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星街すいせいNEWアルバム『新星目録』個人的感想 『Caramel Pain』編
前回は実写にこだわった『ビーナスバグ』の個人的感想を書きました。
https://note.com/azulove/n/n70d5a24804c7?sub_rt=share_pw
次の曲は『Caramel Pain』です。
作詞作曲はDeu、編曲はDeu・Hajime Taguchiです。
『新星目録』のテーマは『革命』というのは、すでに何度も書いてきています。この二文字に込めたすいちゃんの思いは、これまでの自分から脱却しようという意思の表れなんだと思います。
そういうすいちゃんの意思を念頭にこの曲の歌詞を見ていくと、すいちゃんの内面の葛藤を表しているような気がします。
「ねえあたしはいつも勇気がたりないから 自分を大切にできないんだ 痛い目をみないと気付けやしないんだ」
これまでのすいちゃんの言動や行動を見ても、この歌詞がそれに沿っていないのではないか、と思えてきます。常に尖っていて、批判や誹謗に真正面から真正面から立ち向かってきたイメージとは違う。
しかし、次の歌詞にすいちゃんらしさが出てきます。
「置いてくよ 置いてくよ置いてくよ 今まで手にしたイデオロギーもスタイルも 壊れちゃっても今がいいよ だってあたしはあたしのままでずっといたいんだもん」
この部分が、今回のアルバムのテーマである『革命』に結びついてくるのではと思います。そして曲の終盤の歌詞
「大切なことは ただ一つだけさ もう後悔しないように 前を向いて生きるということ!」
おそらく、幾度もの辛い出来事(おそらく想像を絶するものだと思いますが)を乗り越えてきたすいちゃんをよく表しているのだと思います。そしてその間に、多くの失ったものがあるのかな、と……
雑誌のインタビューですいちゃんは「自分は強い女じゃない、強気の女なんだ」という話をしています。この歌詞にはそれを表している部分があります。
「もっと危ないことしたら勝ちなんでしょ 何を犠牲にしたってしょうがないんだよ フロムマイベッド この胸の痛みだけ抱いて」
「痛いとか素直に君に言えてれば 今頃何か変わってたのかもね」
「愛してるよ 愛してるよ愛してるよ さよならなんて涙が出ちゃうけど フロムマイベッド この胸の痛みだけ抱いて」
あの気丈なすいちゃんも、実は内面ではこのような葛藤があったんだ……と想像させてくれるような歌詞です。そして最後に
「ねえあたしいつも勇気が足りないから 自分を大切にできないんだ 痛いくらいなら少し我慢するんだ あーあ今日もキャラメルペインです」
本当はつらい、きついと言いたかったんだろう・・・強気にふるまっていても、やっぱり一人の人間なんだ……というすいちゃんの感情を、Deuさんはこの曲にまとめたのかな、と思っています。(先日の武道館公演でのすいちゃんのMCで泣いたのにはびっくりしましたし……)
すいちゃんのこの曲、歌詞をあらためて見てお気に入りの曲になりました。『革命』実現に向けての、試練の日々の曲という感じに自分は受け止めましたね。