだけでは情報を得ることができないので、打ち合わせ時に確認をすると良いでしょう。セミナーの実施実績
セミナーを頻繁に実施されている場合、開催にも登壇にも慣れていらっしゃると想定できるため相互の目的が合致した場合トントンと話がすすみます。一方、セミナーを実施したことがないもしくはかなり頻度が少ないと、事前準備~登壇に至るまで調整や準備の時間が長くなります。
私は、自社の開催目的を明確にするの「テーマ」に沿ったキーワードで検索をすることが多いです。例えば「EC・SEO」や「ファッションEC・GA」など、テーマをより深くお話しいただける方を検索します。キーワードにマッチしたサービスみつけたらセミナーの実施実績有無やSNSを確認します。
お声がけと打ち合わせの設定
セミナーをご一緒に共催していただけませんかのお声がけは、メールやSNSのDM、お電話などで実施します。
その際に自社の開催目的をお伝えします。
打ち合わせで決めること
共同主催者たちが、セミナーの目的やテーマ、期待する成果について共通の理解を築くことが重要です。各主催者が同じ方向を向いていることは、イベントの一貫性を保つ上で不可欠ですよね。そこで事前打ち合わせでは以下の相互理解を深めます。
イベントの目的とテーマ
共催セミナーの目的とテーマを明確にする。
参加者が得るべき価値やセミナーの焦点を明文化する。共同主催者の役割と責任
各主催者が担当する役割や責任を決め、誰がどの部分に責任を持つかを確認します。
例)LPやお知らせ、アイキャッチ等の作成
申込フォームの管理
会場・配信ツール
アンケートの実施有無・アンケート製作者
資料の配布有無
アーカイブの可否
予算と費用分担
イベントにかかる予算を明確にし、各主催者の費用分担方法を合意します。開催に必要な経費や負担を均等に分担するか、それぞれの貢献度に応じて分担するかを検討します。セミナーの形式
セミナーの形式(講演、パネルディスカッション、ワークショップなど)やプログラムのスケジュールを検討します。プログラム
参加者にとって興味深く、効果的なプログラムを共同でデザインします。
セミナータイトルや、時間配分、プログラムに反映するために申込時に事前に得る情報が無いかなどすり合わせましょう。マーケティングと広報戦略
イベントの広報戦略を共有し、各主催者が担当する広報活動を調整します。ソーシャルメディア、メールマーケティング、プレスリリースの配信有無などを含むマーケティング戦略を合意します。参加者のターゲットと拡充策
どのような参加者をターゲットにするかを明確にし、各主催者が拡充策を検討します。異なるネットワークを活かして集客する戦略を立てます。会場やオンラインプラットフォームの選定
イベントの形式に応じて適切な会場やオンラインプラットフォームを選定し、その手配を進めます。場所やプラットフォームの特性に合わせて設備や技術の調整を確認します。打ち合わせと連絡の頻度
共同での打ち合わせの頻度や連絡手段を合意します。進捗状況や課題について透明性を持たせるためにも両社やりとりが慣れている手段をえらぶとよいでしょう。
セミナーのお知らせに掲載すべき情報
セミナーのお知らせでは、参加者の興味を引く内容や、参加に必要な情報を記載します。以下は、セミナーのお知らせに掲載すべき情報の一般的な例です。
イベントの基本情報
イベントのタイトル
・開催日時と場所(オンライン開催の場合はプラットフォームも明記)
・イベントの形式(セミナー、ワークショップ、パネルディスカッションなど)テーマと目的
・セミナーのテーマや目的を簡潔に説明
・どんなかたにみていただきたいかも記載してあると親切ですプログラム
・セミナーのスケジュールやプログラムを書きましょう。
・参加者が質問できるセッションやネットワーキングの機会があるかどうかの明記も必要です。参加費用と登録方法
・イベントへの参加にかかる費用がある場合はその明記
・参加登録の方法
・参加申込の締め切り日特典や提供価値
・特典等がある場合も記載するとよいです。登壇者や講師の情報
・各登壇者や講師のプロフィールや専門性の紹介
・彼らのセッションが参加者にもたらす価値の説明スポンサーや協賛企業の情報
・スポンサーや協賛企業がある場合はその紹介
・彼らの協力によって提供される付加価値イベントの特記事項
・現地での飲食サービス、特別なイベントハッシュタグ、その他の注記事項問い合わせ先
・参加者が疑問や質問がある場合の問い合わせ先情報
これらの情報を明確かつ魅力的に伝えることで、参加者はセミナーに参加する意欲を高めやすくなります。お知らせ文は簡潔で分かりやすく、セミナーの価値や魅力を伝える工夫が必要です。
共催セミナーの心得
共催セミナーを実施する場合に気を付けるべきポイントです。基本的なことも含みますが、共催セミナーは会社と会社、会社と個人、個人と個人の両社間の信頼関係が重要です。
集客状況が悪い場合
その要因や解決策を共催者に誠実に伝えましょう事前リハや開始直前のリハへの関係者の参加
リハは当日の流れや状況を確認するものです。できる限り登壇する本人を交えて実施しましょう。代理の方が参加する場合は、代理である旨を伝え登壇者がどういった形で事前リハの内容を共有されるのかを共催者に伝えましょう。登壇時間の調整と厳守
共催セミナーで特に講和の場合、各社持ち時間があります。登壇の時間は守りましょう。プランBの用意
予期せぬトラブルや技術的な問題に備えて、プランBを用意しておきましょう。オンライン開催の場合はネットワークの不具合などが起こる可能性があります。違う回線を使用しているパートナーを予備として配置する等、準備しましょう。
また登壇者の不測の事態などにも備える必要があります。登壇資料に事前に目を通し代打で登壇できるパートナーをスケジュールを押させておく、もしくは控えているスタッフがいつでも登壇できる状態にしておきましょう。雑な開催
共催セミナー自体を開催することを目的にしてはいけません。テーマとはミスマッチなのに無理やり組み合わせてしまう、強引なスケジュールで実施しようとする、開催の知見がなく相手に任せきり…などさまざまなことにおいて「雑」になってはいけません。あくまでご視聴・ご参加いただく方に納得満足していただくことが成果で、共催セミナーを実施すること自体は成果ではないのです。それを忘れないようにしましょう。
オン・オフそれぞれのメリットデメリット
大分長い記事になってしまいましたが、最後にオンライン・オフラインセミナー、それぞれのメリットデメリットを書いて終わりにします。
オンラインセミナーのメリット
アクセス・参加のしやすさ
オンラインセミナーは場所に依存せず、参加者は自宅やオフィスから容易にアクセスできます。天候にも左右されず、参加がしやすメリットがあります。コストの低減
イベント開催にかかる費用(会場や交通費)が削減できます。参加者も移動の必要がないため、参加負担が軽減されます。録画データの再利用の可能性
オンラインセミナーは録画が容易で、後で他の人への共有が可能です。録画データはセミナー開催後も有効に再利用できます。参加者との対話の促進
チャット機能や質疑応答セッションを通じて、参加者と直接対話する機会が増えます。オフラインで質問がある人と呼びかけてもなかなか手が上がらないものですが、チャット機能だとテキストコミュニケーションなので質問が集まりやすい傾向にあります。
オンラインセミナーのデメリット
ネットワークや技術の問題
オンラインセミナーでは、十分なインターネット接続や技術機器を持っていない場合、配信音声や動画に支障が生じる可能性があります。集中力の低下
オンライン環境では、参加者が外部の影響、例えばコミュニケーションツールの通知や電話などによって集中力の低下が起こりやすいです。物理的なイベントよりも気を散らしやすいと言えます。対面での人脈形成の不足
オフラインのイベントでは、参加者同士が直接会って人脈形成する機会がある一方で、オンラインイベントではこれが制約されるため、人間関係の構築が難しい場合があります。
オフラインセミナーのメリット
対面での交流
オフラインセミナーでは、参加者と直接対面でコミュニケーションできるため、リアルな人間関係が生まれやすいです。集中力の向上
物理的なイベントでは、外部の妨害が少なく、参加者はより集中しやすい環境にあります。無料Wifiを提供している会場だと、PCを開いて、聞きながら他の作業をされるかたもいらっしゃいます。WIFI接続が無い環境が個人的には望ましいと思います。イベントの雰囲気
オフラインでは、イベントの雰囲気や臨場感をより感じることができます。視聴参加されているかたに直接話しかてみる、手をあげてもらうなど視聴者を交えた雰囲気づくりは、より深い印象を残しやすいです。
オフラインセミナーのデメリット
制約されたアクセス
物理的な制約により、遠方の参加者や海外からの参加が難しい場合があります。コストと時間の増加
会場や機材のレンタル、交通費などのコストがかかり、また参加者も移動に時間を要するため、コストや時間が増加します。情報の一時性
オフラインの場でのプレゼンテーションやセッションは、録画が難しく、一度きりの情報共有となる可能性が高いです。再利用が難しい点があります。
最後に
2020年に緊急事態宣言が発令され、街には人の姿が見当たらなくなりました。それまでの当たり前が一変しました。
オンラインセミナーもそのひとつですね。
近年、オフラインのイベントや旅行など、人々の行き交いが復活し、以前のような活気を取り戻しています。以前より盛り上がっているかもしれません。その一方で、便利になったものは残り続けていくと思います。
オフラインセミナーは会場の準備・複数マイクの準備・投影資料の接続など、オンラインにくらべて準備が大変です。オンラインセミナーがまだまだ人々にとって便利であるタイミングでぜひ共催セミナーにチャレンジしてみてください。心より応援しています。何かお手伝いが必要であれば、いつでもお知らせください。