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ココが残念! 採用されない出版企画書の特徴

こんにちは。編集者/出版コンサルタントの我妻(あづま)です!
ついこのあいだまで「毎日暑すぎますね~」と書いていたのに、もう10月もあと数日で終わりです (信じられない~)。 
今年も残すところあと○日と書かれたメールも届き、ちょっと焦る気持ちになってます……。

こんな企画書はなかなか採用されない

先日ある方と企画書について話していたところ、「ダメな企画書の特徴についての記事を読んでみたい!」とリクエストをいただきました。
ということで、今回は「なかなか採用されない残念な企画書」について、思うままに書いていきます。

誰の何のための本なのか不明瞭

この本をどんな人が読み、どんなメリットが得られるかよくわからない。
いいアイデアなんだけど、誰がどんなときに読むの?(しかもお金を払って)
おもしろそうではあるけれど、読者のどんな問題が解決できるの?(おもしろいならまだよいが、そうでないほうが多い)
と疑問に思うものが結構あります。
これは実は一番多いパターンだったりします。
書き方の問題であることも多いので、深掘りすれば解決する場合もまた多いです。

プロフィールと企画内容が合っていない

出版で「何を書くか」と同じくらい大事なのが「誰が書くか」。
企画内容とプロフィールがつながらないと、どんなによい企画でも「あなたが書く必要はどこに?」と説得力不足になります。
企画とプロフィールはセットで考えるのがマスト。
ただし、プロフィールに特別感があれば、企画がいまひとつでも、編集者に興味を持ってもらえることもあります。

類書がない、もしくは的外れ

類書は編集者がどんな本になるか、書店でどの棚に置かれるかをイメージしやすくなるので、必ず書いてください。
また企画について同じジャンルの本をいろいろと研究していることの証明でもあります。
たまに自分の企画は新しいもので、似ている本はないという人がいますが、本人が類書があることを知らないだけのこともわりと多いです。
もし、本当に類書がない場合は、その企画に需要がない可能性もかなり高いです。
そして類書が的外れになるのは、「売れている」「ジャンルが同じ」だけで判断しているからかもしれません。

企画内容、目次項目が抽象的

何かよさげなことが書いてあるけれども、よく読むと意味がわからないとか、強いワードをならべているけど薄味な企画書もよくありますね。
構成案を作るときに、自分の「名言集」を作る気持ちで目次立てをするとよいと言われることもありますが、初心者には難易度はかなり高めです。
(いや、普通に考えて自分のコンテンツを「名言化」するなんてすぐにできないって!……)
もちろん、それができるように表現を磨く努力は必要ですが、無理して書くのは逆効果。
とくに実用的な企画は内容を具体的にするほうが伝わりやすいと思いますよ。
ちなみに、専門用語が多いものは一般的な語句に変えると見違えるほどよくなることが多々あります。

何よりも残念な企画書はやはりコレ

いろいろと好き勝手書いてしまいましたが、個人的に一番残念だと思う企画書は、著者が「自分の利益しか考えていない」内容。
自分の話、自分の売りたい商品や講座のこと「だけ」で読者のことを考えていないものです。
それはわざわざ商業出版する必要はないんじゃないかな~。自分が好きに書けるメディアでやればよいのでは?と思っちゃいます。

たった数枚の企画書ですが、その人の考えていることが意外と見えてくるもの。
何百、何千と企画書を見ている編集者は、ここから著者の「可能性」や「本質」までも見抜くこともできます。

なので、テクニックを使って器用に書こうとするよりも、自分の持っているものをとにかく出していくぞ、という気持ちで挑むことが何よりも大切かもしれませんね。

今日の記事があなたの出版活動のお役に立てればうれしいです。

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