【ガチャ狂のカード解説】漠然と使いづらいイメージの《バンキシーの魔盤》、その原因と向き合い方とは?
はじめに
《バンキシーの魔盤》。
《ミステリー・キューブ》を彷彿とさせるガチャ効果に加え、踏み倒したクリーチャーにスピードアタッカー(以下SA)を与えるというオマケつき。
そのとんでもない効果と引き換えに、出たクリーチャーは次のターンの初めに手札に戻るという制約がついています。
さて、うまく使えばとんでもない派手な動きもできそうなこのカード。
しかし、その厳しい制約から、中にはこのカードについて「難しい」「使いづらい」といったイメージを持ってしまっている方もいるのではないでしょうか。
そこで今回は、このクセ強ガチャカード《バンキシーの魔盤》についてその特徴、そして向き合い方をご紹介したいと思います。
まずは、このカードの強みと弱みについて見ていきましょう。
《バンキシーの魔盤》の強みと弱み
強み
・SA付与
やはりこのカードを考えるうえで最も大きな要素でしょう。
なんといっても、今までのガチャデッキとは比べ物にならない攻撃力を出すことが期待できます。
また、今までガチャデッキでは活かしきれなかったようなカードを採用することができ、ガチャデッキの可能性を広げるという意味でも期待ができる要素です。
・シールドトリガー(以下ST)持ち
《バンキシーの魔盤》に限らずですが、こういったガチャカードのSTは、他のSTとは比べ物にならない圧力を相手にかけることができます。
例えば、相手のマナゾーンが次の状態である場合を想像してみてください。
なんだか…受け札などほぼ入っていなさそうなものですが、少し攻撃をためらってしまうのではないでしょうか。
ガチャカードは一撃でゲームをひっくり返す可能性を持っています。相手のターン中にもこの圧力をかけられるSTは、ガチャデッキのデッキとしての強さを一段階引き上げてくれるのです。
・5コスト
現在、ガチャカードの多くは5コスト、6コストのどちらかになっています。(7コスト以上も存在するが、ガチャデッキの軸としての運用は難しい)
この5と6の間には大きな差があります。5コストであれば3コスト以下のマナ加速1枚でつなげることができますが、6コストであれば2コスト→4コストとマナ加速するか、条件付きの3コスト2マナ加速のカードを使うことになります。
これはガチャカードに限った話ではありませんが、デッキ内にできる限り高コストクリーチャー以外のカードを入れたくないガチャデッキでは、この違いはより大きなものとなります。
弱み
・踏み倒したクリーチャーが場に残らない
やはり、このカード最大のネックとなるのが、踏み倒したクリーチャーが相手のターンの初めに手札に戻ってしまうという点です。
今までのガチャデッキは、《完全不明》や《地封龍 ギャイア》などのクリーチャーを踏み倒し、相手の行動を制限していくという戦い方を主としていました。
しかし、《バンキシーの魔盤》ではそういったクリーチャーが場に残らず、この戦略をとることができません。もちろん《聖魔連結王 ドルファディロム》など除去耐性を持ったクリーチャーを踏み倒せば場に残すことができますが、それなら《ミステリー・キューブ》でよくない?となってしまいます。
このことから、《バンキシーの魔盤》は基本的に、SA付与を活かした今までとは全く違うガチャデッキにする必要があります。
・多色
ガチャカードから踏み倒したいクリーチャーと言えば何を想像しますか?
やはり、《聖魔連結王 ドルファディロム》《禁時混成王 ドキンダンテXII》などが筆頭に上がってくるのではないでしょうか。
これらの踏み倒し先のカード、リストアップしていくとかなり多色カードが多いことに気が付きます。そうすると、デッキ内で多色が多くなりすぎないように調整する必要が出てきます。
ここで、ガチャカードそのものが単色か多色か、という部分が重要になってきます。
ガチャカードが単色であればその分踏み倒し先に多色カードを多く入れることができますが、ガチャカードが多色であれば踏み倒し先を調整する必要が出てくる可能性があるのです。
・火文明
これはまあ…SAを付与するのだから当たり前と言えば当たり前ですが、火文明を持っています。つまり火文明がマナにないと基本的に使えません。
ところが火文明の強いカードは大体SAを持っています。あまりSA付与の恩恵を受けられません。
水文明に対するSA付与は非常に強力です。そのためデッキがほぼ水文明になります。そこからどうやって火文明の枚数を確保するか、これも《バンキシーの魔盤》のデッキを組むうえで大きな悩みの種の一つになります。
・複数枚必要
《バンキシーの魔盤》とその他のガチャカードの大きな違いは、一つの対戦における必要枚数です。
というのも、例えば《ミステリー・キューブ》で大型クリーチャーを踏み倒した場合、相手はそのクリーチャーの除去に時間をかける必要があります。自分はその間にマナを伸ばし、踏み倒しに頼らず大型クリーチャーが出せるようになります。この一連の流れにおいて、必要な《ミステリー・キューブ》の枚数は一枚です。
また、《ミステリー・キューブ》で呪文を捲ってしまったとします。すると次のターンは7マナありますので、《悪魔龍 ダークマスターズ》で相手の妨害をしたり、《龍風混成 ザーディクリカ》で墓地から《ミステリー・キューブ》を唱えたりします。この場合でも、必要な《ミステリー・キューブ》の枚数は一枚です。
では《バンキシーの魔盤》ではどうでしょうか。
《バンキシーの魔盤》で大型クリーチャーを踏み倒した場合、相手のシールドを減らすことはできますが、相手は次のターン自由に行動できます。《バンキシーの魔盤》は基本的にSA付与を活かして押し切る動きが前提になりますので、次のターンにまた《バンキシーの魔盤》が必要になります。
また《バンキシーの魔盤》で呪文を捲ってしまった場合、次のターンには6マナしかありません。マナが足りないため、また次のターンも《バンキシーの魔盤》が必要になります。
この動きはあくまで一例ですが、《バンキシーの魔盤》が他のガチャカードに比べて一つの対戦で複数枚求められるケースが多い、ということはご理解いただけたかと思います。
・依存度が高い
《バンキシーの魔盤》と相性の良いカードとして有名なものと言えば、《頂竜連結 バジュエン・ザ・ローラ》などが挙げられます。
では、マナが7マナあったとしましょう。手札には《頂竜連結 バジュエン・ザ・ローラ》と《バンキシーの魔盤》があります。どちらを使うでしょうか?もちろん3000以下破壊が刺さる場面であれば別ですが、基本的には《バンキシーの魔盤》を唱えるでしょう。
これに限らず、《バンキシーの魔盤》と相性の良いカードとして挙げられるのは、SA付与して強いカードや、相手のターンの初めに手札に戻ることで真価を発揮するカードがほとんどです。つまり、《バンキシーの魔盤》を使わず手札から召喚したとしても、あまり強くないことが多いのです。
このため、デッキとしても《バンキシーの魔盤》に依存しており、《バンキシーの魔盤》から狙ったカードを引かないと何もできない、という状況に陥ってしまうのです。
《バンキシーの魔盤》との向き合い方
ここまで長々と強み、弱みについて紹介してきましたが、デッキを組むうえで重要な点は以下の二点であると考えます。
・独特な能力を持っており、今までにないガチャデッキを組むことができる
・しかしそれ故に、バンキシーに依存したデッキになりやすい
要はバンキシーでやりたいことは入れつつも、バンキシーがなくてもなんとかなるようなデッキにしてください、といった具合です。
さいごに
今回の記事を通して、《バンキシーの魔盤》のデッキを組むハードルが少しでも下がり、実際に組もうとしてくださる方が一人でもいらっしゃれば、記事を作成したものとしてこれ以上の幸せはありません。
しかし、やはりデッキとして形にする際には非常に苦戦するものと思います。今後、私が回答として作成したデッキも随時紹介させていただきますので、参考としてご活用いただければと思います。
そして、皆様が皆様なりのバンキシーを見つけ、大空に羽ばたいていかれることを祈念し、記事を締めくくらせていただこうと思います。
ここまでお読みいただき、誠にありがとうございました。
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