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思考のミニマリスト

最近「ミニマリスト」という方をSNSでみかけます。

持ち物をできるだけ減らし、必要最小限の物だけで暮らす人。自分にとって本当に必要な物だけを持つことでかえって豊かに生きられるという考え方で、大量生産・大量消費の現代社会において、新しく生まれたライフスタイルである。「最小限の」という意味のミニマル(minimal)から派生した造語。

https://kotobank.jp/word/%E3%83%9F%E3%83%8B%E3%83%9E%E3%83%AA%E3%82%B9%E3%83%88-139265

先にお伝えすると私はミニマリストではありません。
多分、ミニマリストの方が見たら余計なものもたくさん買っているし余計なものもたくさん持っています。でも実は先日、45Lの袋12個分の持ち物を手放しました。そのお話はこの記事の最後に。

人は1日に35,000回以上、意思決定する

人は1日に35,000回以上の意思決定をしています。

Make 35,000 Better Decisions Each Day
Various internet sources estimate that an adult makes about 35,000 remotely conscious decisions each day [in contrast a child makes about 3,000] (Sahakian & Labuzetta, 2013). This number may sound absurd, but in fact, we make 226.7 decisions each day on just food alone according to researchers at Cornell University (Wansink and Sobal, 2007). As your level of responsibility increases, so does the smorgasbord of choices you are faced with.

You and I have been given a free-will and a multitude of choices in life about:

・what to eat
・what to wear
・what to purchase

https://go.roberts.edu/leadingedge/the-great-choices-of-strategic-leaders

スケジュールが詰まっていると、こなすことにいっぱいいっぱいになってしまい、考える時間が減ります。

部屋の乱れは心の乱れ という言葉を聞いたことありませんか?
心理学的にも「部屋の状況≒心理状況」と言われていて、部屋の状態は、その人の心の状態が反映されるそうです。

スケジュールが詰まっていたり、人間関係のことで頭がいっぱいになってしまっていると、部屋の片づけまで意識が回らなくなってしまうのです。

そこで有名なお話をひとつ、効率追求のために服を制服化してしまうというお話があります。制服化してしまえば、いろんな種類の服を買う金銭的コスト、服を決める時間的なコストが減り心理的な負担がへるということとす。
“いつでもどこでも通用する同じ服を着る”ことで判断回数が減ります。
Appleの創業者である故スティーブ・ジョブズ氏の「イッセイミヤケのハイネックにリーバイス501、NBのスニーカー」はよく知られていますし、IT系億万長者マーク・ザッカーバーグ氏も有名です。

タスクのミニマリスト

効率追求のために服を制服化する例をかきましたが、ミニマムにできることはたくさんあります。

例えば料理。冷蔵・冷凍保存して平日の調理時間を減らすことができます。1つの食材、例えば大根を、煮物、漬物、サラダ、おろしといったように1度に複数品つくり保存することで、ゴミすての回数や、調理回数も減ります。

掃除をミニマムにするために持ち物を減らす、(距離や住環境にもよりますが)通勤時間をへらすために電車をやめロードバイクにする。出かける際の持ち物(荷物)を減らすためにキャッシュレス化する。お金の使い方、人間関係、仕事すべてにおいてミニマリストの「自分にとって本当に必要な物だけを持つことでかえって豊かに生きられるという考え方」は有効だとおもいます。

「何が必要で何がムダか」という思考を習慣化するのことで仕事良い影響をもたらします。

・優先順位が明確になり、ムダな仕事に時間を費やすことが減る
・本当に必要な仕事に集中できるようになる

他にも、デスクの整理整頓によりモノを探す時間が無くなった、名刺を探す時間が無くなったなども挙げられます。

タイムマネジメント

ミニマリストは”時間”も効率的にと考えます。「ムダな時間を使ってはいないか」とタイムマネジメトも意識するようになるのです。

タイムマネジメントにはいろいろな考え方がありますが、「7つの習慣」の著者、スティーブン・R・コヴィー氏が提唱している「時間管理のマトリックス」をご紹介します。ちなみにスティーブン・R・コヴィー氏は、英・『エコノミスト』誌より「世界で最も大きな影響力を有する経営コンサルタント」と評されました。

「時間管理のマトリックス」
第一領域 <必須> 緊急・重要(消費の時間)
第二領域 <価値> 緊急ではないが重要(投資の時間)
第三領域 <錯覚> 緊急だが、重要でない(浪費の時間)
第四領域 <無駄> 緊急でも重要でもない(空費の時間)

多くの人が、第一領域と第三領域で1日を終えてしまってはいませんでしょうか。私もそうです。
でも絶対的に大切なのは、第二領域をしっかり自分で確保し作り出すことです(これは下記ながらめちゃくちゃ自分に言い聞かせています)。

「タスクのミニマリスト」で書いたように”スケジュールが詰まって、こなすことにいっぱいで考える時間が減る”というのが第二領域が無い状態です。

情報を蓄えることで、第一領域のタスクが発生した際の対応をスムーズにできます。助けてくれる人間関係をはぐくむのも第二領域です。準備や備えがあれば、慌てることもありません。
第二領域こそ、今後の人生、仕事に重要な時間となります。

第一領域 <必須> 緊急・重要(消費の時間)

  •  締め切りのある仕事

  • お客様からのクレーム対応

  • 病気や事故

  • 危機や災害

第二領域 <価値> 緊急ではないが重要(投資の時間)

  • 人間関係づくり

  • 健康維持

  • 準備や計画

  • 勉強や自己啓発

第三領域 <錯覚> 緊急だが、重要でない(浪費の時間)

  • 突然の来訪

  • 多くの電話

  • 無意味な接待やつきあい

  • 雑事

第四領域 <無駄> 緊急でも重要でもない(空費の時間)

  • だらだら電話

  • 待ち時間

  • 多くのテレビ

  • 見せかけの仕事

  • 現実逃避

私はミニマリストじゃない

タスクのミニマム化、タイムマネジメントの見直し、試行回数の削減は自分自身にも言い聞かせるためにまとめた内容です。

最初に書いた通り、私はミニマリストではありません。
でも実は先日、45Lの袋12個分の持ち物を手放しました。

家の中はだいぶすっきりしています。

何があって45Lの袋12個分の持ち物を手放したか。
実は、何かあったわけではありません。ただその週のスケジュールが公私ともにパンパンでイレギュラーな出来事も重なり、ただただ落ち着いて1つ1つをこなすことに集中をしようと自分に言い聞かせるくらい、頭の中も心も飽和状態でした。

いったん落ち着いた休日、起きて着替えようと思った時に物がいっぱいあることが嫌になったのです。服・紙・化粧品・靴・調理器具、リネン、もぉ何もかもをスッキリしたくなったのです。

<やり方>
・全部出して、必要なものだけを戻す
・悩んだら、悩んだボックスに保管(9割は次のタイミングで捨てることになります)
・えっとと思ったら処分
・使えるものはリサイクル

無意識ミニマリストですね。もしかしたら、私の防衛本能なのかもしれません。昔からなにか引っかかることがあると掃除や料理に熱中します。そうして思考の棚卸をするのです。無意識ミニマリスト化は「思考の棚卸」が必要な状態をも通り越した危険状態で本能的に起こした行動だったのかもしれません。

しかし45Lの袋12個分の持ち物を処分するのはなかなか大変です。粗大ごみの処分、施設への寄付、フリマサイトでの販売。これはこれで結構時間がかかりました。この結構な労費で、浪費を悔やみました。

最後に

「ミニマリスト」のちょうどいい量は、人によって違います。服は5着が良い、20着が良いといったように、心地いい持ち物量は変わってきます。服はすべてで10着だけど本は5000冊という人もいるでしょう。思考も同様です。なので誰かに対し「無駄なものを買って」というのはスタイリッシュではなく、押しつけです。

自分のちょうどいいが見つかると飽和状態になることもなくなります。もし最近ちょっといっぱいいっぱいだなと思ったら、おうちの中をゆっくり見渡して、いっそのこと全部出して、しまいなおしてみるのはいかがでしょうか。やってみようと思ったらぜひ♡を。

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