2022年は自作キーボードの設計を妄想し続けた
この記事は、キーボード #1 Advent Calendar 2022 の7日目の記事です。
前日の記事はRomlyさんの「フォースカーブ測定マシン『軸の秤』ってなんだ!?」でした。
記事はまだ読めていないのですが、コミケに無事行けたら、スイッチのフォースカーブを測ってもらおうと思っています。
あと、コミケでおつかいしてもらって買った「PCB Cheat Ruler」にはお世話になっています。
2022年は妄想の年
さて、2022年の自作キーボード活動を振り返る記事です。
2021年ほどは組み立てたキーボードも多くなく、組み立てたキーボードも曖昧になっています。
振り返りに何を書こうか考えたときに、「妄想だけしたけど作っていない(設計していない)」キーボードがそれなりにあったので、まとめてみました。
※念のため書いておきますが、ここにあるキーボードのアイデアの権利を主張したりするつもりはありません。むしろ「そういう自作キーボードキットあるよ!」とか「面白そうだから作ってみたぜ!」とかありましたら教えてください。
NumLockとかの状態を表示するだけのキーボード
普通の外付けキーボードには、NumLockとかCapsLockとかの状態を示すLEDが付いていることが多いのですが、自作キーボードにはそういうLEDが付いていないこともよくあります。
普段はNumLockキーとかCapsLockキーを押すこともないのですが、深いレイヤーに入れていたりするとたまに同時押しで入力されてしまったりして、「あれっ、いつの間にON(OFF)になってたんだ」となったりします。
そんなときのために、NumLockとCapsLock、ついでにScrollLockのON/OFF状態をLEDで表示できて、ON/OFFを切り替えできるキーボードがあればいいんじゃないかと妄想しました。
これはSU120で試作して、動作するところまでできています。
基板に起こすにあたって、部品をどうするか(キースイッチはMX互換にするかChoc互換にするかとか、マイコンはProMicroにするかどうかとか)延々と悩み続けていて全然進んでないです。
ちなみに名前だけは決まっていて、「Lock Look」といいます。
Lock状態を見れる機能からきていますが、むかーしむかしやってたテレビ番組「ルックルックこんにちは」とそのオマージュ「ロックロックこんにちは」(※「三宅裕司のいかすバンド天国」の1コーナー)が元ネタ?です。
分割型Jones
使用頻度の高いキーボードに、「Jones」があります。
自然に左手と右手の距離が空くレイアウトや、キーの数が多くて、仕事でよく使うPageUp/PageDownキーやカーソルキーを単独で割り当ててもまだ余裕があるところが気に入っています。
ただ、ノートパソコンを使うときにはちょっと使いづらい。
私が使う仕事のノートパソコンはキーボードにマウス操作用のスティックが付いているので、ノートパソコンの上に一体型キーボードであるJonesを載せてしまうとスティックが動いてしまってよろしくない。
そういうわけで、Jonesレイアウトの分割型キーボードがあれば便利なんじゃないかなと妄想したのでした。
私のキーマップだと、PageUp/PageDownキーなどは右手でも左手でも使うので、どちらの手でも押せるよう、これらのキーはどちらにも置きたいなと考えています。
これは妄想のみで、試作とかレイアウト検討はしていません。
仕事のノートパソコンは主に右側にケーブルがたくさん生えるので、分割型キーボードも置きづらいということがわかり、結局分割型でも使いづらそうなので妄想のままになりそうな気がしています。
NavPadの分割版
やっぱり仕事のノートパソコンで、テンキーとか欲しくなったりします。
そしてPageUp/PageDownキーとかも欲しくなったりします。
遊舎工房で出ている「NavPad」の購入も考えたのですが、キーの数がそこそこあることもあって、けっこうでかい。
そこで妄想したのが、NavPadをさらに分割したキーボード。
縦に分割して、PageUp/PageDownキーとかカーソルキーの島と、テンキーの島を別々に接続したり、TRRSケーブルなどで繋げて同時に使ったりできるようなものです。
「BROOKTEN」「cool650」などで使われているマグネット付きコネクタ(ポゴピン)を使って、「左右どっちにもくっつけられる一体型」みたいにするのも面白いんじゃないかと思っています。
これも妄想のみ。試作が簡単なSU120で作っちゃうのはありかなーと思っています。
両手JoyStickキーボード
昨年、まーびいさんからFormy46の試作版PCBをいただいて組み立てました。
※上のキーボードがFormy46。
これは分割型キーボードで、左右のどちらにもジョイスティックが付けられるのですが、ファームウェアの関係で左右両方に付けても片方しか動作しないものでした。
左右両方にジョイスティックを付けて動かしたいなーと思っていたのですが、それっぽい情報を見つけてもぜんぜん理解できない。
PRK Firmwareのページには、「分割型でジョイスティックってマジ?」みたいなことも書かれちゃってる。
Turing Hopperさんのブログには、2つジョイスティックを付けるキーボードについて書かれているけれども、これは一体型だ。左右両方にProMicroが付いている分割型キーボードに関する話じゃない。
…いや、もしかして、形を左右分割にしてもマイコン1つ=配線的には一体型のキーボードなら、左右分割キーボードの両方にジョイスティック付けて動かせるんじゃない?
そう思い始めたら、ほんのちょっとだけ光明が差してきました。
Turing Hopperさんからも、Twitterでいろいろアドバイスいただきました。
ブレッドボードとかで自作してみたいと思いつつ、パーツを買ったりする余裕がなくて、まだそのままです。来年こそは…(去年もほぼ同じこと言ってた)
The CardみたいなChocキーボード
The Cardっていうキーボードがあります。
この動画で使われているキーボードなんですが、13キーのシンプルな格子型ですごいかわいいなーって思ってます。
さすがに両手合わせて16キーで文字入力までやろうとは思っていませんが…。
一応基板のガーバーデータも公開されているのですが、GitHubリポジトリにライセンスファイルがない。
つまりノーライセンス。ノーライセンス、ということは「使っちゃだめよ」の可能性もある。
…さすがにこのデータで基板発注しないほうがいいかな。
ならば似たレイアウトで一から基板データを作っちゃうか…?
と思ってKicad配置だけやってました。
TRRSコネクタつけたりいろいろレイアウト考えてるとむずかしい…。
狭ピッチは半ばあきらめていたのですが、Daifuku Keyboardさんのこの動画を見て、「狭ピッチのキーの間にTRRSコネクタが収まる!」とわかったので、またいろいろ試してみたいです。
ProMicroとI/Oエキスパンダ両対応とか、表面実装型TRRSコネクタでリバーシブル基板とかいろいろアイデアは広がります。
I/OエキスパンダとI2C接続で無線キーボードが作れてしまう、AZ-COREの可能性はすごい!
おわりに
実はまだネタはいくつもあるのですが、アドベントカレンダーの公開に間に合わなくなりそうなので削りました。
もうちょっとキーボードの絵を描いて入れたかったけど…区切りとします。
パソコン仕事していると、どうしてもキーボードに触れるので、ネタは無限に湧いてきますね。
Mid-Heightスイッチ専用のちっちゃいテンキーレスキーボードとか、左手キーボードにテンキーとかマクロキーくっつけた、片手だけで80キーくらいあるキーボードとか。
去年も言ったような気がしなくもないんですが、来年はもうすこしゆるゆると自キ活したいです。
まあ、組み立ててない積みキーボードもたくさんありますし…もう完全に沼だなあ。
明日はIkeJIさんの「自作キーボードで使われるマイコンのスレッショルド電圧まとめ」の予定です。
IkeJIさんといえば、Gboard物理バージョン。
湯呑みバージョンは何とか組み立てました。キーキャップはまだない。
棒バージョンも組みたいけど、3Dプリントケースを発注する余裕がないので機を見計らいます。
(さすがに有線だと接続が大変そうなので、無線バージョンにしたいです)
(3Dプリンタ欲しいけど、買ったら買ったでめちゃくちゃ時間を食われそう)
この記事は、ボツキー版elephant42で書きました。
私が持ってるキーボードの中で、いちばんLEDが映える子です。
作り方ミスって配線もじゃもじゃになってしまい、申し訳なさがすごくあるのですが、手をかけて完成させただけあってかわいいです。