表面加工テスト:初月の角
近々作りたいものがあります。その時のためにもう少し表面加工スキルを上げたいなと思う今日このごろです。また、しばらく3Dプリンターを動かしていないので、さっと作れそうでテストに良さげなものはなんだろう……?と考えた結果生まれたのが以下です。
初月の角です。(なんで?)
積層痕について
ここからが本題です。ノリで出力した初月の角ですが、せっかくなので赤を塗って研磨していきます。
とりあえず雑でもいいので塗ります。積層痕の溝に沿って広がることもありますが、十分に乾かしてから削れば普通に消えます。この時以前使えるかと思ってだめだったものを使ってみました。
こんなのあるんだ!と思って以前底などに使ってみました。しかしこれめちゃくちゃボロボロ消しカスが落ち、消しカスが隙間に挟まるのにあんま削れてなくない?60番なのに?みたいな感じで前回は残念ながら効果なしでした。今回は横の積層部分に使ってみたところ、以下のようになりました。
こちら親指付近は積層面特有のツルツルがわかる反射をしているのに、途中から光が消えています。これもしかして横の積層面には使えるのでは?ということでゴリゴリ削って見ると結構いい感じの質感になったのでこれは使えそう!という感じになりました。
これで解決!曲面もいい感じに削れる!!と思って数日さわさわしてたのですが、たまに何かひっかかるな?何だ?っと思って表面をよくよく観察すると、まだ何か積層痕がある?(写真だとわかりにくいので省略)
どうもこいつは表面をちょっと削れるくらいで、爪で撫でるとか詳しく見ると積層痕がわかるくらい(ツルツル感がなくなる程度)までしか削れなさそうということが判明しました。ちょっと残念なもののとりあえず以下のように使えば良さそうということがわかりました。
金属ヤスリで側面積層痕を削ったときの音が消えるまで削る
独特のちょっと高音のキュイキュイ鳴る感じのやつ
最後の仕上げとして全面錆取り消しゴムで削る
マットになって粗い金属ヤスリの削った痕がいい感じに消える
初月の角リトライ
そんなわけで撫でてたらver1に不満点が出たのでver2を作ります。ついでにちょっと長さや形も違うので合わせていきましょう。
ちょっと長さが足りない。多分伸ばすといい感じになる。ということで伸ばしたものがこちら。
えー、初の3Dプリンターの印刷領域オーバーです。もちろんちょっと斜めにすればいいんですがサポート材処理が入ってくるとか諸々で加工が大変になるのでもう少しだけ先端を短くして行きましょう。
そんな感じで形は以下のようになりました。
ほぼほぼ重なってるので良しとしましょう!!
次は角を何にするかです。単なるオブジェとして作るとすぐ倒れるのは確実なので何らかのアクセサリー的に作りたいです。そうなると簡単なのはカメラ固定に使うらしい1/4インチネジを使ってお手軽に引っ掛けられるようにすることです。
後は穴を開けてネジ穴にすればよいのですが、ここにも問題があります。
使っているソフトがデフォルトでインチに対応してない
出力が少し膨らむので単純出力で合わせにくい
前者はもう、なんというか、インチ滅びろ!!という感じですが、後者もなかなか面倒です。3Dプリンターでいい感じにネジを出力するにはちょっと出力を工夫したりする必要があります。面倒です。ということで以下のような設計にします。
カメラ固定用ネジと対応する板ナットがあります。
こちらを穴の空いたブロックを挟み込みます。後はあらかじめ角の方にブロックがピッタリ入るような穴を開けておけば後はぶっ刺すだけです。板ナットのサイズなどを合わせた結果以下のようなモデリングになりました。
後は以下の手順で仕上げていきましょう。
赤く塗る部分をヤスリで削る
赤く塗る
白い部分をヤスリで削る
最後に錆取り消しゴムで痕を平坦にする
そして完成したのが以下です。
まとめ
ちょっと骨っぽい触り心地な気がする出来で満足です。ただ先端が結構鋭い上に硬いので雑に削っていると指に刺さって痛かったです。そんな凶器なわけなのでとりあえず安全そうなところに上からぶら下げて飾る感じにしておこうと思います。(飾る場所とかも決めずに勢いのまま作ってしまった。)
また研磨テスト自体は結構いい感じだったものの、角っぽいものを削っているとなんとも不思議な気持ちになりました。角持ちの子は結構お手入れ大変そうだな……とか削ってと言われたらこんな感じなのか?でも削った粉とかとかどう処理していくんだろう……とか。
とりあえずまだ広い面である底や上部の積層痕といえばいいのか?の楽な処理方法が確立できてないですが、ここらへんも次の制作物辺りで何かいい方法が見つかると良いですね。