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【人生ノートMagazine】念うところ世界なり

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人生ノートの中から人生の生き方や日々の生活に沿ったことについてに書いてあることに焦点を当ててまとめてみました。
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#哲学

【人生ノート340】「自分のしていることは間違いではないか」と、つねに怠らず省みねばならぬ。

常に楽天気分でこういう世の中になってきた以上は、一度は精神的、物質的ドン底の生活をくぐって来ねば、一人前にはなれぬ。なま半可な悟ったふりのことを言っていても、はじまらない。 ○ 訳なくして苦しむことはない。どんな境涯におかれても、つねに楽天気分で、どこまでも開発進展してゆく勇気がなくてはならぬ。ちょっとしたことに行きつまったり、ヘコたれたりするのは、坊や嬢チャン育ちの証拠だ。 こうして、人間として今の世に生まれさせられた以上は、泣いても恨んでも仕方がない。ただどこ迄も苦

【人生ノート336】おのおの、その真に持っているだけをさらけ出したらそれでよいのだ。

自己をかざるな 自分に何かひけめのある人は、こちらは何とも思っていないのに、自分でいろいろと案じ過ごして、その行動がなんとなく陰うつとなりやすい。 貧窮な人が富者のまえへ出ると、なんとはなしに相手を疑うような、呪うような、そして、つねに自己に対して侮蔑をあたえているかのように感じやすい。そのために両者のあいだに、いい知れぬミゾができてくるものである。 優者はつねに劣級の者を侮蔑するときまったものではないのであるが、劣級者の常として、優越者に接すると、すぐにこの心配をはじ

【人生ノート335】 わたしは変化が好きです。

笑う人間ほど神に近いどうも、一番最初にフト思い浮かんだことが正確らしい。後から、いろいろと迷って、いろいろと理智の力をかりて訂正してみるが、かえってそのために間違っている場合が多い。 ○ ある一つの世界から他の異なる世界へ行く時には、人間はちょっと面倒と苦痛とを感じるものである。これは、境遇の変化にともなう必然的の手段と苦痛とであって、ぜひもないことである。 人が死ぬる際、少なからぬ煩悶と苦痛とが伴うのもこれがためである。日本に住んでいたものが急に英国へ旅行した場合にも

【人生ノート334】この社会の状態さえ少しよくなってゆきさえすれば、思ったよりも人々は善人ばかりなのである。

理解と距離誰でも、自分を最もよく理解しており、その次には、自分に近いものを、それについで良く理解し、自分との距離が大となるに従って理解し難くなる。 われわれに神が判らぬのも、その隔たりがあまりに大なるがためである。 ○ すべて、大局をつかむということが最も肝腎である。でないと、ちょっとした変動にもあわてる。 ○ 人間の気持ちは実によく変わるものである。雨がちょっと降りつづけば、個の世がモウつぶれてしまうのではないかとまで心配したり、それが、カラリと晴れてしまえば、ま

【人生ノート332】 失敗するから考え直し、考え直すから悟るところがあり、悟るところがあるから、又やり直すなり。

合点ゆく迄やってみよ人を疑うことは自分に罪をつくることだ。しかし、いまの世の人には、悪い霊につかれているために利己一点ばりを企んでかかる人が多いので、ウッカリそれに乗っていたら、あとでトンだ目に遭わされるから、いきおい、人を見たら盗人と思え的な心にもなる。 世にもまれた人は、どうしても、一面、非常に疑い深いところがある。これは、自分がいままでいろいろ、人にだまされ、苦しめられてきたからだ。しかし、もう一歩すすんで、真の神ごころにまで磨かねばならぬ。 ○ 心配すればネズミ

【人生ノート326】なんとなくそうしたいという気分が、人生の羅針盤である

感情のなごりある感情のなごりというものに就いて、ちょっと考えてみた。 物理的にいえば、惰性とか余韻とかいうものであるが、とにかく、ある感情のなごりというものは比較的長くまでゑ依拠を人に与えるものである。そして、いやな感じの余韻は往々また他のいやな事件へ絡みつきたがるものであって、一つ悪いことがあると、二つ三つと悪いことが続きがちなものである。 ことの成否は、こうした些細なことが原因になるものであって、われわれは常に気持をおだやかに、愉快に持っていることが必要である。 俗

【人生ノート326】やってはしくじり、しくじりてはまた考え直すというふうに、自分で苦しみぬいた揚句に、世の中を悟った人はほんとうだ。

苦しみぬいて悟る自分の目から、あんなことをさしておいては悪いと思う時でも、先方がひたすらその方に心が向いていて、少々意見したくらいのことでは、馬の耳に風ほどにも思っていないというような時には、しばらく黙ってその人の思う通りにさしておくより仕方がない。 やがて二進も三進もゆかなくなると、はじめて目がさめてなるほどと悟ってくるものである。 誰もしたいしたいと思っていることを、せずに止めるということは、なんとなしに残念に思うものであるから、思う通りに一応やらしてみて、心から悟る時

【人生ノート323】青年にとって戒むべきは依頼心である。あくまで自分の道は自分で開くという決心がなくてはならぬ。

絶対の真理は平面的に表われない プラトーのいったごとく、直覚は過去および現在における経験の集積である。ゆえに、早く分霊として世に出でたるものほど直覚は鋭く、また分霊の素質のりっぱなものほど、直覚は早く発達す。この質と量とを、より多く備えたるものほど偉人である。 ○ 青年にとって戒むべきは依頼心である。あくまで自分の道は自分で開くという決心がなくてはならぬ。絶対に他人に迷惑をかけぬという気持ちには、よほど苦労した人でなくてはならぬ。 神の慈悲は大きい。だから、いま目前に

【人生ノート322】 真理は溝の中ににもひそむ技術は書籍と経験との中にのみひそむ

ねたむ心、そねむ心、欲な心 人は誰でも死ぬる。間違いなく死ぬる。死ぬるまでに何かしておきたい。とにかく、自分というものが、この世に生まれてきたしるしだけのことは相当にしておきたい——と誰でも考える。結構なことだ。 この世の中はチッと思うようにならぬ。つまらぬ、あほらしい、しゃくにさわる——思う。全くそうだ。 ○ 今はたえじ 死なんかといくたびか思いし 若きころの胸は燃えて空のあなたを眺めて泣き 見苦しき人の世のさま慣るるまではつらかりき ○ 飢えたる人にパン

【人生ノート321】いまの一歩をおろそかにしては、どこへも行けない。

未熟者ほど理屈っぽい一足飛びにやろうとしてはいけない。ごく卑近なことから仕上げてうゆかねばほんものは出来ない。 現実をはなれた理想論は砂上の楼閣である。しっかりした土台なしに、しっかりした家が建とうはずはない。 いまの一歩をおろそかにしては、どこへも行けない。私はシミジミこのことを悟った。 とかく、未熟な間は理屈ばかりをこね廻し、いっかど分かっているつもりで、その実、何ひとつ出来ぬものである。なに一道の達人は、知らざる者のごとくである。 かれこれ小理屈をこねている間は

【人生ノート313】この世がこわれてしまってもおれがある限りおれは進もう。

進まねばならぬ そうだ、進まねばならぬ、まっしぐらに 河があろうが、山があろうが、地震だろうが、火事だろうが そうだ、おれは進まねばならぬ 泣き泣きでも、歯を喰いいしばってでも 元気に愉快に感謝にみちて 毎日々々、時々刻々、おれの魂がなくなってしまうまでは ドンドン進むよりほかにてはない 雨が降っても風が吹いても たとえこの世がこわれてしまっても おれがある限りおれは進もう。 ○ 固める力と解く力 二つの力があるわいな 固まって解かれて また固ま

【人生ノート311】慢心と野心とは、つねに省みて、こっから先も持たぬようにせねばならぬ。

慢心と野心 真に健全なる心身でなくては、真の神人合一の境にはなり難い。 ちょっとの混りものがあっても、それが非常にこたえて心身を悩めるものである。 各人はよく常に省みて、自己がまだ不健全である時には、いよいよ万事にひかえ目に、自分はまで人間として不完全なものであるということを悟って、陰徳をつむべきである。 しかし今の世では、心身ともに真に完全無欠だという人は甚だまれである。特に善きみたまの人ほど、一時、外見が見ぐるしい場合が往々ある。 各人が副守護人の支配を脱して、

【人生ノート309】体験なき人に力はない

体験の人たれ青年は夢多きものである。その夢のヴェールをかなぐり棄てて、いさぎよく人生の戦場におどり出るべきである。理想は理想として、みにくき現実を一歩一歩踏みしめてつつうすむべきである。現在の足場を知らずして、なんの建築ができよう。体験なき人に力はない。多岐多端、変転複雑きわまりなき活社会をほかにして、どこに学校があり教室があろう。 新日本の青年はすべからく机上の空論をやめ、お座敷水練をやめて、単刀直入、活社会にふれて悟るべきである。 とくに、近代教育の弊は、人間をして機

【人生ノート308】まず相手の現在の心境をよく諒解してやらねばならぬ。

感ずるままに 「自分は孤独だ、世の中の奴はみな路傍の人だ」などと、いわゆる、世のなかを冷眼視している間は、決して悟っているのでもなんでもない。これは、その人の心が狭小なからであって、も一歩すすんで、どんな人とでもお互いに打ちとけさえしたならば、みな親子である、同胞である、ということが腹の底からわかって来なくてはならぬ。また、どんな人に対しても頭から「あいつは悪い奴、けしからぬ野郎だ」などと思うのは間違いである。「あの人は、いまこうした心の段階におるのであるが、やがて、これこ