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シナモンの姉"ポロン"を徹底解説&考察!【後編】 小説"シナモンのふしぎ旅行"編【シナモロール】

この記事はポロンちゃんに関する記事の『後編』となります。
『前編』を読んでない方は下記リンクの記事を読むことでより楽しめる内容となってます!
ぜひご一読ください!

■シナモン達が住む町、シュクルタウンの昔話

前回の記事の物語からの続き、深い絆で結ばれたシナモンとフレンズ達はある日エスプレッソの提案で歴史の勉強をすることになります。
みんなではしゃぎながら自分達のご先祖さまがどんな人か想像を巡らせエスプレッソがシナモン達が住む街シュクルタウンの歴史の本を読み上げました。

しかし、その本の内容はとてもさみしいものでした。

シュクルタウンのある場所には昔、シュクル王国という国があってそこには王子様や騎士、歌姫など色んな職業の人がいた。
しかし平和だったシュクル王国の人々はお互いに信じあう心を忘れ、国民から笑顔が消え、国は暗い雰囲気のまま小さくなっていき、やがて消えてしまったという。

その本を読んだ後にシナモンとフレンズ達はしばらく誰も何も言えなくなってしまいモカがフォローを入れるもそれ以上遊ぶ気になれず、気まずい雰囲気のまま解散することに。

■シナモンとポロンの出会い

みんなが解散した後シナモンはカフェの屋根の上でひとり、上を向いてぼーっとしていました。
昔のシュクルタウンに何があったのだろう?信じ合うココロを忘れてしまったのはどうしてだろう?と物思いにふけてました。
すると突然空から女の子が落ちてきて!?

空から降ってきた女の子の名前はポロン、そしてシナモンは初対面にも関わらず自分の名前を知っているポロンに困惑します。
その際にポロンは慌てていて口を滑らしてるのですが

『びっくりすぎて、飛ぶのを忘れてしまっていて……』

その空色の瞳……』

『似てるなんて
、そんなの、あたりまえじゃないデスか!』

と既にシナモンの姉であることがバレそうな発言をしているのですが……
それだけポロンの方も急にシナモンに会って慌てているとも捉えられるわけです。

そこにコルネが登場
コルネはユニコーンの男の子でシナモンとは昔からの知り合いです。

コルネは『遠いところにある、シュクル王国がピンチで助けたい、それができるのは、シナモン、きみだけなんだ』
と説明。

ユニコーンは空を飛べて魔法が使える種族
さらに時空を超えて、過去や未来、別の世界に行くことができます。

コルネの魔法でメリーゴーランドのお馬さんとお話しできるように

コルネにはユニコーンの仲間がたくさんいて大人のユニコーンもいます。魔法能力はコルネに限ったものではありません。

キャラぱふぇで連載していた漫画ではコルネの能力を使ってシナモンはポロンと別の世界に何度も遊びに行くお話もありました。

実はポロンちゃんカプチーノと同じぐらい食いしん坊な子です。

カプチーノがシナモンの誕生日に持ってきた特大ケーキを1人で平らげてしまったことも……

そんな食いしん坊な側面もあるポロンちゃんなのですがどうやらタイムコンパスという魔法の道具を使ってシナモンに会いにきたそうです。
このタイムコンパスという道具はおそらく"ふわもこ雲族"由来のもの

あれ!?コルネがいるのに何でその道具を使っているの!?

あくまでこれは推測なのですがコルネに乗って時空を移動するよりもタイムコンパスの方が移動するスピードが早いからです。

そしてシナモンはポロンに質問します。
『なんでぼくじゃないといけないの?』
それに対してポロンはぐっと詰まった後にこう答えました。
『…………シナモンなら、信じられるのデス』

このセリフ素直に読むとポロンがシナモンを信じられるから(弟だし)となりますが主語が曖昧なため
シナモンだけは"信じるココロ"を持っているからと読み取ることもできます。

上のツイートでポロンが言ってるように魔法を使うには"信じるココロ"が必要なのです。

コルネには魔法使いの仲間がます。
同じ魔法が使える仲間を連れてくることだってできたのに

何故かシナモンが選ばれたのです。

突然のことすぎて、何がなんやらなシナモンでしたが彼は知っていました。

この世界は想像もつかないような不思議なことで溢れていると。

だからシナモンは出会ったばかりの女の子の言葉を信じて過去にいく決心をしポロンは時空を超える扉を開きます。
その際にシナモンは旅に備えてシナモンロールを焼いて持っていこうとしますが……

シナモンに体当たりを!?
無理やり扉の中に入れたのです。

それはつまり
食いしん坊なポロンちゃんがシナモンロールを持っていくのを優先しなかったってことです。

そしてその後コルネも『シナモンはマイペースだなあ』と言ってます。

本当に急がなければならない事態であったのは間違いないようです。

■カプチーノのご先祖様 騎士団長マルチーノ

過去にワープしたシナモン達が最初に会ったのはカプチーノのご先祖様のマルチーノでした。
というのもタイムコンパスで転移した先はシュクル王国ではなくそこから少し離れた彼の上だったからです。

カプチーノのご先祖様のマルチーノ

マルチーノはシュクル王国では知らない人がいないぐらい強い騎士で彼が本当に強かったその理由はおそらくシュクル王国で最も"信じるココロ"が強かったからだと思います。

そんなマルチーノは最初は空の上から降ってきて自分を押しつぶしてきた上に話を聞かず呑気にお喋りするシナモン達に対して怒っていましたがシナモンとの決闘で潔く負けを認めシナモンの強さを讃えて親友と呼んだからです。

怒っているマルチーノがそばにいたにも関わらず気にせずシナモンが会話できたのは食べることに対する執念で怖くなるカプチーノに見慣れていたから……?

彼の"信じるココロ"が強いと思われる所はその後に登場する歌姫音楽家、何より彼が忠誠を誓ってる王子様に対する態度からもわかります。

シナモンがマルチーノに勝てたのはおそらくより強い"信じるココロ"を持っていたから。
もしくは特別な力を持ったふわもこ雲族だから。

シナモンは勝てたのは偶然だと思っていますが実はそれは間違いの可能性が高いです。

ちなみにフレンズみんなと仲良しのシナモンの1番の親友はカプチーノです。空からやってきたシナモンと一番早く打ち解けたのが仮にカプチーノだと考えると信じるココロの強さも先祖譲りなのかもしれません。

時空を飛び越える際に転移する場所の謎
実はタイムコンパスには"信じるココロ"の強い人物に引き寄せられる性質があるのかもしれない……

■マルチーノの悩み

騎士団長のマルチーノと友達になったシナモン達はシュクル王国へ案内してもらうことになります。
王国のピンチを救うとなったのはいいけどどうすればいいのかわからない
シナモンはポロンに質問するもまさかのノープラン
手始めにマルチーノに何か困っていることがないか聞くと

どうやら王国の王子様がもうすぐ誕生日でパーティを盛り上げるために歌姫を探したらしく街の仕立て屋さんで理想の歌姫に出会ってスカウトしたらしいのですが……

マルチーノは顔を赤くしてモジモジしながら説明をします。

その歌姫の名前はエスプリャーナ

しかし歌姫はお城に来てから何かしら言い訳をして一回も歌ってくれず頭を悩ませてる模様。

ポロンはワガママな歌姫を注意するべきだと指摘しますが。

マルチーノは『ええっとお……でも、才能のある美しい人は、ちょっとくらい、ワガママなものなのかなぁ〜って』タジタジしながら答え、コルネはマルチーノがエスプリャーナに恋心を抱いていることを悟ります。一方のシナモンは全く気づいてません。
なら自分が代わりに歌うと言うポロンに対し、歌姫エスプリャーナの歌を歌ってみせてよと言う騎士団長
その歌の内容は

『タルト エクレア ケーキにパイ 甘くて幸せ 夢のようにふわふわなお菓子たちのように フリルとレースたっぷりの 夢のようにふわふわなドレスを作りましょう』

といった歌詞でポロンが歌うのですがとーっても元気で下手ではないけど歌詞には合わずシナモンはうなってしまいます。

ショックを受けたポロンをコルネが慰めたあと一行はエスプリャーナを説得する方向性でシュクル王国へと向かうのでした。

■シュクル王国とシナモンロール

シュクル王国に到着したシナモン達
その雰囲気はシナモンがいつもよくみてるシュクルタウンによく似ている。
シュクルはフランス語で砂糖のことで今も昔もこの街のひとは甘いものが好きそうである。
そんな昔の街の様子を観ながらシナモンは『シナモンロール』もあるかな?とマルチーノに聞くシナモン
しかしマルチーノ曰くシュクル王国にシナモン ロールというお菓子はないそうです。

シナモンにとってシナモンロールは特別なお菓子

スターバックスのシナモンロール

まだ名前のなかった頃のシナモンが空を飛べるようになった後、風が運んできたシナモンロールの匂いにつられて地上に降りて……

煙突にぶつかって落ちてしまった名無しの白い雲の子犬はシナモンロールが名物のカフェのお姉さんに尻尾がシナモンロールに見えることから"シナモン"という名前をつけてもらいました。

シナモンロールがなかったら

フレンズ達と出会い
シナモンがシュクルタウンに住むこと

シナモンがカフェをお手伝いしシナモンロールが得意料理になることも

レストランのシェフになるという夢を抱くことも

みんなと過ごしたかけがえのない時間

大切な、大切な、大事な、大事な宝物
その全てがなかったからです。

だからシナモンにとってシナモンロールは特別なお菓子。

しかしシュクル王国の時代にはシナモンロールはないようでシナモンは少ししょんぼりしてしまいます。

■エスプレッソのご先祖様 エスプリャーナ

シュクル王国のお城に着いたシナモン達はついに歌姫エスプリャーナに会います。

エスプリャーナは女の子なのですがその姿はシナモンが尊敬するお友達でお金持ちのおぼっちゃまの男の子エスプレッソにそっくり

騎士団長はエスプリャーナに歌を歌ってほしいと頼もうとしましたが赤くなってモジモジ
マルチーノに代わってシナモンがエスプリャーナを説得します。
すると彼女は少し言葉に詰まった後に球体音楽家のセフォンが良い曲を作ってくれないからだと話します。
その時エスプリャーナは首をかしげて泣きそうな顔をしていました。
何か本当のことを隠してそうな彼女
一行はとりあえずエスプリャーナが原因だと話す宮廷音楽家に会いに行きます。

■シフォンのご先祖様 天才宮廷音楽家セフォン

マルチーノの案内でお城の音楽室に行くとそこにはシナモンのお友達の女の子のシフォンちゃんそっくりな男の子がいました。

シフォンはお日様のように明るくて元気な女の子

一方のセフォンはプライドの高い男の子で自称『天才』宮廷音楽家

この時点では自称ではあるもののその実力は本物で歴史書にも『天才宮廷音楽家』と記載されるほど

これ以上ないというほどいい曲にも関わらずエスプリャーナは気に入らないらしくセフォンは自信をなくしてしまいます。

困ってしまったシナモン達は一旦引き返して作戦を練ることに。
相談しながらお城を歩いていると王冠をかぶった小さな男の子に出会いました。

■みるくのご先祖様 臆病な王子様ミルヒ

みるくはシナモンと似てる真っ白な赤ちゃんなのですが瞳の色は黒、尻尾がシナモンロールではないことから実の兄弟ではないことがわかります。

みるくは赤ちゃんなので『バブバブ』としか言えないですが同じ顔をしたミルヒ王子が喋ってるのを見てなんだかおかしな気分になるシナモン(カプチーノの弟のココとナッツはみるくより年下のはずなのに喋りますが……)

この王子様は作中の最重要人物とも言える存在で彼の誕生日パーティーを成功させることがストーリーの目的になってます。

というのもミルヒ王子は後に王様になるのですが小説の中で最も"信じるココロ"を失ったキャラクターである可能性が高く一国の王子である以上シュクルタウンの人々が信じるココロを失ってしまったのと深い関係があることが予測できるからです。

マルチーノはミルヒ王子に忠誠を誓っていてシナモンを頼りになる親友として紹介するも

『い……いらないの……』
『だって、知らない人……こわいの……』

と出会ったばかりのシナモン達を全く信じられず

『と、とにかく……ぼくは、あいさつなんか、しないの……!』

と小走りで去っていってしまいます。

そんな王子の姿を見て騎士団長はかなりショックだったのか落ち込んでしまいます。

マルチーノ曰く『それまでは〜……ちょっと怖がりだけど、よく笑う、明るい性格だったんだぁ……ああ、この騎士マルチーノがしっかりしていないから、王子が不安になっちゃってるのかもぉ……』とのこと

■みるくの家の謎

みるくの家といえば未来が見えるゆりかごという出所不明の魔法のアイテムが何故かあるのですが……

そこは昔シュクル王国のお城があった場所

前半で説明した黒い雲一族はエクレアやココアなど甘いものを子供に食べさせて手下にすることができます。

シュクル王国(タウン)の人々は皆甘いものが大好き
しかし黒い雲一族はそんな住民達を騙して手下に変えてた可能性があって……

キャビティの手下の悪魔達(黒い雲一族?)
ちなみに尻尾を引っ張ると元に戻るのですがキャビティの手下達がその後どうなったのか謎……

手下になる魔法のエクレアなのですがそれと似たようなことをルロロマニックのベリーがやったことがあります。
話は一旦小説から離れますがそれはTwitterのハッシュタグ#シュクルタウンのふしぎ事件でえがかれてます。

■ルロロマニックの魔法と信じるココロの魔法の違い

シュクルタウンのふしぎ事件で逆さまの世界"ルロロマニック"からやってきた悪魔の男の子ベリーがシナモンと仲良しの白猫のシロ太郎を悪魔魔法で黒猫の使い魔に変えてしまいます。

使い魔になってしまったもののベリーが優しいからなのか特に姿が変わる以外何事もありませんでした。しかし元に戻す方法がわらなくて困っていたシナモンに空から声が聞こえてきます。

ポロンちゃんは千里眼やテレパシーの魔法を使える?

声の主はポロン地下室にある空のチェストを開けてみてとのことですが地下室とはカフェ・シナモンの地下室のこと

カフェ・シナモンはシナモンが住んでる場所にして最大のミステリースポットで食材や古い道具がしまわれている地下室なのですがカフェができる前から存在していたらしく……

トレジャーハートなどの10周年の曲のテーマ"宝物"はこのシナモンの空からもってきた宝箱と掛けてる

漫画とファンブックでデザインは違うものの空からもってきたシナモンの宝箱と似た感じの空のチェストはシナモンが地上に降りる前から地下室にあったわけです。(初出は2017年のツイート)

空のチェストは時を超えて贈り物ができるふわもこ雲族由来?の魔法の道具

そしてその中に入ってた星のかがやきゼリーのレシピ本には

アクマまほう「へんげの術」を解き本来の姿に戻す

材料は 星のしずく 紅雲のかけら さくらんぼ ホイップクリーム(おこのみで) しんじるココロでした。

この#シュクルタウンのふしぎ事件で登場した材料なのですが実は漫画でも登場してます。

このレシピからベリーやチェリーたち(黒い雲一族含む?)悪魔の使う魔法と信じるココロ由来の魔法は別であることがわかります。

星のかがやきゼリーを完成させたシナモン
シロ太郎は無事に元の姿に戻りますがこの時のセリフ
『信じるココロは奇跡をおこす』
つまり悪魔魔法に打ち勝つ鍵は"信じるココロ"でシュクルタウンの街の人々が信じるココロを失ってしまうと対抗する術がないとも考えられるわけです。

■モカのご先祖様 仕立て屋ティモカ

お城の中にいてもアイディアが浮かばないなら外に出てお散歩でもしながら考えようというシナモンの提案で街中に戻ってきたシナモン達
するとどこからか

『タルト エクレア ケーキにパイ 甘くて幸せ 夢のようにふわふわなお菓子たちのように フリルとレースたっぷりの 夢のようにふわふわなドレスを作りましょう』

というマルチーノから聞いた歌姫の歌が聞こえてきます。
その声はやわらかくてふわふわで、耳にそっと届く甘い歌声だった。

しかしエスプリャーナはお城にいるはず
歌声のある方向へ向かうとそこは仕立て屋さんでモカそっくりな女の子がいました。

モカのご先祖様のティモカ

ティモカの店に案内されたシナモン達、お店の中は、ふわふわのフリルのついたドレスや、リボンをふんだんに使ったワンピースなどでいっぱいでした。
シナモンはご先祖様だけあって好みもモカに似ているんだな〜なんて考えてる中ポロンは目をキラキラさせながらお店を見て回る。
『あの空色のリボン、ふわふわできれいデス〜!』
店の中をピンクボールのように跳ね回るポロンを見て、ティモカはくすくすと笑いながら言った。
『ありがとう。良かったら、その空色のリボン、ポロンにあげるわ

ポロンの空色の瞳に、すっごくあうと思うから。似合う人につけてもらったほうが、リボンも喜ぶわ!』とポロンの頭に空色のリボンを飾りました。

空色のリボンはポロンが最初からつけてたリボンとは別

空色のリボンといえばモカがシナモンに最初にプレゼントしたものでシナモンの宝物の一つです。

シナモロール20周年サイト "はじまりのものがたり"より


空色の瞳をしているから空色のリボン
シナモンと最初に出会ったモカもティモカと同じことを考えていたのかも
しれません。

こんな可愛い服がたくさんあるならティモカも着ればいいのに

ポロンがそう言うとティモカは『わたしのドレスじゃないわ、エスプリャーナっていう歌姫の舞台用のドレスなの。』

それを聞いて仕立て屋に来た目的を思い出したシナモンがティモカに聞きます『さっき歌っていた歌は、エスプリャーナに教わったの?』

『マルチーノに教えてもらったんだ。あの歌声を聞いて、エスプリャーナをお城にスカウトしたんだって。でも、エスプリャーナはなかなか歌ってくれなくて、困っているんだ。そんなときに、おんなじ歌が聞こえてきたから、気になって……』

シナモンがそう言うとティモカは黙りこんでしまいます。
そして沈黙の後に急ぎの仕事を思い出したと言ってシナモン達に帰ってほしいと言って無理やり押し出し仕立て屋から追い出されてしまいます。

『ティモカ、急にどうしちゃったんだろう。それまでは、笑顔でおしゃべりしてたのに。なんだか、さびしいな……』

そうシナモンが言うとポロンは右手を振り上げて言いました。

『ティモカ……きっとエスプリャーナのことで何か悩みがあるんデス!!』

『でも、それを打ち明けることができずに、ひとりきりで苦しんでるんデス。きっとそうデス!かわいそうデス!!』と

なんでそう思うのとシナモンが聞くと

『乙女のカン、デス!』

妙にティモカの味方をするポロン

関係があるかはわかりませんがシナモンは空から地上に降りてカフェのお姉さんに名前をつけてもらうまでは名無しの雲の子犬

おそらくポロンもシナモンと同じで最初は名無しの雲の子犬

劇場版ではシナモンの名前をつけたのはモカです。

雲の上で遊んでいたところポロンっと地上に落ちて物語が始まり映画の最後で空を飛べるようになります。

映画だけシナモンの生い立ちや名前をつけてもらったエピソードなど他の媒体と設定が根本的に違います。2023年現在でもハローキティ公式YouTubeチャンネルの動画によるとシナモンの生い立ちの話はふわふわ♡シナモンベースのようです。)

もしポロンに過去にお友達がたくさんいて"ポロン"の名をつけたのがモカとティモカのご先祖様だと考えると……

■夜のシュクル城とオバケ

その後、仕立て屋から少し離れた場所でティモカが出てこないか見張っていたシナモン達
夜になると仕立て屋の扉が開いて、中からティモカが出てきます。
ティモカは何故かお城の方に向けて歩き出して門番や見張りの兵士に見つからないようにしてお城の裏庭に入っていきます。

すると近くの茂みから突然声が聞こえて振り向くとそこにミルヒ王子が!?

ミルヒ王子はなにかに怯えてるらしく小さい体を大きく振るわせて、目をうるうるさせて見つめているばかり。

シナモンとコルネが優しく王子に寄り添い安心した王子に話を聞くと

『そ、それは……今日こそ、あの……正体を突き止めようと思ったの。でも、途中で怖くなっちゃって、その茂みの中に隠れてたの……』

シナモンはなんだかイヤな予感がした。けど聞かないわけにはいかない。

王子に正体を聞くと『おばけ、なの……』と答えます。

シナモンは震え上がりました。

シナモンがとびっきり苦手なもの
それは、オバケです。

シナモンの横でポロンも顔をこばらせて冷や汗を流してます。

ミルヒ王子は小さな声で説明します。

最近夜になると毎日、この辺りから変な音がすると

それが怖くてずっと元気が出なかったらしく
一国の王子だから、しっかりきなきゃと勇気を出して一人できたものの怖かったらしく……

ミルヒ王子は騎士団長すら信じられなかったのか誰もお供につけず単独でオバケ調査に乗り出していたのです。

その時ミルヒ王子の話を遮るように、ヘンな声が聞こえてきた

ア……アアアア…… ゥアアアアアア〜……!!

とその声を聞いた王子とポロンとシナモンは真っ青に。

そしてシナモンはみんなに背を向けて逃げだしてしまいます。

ポロンは泣きながらシナモンを追いますがシナモンは立ち止まらなかった。

少しでも早く、あの場所から逃げ出したくて。

シナモンに追いついたポロン
コルネはミルヒ王子のそばに残ったらしい。

ポロンが今すぐ戻ってミルヒ王子を助けにいこうと言うとシナモンは『ごめんね、ポロン。でも、もう、ぼくにはできないよ……』

『お、お……おばけ……って聞くだけで、ぼく、ぼく……』

するとポロンは静かに肩を落として、うつむいて話しました。

『ごめんなさい、デス……もとはといえば、わたしが、シナモンを無理やり連れてきたデス。わかってるデス。シナモンはたくさん頑張ってくれたデス……』

ポロンはしばらく沈黙した後に顔を上げてにっこりと笑って言いました。

『だから〜っ、このポロンがシナモンを守ってあげるんデス!わたし、じつはおばけなんて、ぜ〜んぜんこわくないんデスよ!』と

強がってるポロンちゃん、そこには
自分が姉らしいことを弟にしてあげられない引け目も感じられます。

しかし笑いながら胸を張ってるポロンのその様子をみてシナモンはほっとします。

そして2人はお城に再び向かうことになるのですがその道中にシナモンはポロンに聞きました。

『ポロンはどこから来たの?そして、なんで、はじめて会ったぼくに、こんなにこだわるの?』

ポロンは振り向かずに答えました。

『ごめんなさい、シナモン。それは、いずれわかることなんデス

だからどうか、これ以上聞かないでほしいのデス』と

■オバケの正体

シュクル城の裏庭に戻ってきたシナモンとポロン。コルネのそばにはミルヒ王子もいる。
オバケはどうなったのかと聞くと王子曰く聞こえたり聞こえなかったりを繰り返してる模様。
その話を言い終わったその時

ア……アアア〜…… アア〜アアアア〜……

またあの声がひびき始める

『声はお城の裏口から聞こえてくるみたいだよ』ひとり冷静なコルネがそう言う。

シナモンはすごく怖いけど今はポロンがオバケをやっつけてくれるから大丈夫だと思ってポロンの方を向くとポロンはガタガタ震えていた。

シナモンはそんなポロンの様子を見てびっくりした。
オバケなんて全然怖くないってさっき言ってたのに。

ポロンはそれでも裏口に向かって歩き出そうとした。

それを見たミルヒ王子も自分も行くと勇敢な言葉をあげるも言葉とは裏腹に震えている。

その2人の姿を見てシナモンは思いました。

怖いのは僕だけじゃないんだと
僕だって勇気を出さなきゃ!

そう考えるとシナモンの心には、ふしぎと力が湧いてくる。体の震えは止まっていた。

『やっぱり僕が扉の中をたしかめるよっ!』

『し、シナモン……?』

ポロンがオドオドと無理しないでいいと言うとシナモンは『僕にやらせて欲しいんだと』
ポロンは『オバケが怖くなくなったんデス?』と尋ねるとシナモンは『こわいよ』と言う

ポロンは目を丸くして何で笑ってるのと聞く

シナモンは『わかんない。でも笑ってる方が、楽な気持ちになれるんだ。それに、みんなも、笑顔のほうが好きだよね?』と答えます。

3人は裏口のドアの前まで行きシナモンはいつものニコニコ笑顔。

シナモンがドアノブに手をかけてガチャっと押しあけた!

そこにいたのは
ティモカとエスプリャーナでした。

オバケなんていなかったのです

なんでエスプリャーナがここに?オバケはいなかったの?とみんなはもう大混乱の大騒ぎ。

それをコルネとティモカが収めた後全ての真実が明かされます。

エスプリャーナは歌姫ではなく踊り子
仕立て屋の前でマルチーノが聞いた素敵な歌声はティモカのものでエスプリャーナはスカウトされたのが嬉しくて歌がうまいふりをしてしまったそれでティモカに相談してこっそり夜に歌の練習をしていた。

エスプリャーナは本当に心から反省していた
でもあの歌声じゃパーティは盛り上がりそうにない

ティモカが代わりに出ることを提案するとティモカは顔を真っ赤にして目立つのが苦手と拒否

ミルヒ王子は『別にパーティが盛り上がらなくても、いいの』と寂しいことを言う。

そんなみんなの様子を見てシナモンは笑顔で声を上げた『みんな、いまから僕が言うことを聞いて!』

シナモンの頭の中に、ぽんっと、ひとつのアイディアが浮かんだのです。

はじめにみんなが考えていたよりももっと素敵なパーティになる作戦を

■ティモカとエスプリャーナのあれこれ話

ティモカとエスプリャーナは小説の後に公式Twitterで登場した際にも仲良くしてるところが確認されてます。

モカといえば3人組アイドルユニット"シナモエンジェルス"のリーダーでもありますが2022年のたぬきゅんフレンズ×シナモエンジェルスの舞台のパンフレットには3人の中で声について唯一言及がされており公式でご先祖様譲りの美声の可能性があります。

エスプリャーナは小説では言及されていませんがTwitterで異国から来たことが発覚

異国というと思い出すのがルロロマニックのベリーとチェリー

2人が現れる古びた洋館は異国の王族の末裔が住んでました。

Cinnamoroll 10th Anniversary Book より
"みゆたん"とはシナモン達の生みの親、奥村心雪さんのこと。

中世の時代に異国から来たエスプリャーナ、そして現在のエスプレッソが住んでる場所はルロロマニックの2人がいる場所と近いです。

シュクルタウン シナモロール15周年スペシャルサイトより

ただの庶民であったティモカと異国の貴族であるエスプリャーナ

国や身分を超えた友情や絆もまた物語のテーマの一つなのかもしれません。

■ミルヒ王子誕生パーティ

パーティは、お城の庭園で行われた。
天気は晴天で街の人がたくさん集まってくる。
マルチーノが開会宣言をし、ミルヒ王子も堂々と挨拶。

裏庭でべそをかきながら震えていた弱虫王子はどこにもいない。
そんな王子の姿を見てマルチーノは舞台の端っこでちょっと涙ぐんでいた。

そしてパーティを盛り上げるために歌姫としてふわふわのドレスを着たティモカが登場
そしてその相方としてエスプリャーナも登場

恥ずかしがり屋のティモカだけどエスプリャーナと一緒なら怖くない。2人の着ているドレスはどちらもティモカが縫ったものだ。

そして宮廷音楽家のセフォンも登場
『宮廷音楽家?天才宮廷音楽家と言ってもらいたいね。』とニッコリすっかり自信を取り戻したよう。

そしてセフォンが演奏を始めてふわふわ優しい曲が会場を包みティモカが曲に合わせて歌い始めた。

『タルト エクレア シナモンロール 甘くて幸せ 夢のようにふわふわなお菓子たちのように この国の未来が 夢のようにふわふわになりますように』

それは素晴らしい舞台だった。
会場のみんなは、ティモカの甘くて優しい歌声と、エスプリャーナの華やかなステップに酔いしれた。

シナモン考案の作戦によってパーティは大成功
そして、シナモンがしたことはそれだけじゃなかった。
パーティの各テーブルで大人気になってるお菓子

シナモンロールを心を込めて作っていたのだ。

そしてしばらく時間が経ってダンスパーティが始まる。

『シナモンとポロンも、行ってくれば?』とコルネの提案で2人は紳士とレディの真似をして一緒に踊ることに。

踊りながら、シナモンは改めて、ポロンの青い瞳を見つめた。

『ポロン、本当にありがとう』

踊りながらポロンに話しかけてみるとポロンはニッコリ答えました。

『ふふっ、こちらこそ、なのデス。過去のシュクル王国が救われて、シュクルタウン……シナモンがいる世界が幸せになるってことは、ポロンも安心するってことなのデス!』

『えっ、なんで?』とシナモンが尋ねるとポロンは

『だって、わたしはシナモンと同じ。シナモンよりずーっと前に、太陽と青空のいるところから来たのデス。つまり、シナモンはわたしにとって、かわいいおと……

口を滑らせてしまってうっかり姉であることを明かしてしまいそうになったポロン

今すぐシナモンを未来に送ると言ってタイムコンパスを使い素早く時空の扉を開いてシナモンを無理やり扉の中に押し込んでしまう。

それは一瞬の出来事だった会場の人達は何が起こったのか分からなかったらしい。

『これで、サヨナラなのです』

『シナモンはシナモンの世界に。コルネとポロンも、元の世界に帰るのデス。』

そうポロンは言いシナモンは『もう会えないの? ぼくはポロンといて、楽しかったよ。それなのに……』と返す。

『いったん、サヨナラなのデス。でも!信じていれば、きっとまた、会えるのデス。だってシナモンとポロンは、あのお空の上でつながっているのデス!
ポロンはそう言ってシナモンに手を振った。

シナモンとポロンは、繋がっている。そう言われると信じられる気がしてシナモンも手を振った。

『さよなら、ポロン!また会おうね!』

■新しい未来

気づいたらシナモンはカフェ・シナモンの前に立ってました。
なんだか夢だったみたい……シナモンはぼんやりしながらカフェの扉を開けるといつものフレンズのみんなが座っていた。

そして小説の最初と全く同じ会話が始まってエスプレッソが歴史の本を取り出し読み始めます。

シナモンは驚きました。エスプレッソが読み上げたその本の内容は

シュクルタウンがある場所には、昔、シュクル王国という国があった。そこには、いろんな人々が住んでいた。 やさしくて勇気ある王子、ミルヒ。 強く誇り高い騎士、マルチーノ。可憐な歌姫、ティモカ。美しき舞姫、エスプリャーナ。天才宮廷音楽家、セフォン。あるとき、王子の誕生パーティで協力したことをきっかけに、国のみんなはとっても仲良くなり、お互いに信じあい、幸せに暮らしたという……

シナモンは心の中で喜びました。
悲しい歴史なんてどこにもなかったんだ!と

しかしエスプレッソはどうやら全てのページを読んだようではないみたいです。

小説の最後はみるくが、突然、声をあげて、あるページを指差したところで終わります。

そのページに書かれていたのはシナモンの肖像(石像?)でした。

みんなが信じあえるきっかけを作った、謎の男の子の肖像

おばけに屈しない勇気を持ち、騎士マルチーノに勝つほど強く、シュクル王国にシナモンロールというお菓子を教えてくれた英雄と……

シナモンの名前はマルチーノ達が知ってるはずなのに何故か後世に伝わってなかったようです。

そしてこの信じるココロのシンボルは15周年記念マップのどこにも見当たりません。

フレンズのご先祖様は幸せに暮らしましたがシュクル王国(タウン)の人々は最終的に信じるココロを失ってしまったみたいです……

■その後のシナモンとポロン

シナモンとポロンは小説で一旦別れましたが意外とはやく再会します。
フレンズのみんなとも友達になりました。

元の世界に帰ったはずのポロン
現在はシナモンと一緒に旅した中世シュクル王国の時代に残って暮らしてる
らしく自分が姉であること以外にも何か隠しているようです。

小説の物語の後もシナモンは少しずつ成長していってココロを自由に強くなっていきました。

そんなシナモンとフレンズのみんな

そしてポロンとの"STORY"の続きをいつか見られると信じて……!!

信じるココロは奇跡をおこす!

ここまでお読みいただき、ありがとうございました!!

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