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【人生ノートMagazine】念うところ世界なり

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人生ノートの中から人生の生き方や日々の生活に沿ったことについてに書いてあることに焦点を当ててまとめてみました。
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2021年10月の記事一覧

【人生ノート 179ページ】人はまず第一に自分を知らねばならぬ。ほんとに自分が分かれば一切がわかる。

心にともしびを なごやかに今朝はめざめぬ閃きのごとくに水をふと感じけり ○ 自分で自分を見つめている習慣をつけねばならぬ。人はまず第一に自分を知らねばならぬ。ほんとに自分が分かれば一切がわかる。自分が分からぬ間は何も分からぬ。自分の内界が闇である間は、見るものことごとくが黒である。自分の心に光がついたら、一切が見え出す。われらは、おうおう火をつけずに闇に物を見ようとあせっている。 自分の心そのものが神心にならなくては、決して神が見えも聞こえもするものではない。だから、い

【人生ノート 181ページ】 いろいろな境涯をへて来たあとでなければ、人は、何もできるものではない。

各自は各自の生き方をもっている。すなわち、独特の様式の言動にしたがって動いている。これは簡単にいえば癖である。 ある者は、つねに積極的に、それだけ、また自己的に、いわゆる、出しゃばり屋であり、ある意味において、無智であり無鉄砲であり無自覚である。 ある者は消極的に、引っ込み思案であり、臆病であり、狐疑的であり、打算的である。ある者は一切を軽蔑し、罵倒してかかり、ある者は、一生、のほほんで過ぎる。 歩き方にもいろいろあり、挨拶の仕方にも種々ある。みな、それぞれの様式を発揮

【人生ノート 180ページ】 同一の材料をもとにして、ほめることも出来れば、くさすこともできる。

道徳上の箇条書を、いくら記憶していたところでなんにもならぬ。 何によらず、すべて「こうこうするのがよい」と悟ったならば、その時からすぐに、それを着手し実行すべきである。 善悪正否の道理は誰でも知っているが、その知っていることが、いざという時になると行なえぬだけだ。 到底おこない得ぬことを覚えていたところで、荷物になるばかりだ。 ○ この世には、何によろずピンからキリまであるということを、よくよく実地について見きわむべし。 そして、いまの自己の位置を覚るべし。古より

【人生ノート 175ページ】 内心から清浄にするということに努力せぬ現代人のやり方ほど間違っているものはない。

心身ともに健全に 他人がこう思いはせぬか、こう言いはせぬかと、他人が自分を悪く思わんことのみを慮(おもんばか)って、自己をいつわって偽善をしている場合が実に多い。 他人の目にはたとえ悪に映じようとも、真の自己に住することこそ、もっとも神のみ旨にかなえるのである。くだらぬことに心を労して、徹頭徹尾、偽善の生活におわる人ほど、世にあわれなものはない。 人間がどれほど、日常、ただ利己一ぺんのために心を労しているかということは、吾とわが身に省みてみたなら誰でもうなずける。ちょっと

【人生ノート 174ページ】 なんとなしに興味がわいて勉強したくなるのが本物である。

何事も自然に 何事も無理をすることが最もよくない。 近ごろの学生は無闇に機械的につめ込まれるので消化不良におちいり、特に入学試験だとか学年試験とかで精神を疲労さすことが甚だしいので、なんとなしに活気を欠いている。 すべて、したくなってするのが一番よいのであって、学問でもいやいやさせられるのではいけない。なんとなしに興味がわいて勉強したくなるのが本物である。 子供はジッとしておれぬから動きまわるのであるが、それと同時に、青年期には知識欲が旺盛になってきて、本を読まずにおれ

【人生ノート 173ページ】 よく、もの事を観察して、それより、いろいろの天理地相を悟るべし。

理解し譲り合え 子供のときから、反省さすくせをつけてやるべし。ものを綜合的に考え、大局、普遍をつねに忘れざるように教育すべし。 ○ 他人へは、少しの迷惑もおよぼさぬという心がけ、もっとも肝要なり。他人へ迷惑をおよぼすことも、習慣性となりては、次第に良心マヒしてなんとも感ぜなくなるものなり。 ○ よく、もの事を観察して、それより、いろいろの天理地相を悟るべし。 ○ えらがったり、怖じけたりすることなく、すべて、なるままに自然に振るまうべし。 自己にそれだけの実力な

常に好感をもって

ちょっとした言葉の使いよう、ちょとした態度によって、相手に非常なショックをあたえる場合が往々ある。相手を怒らすのも和めるのも嬉しがらせるのも、ホンのちょっとの呼吸である。何も別に阿諛する必要はないが、とにかく、相手につねに好感をもって接する心がけが肝心である。 人間というものは、案外気の小さいものであるから、よほど注意せねばならぬ。 ○ お互いに己惚(うぬぼれ)というものを平らげたいものだ。そして、人をそねみ、ねたむということをなくしたいものだ。 他人の欠点は直ぐに目

心の奥に常に好意を

外的の行動は別として、その根本において、一切のものに対して好意をもって接することが大切である。 心の奥底に好意をもっていない人は、いかにその言葉や態度がいんぎん丁寧をきわめていても、どこやらに冷たいところがあり、寄りつき難いところがある。 言葉や態度に、一時の冷静さや峻厳さがあっても、その心の底に好意がひそんでいる際には、なんとはなしに一種の感銘をうけるものである。よしや、一時は恨んでも、あとになって有難くなつかしく思うものである。 要するに、根本において、相互に好意を

反省と忍耐

何ごとでも急激に改めてしまおうとしてはいけない。徐々に、つぎつぎに尚してゆくようにせねばならぬ。 でないと、ちょうど嬰児に無理に大人のまねを強いるのと同じ結果になってしまう。 一歩一歩、理想へ近づいてゆくように、その都度に省み悟って、少しずつでよいから、以前よりは、よりよくなってゆくという風にあるのが一番よろしい。 最初は、何かを手本としてその真似をし、こんどは、それより抜け出して、独得の創造をするようにせねばならぬ。最初からむずかしいことを独りでやろうとしたところで、