【エッセイ】音楽が紡ぐ物語 #2022クリスマスアドベントカレンダーをつくろう
昔々、あるところに音楽が好きな子がいました。
一日のほとんどを音楽を聴いて過ごす。小さなころからそんな生活を送っていました。
ある日、インターネット上で音楽を作って公開している人に出会いました。
またある日、音楽を作ってライブハウスや楽器店のライブスペースで歌っている人に出会いました。
そんな日々を過ごすうち、音楽好きは思いました。
「音楽を作ってみよう」
そうして踏み込んだ音楽の世界は厳しいもので、頭に浮かんだ音楽を表に出すことすらできないし、出したところで何かが足りないと感じます。
でも調べてみたら、そうやって音楽の世界に足を踏み入れたとしても1曲も完成させることができない人も多いと知ります。
いくつか完成させていた音楽好きはまだできると感じ、創作を続けていきます。
しかし、10曲ほど完成させたとき、音楽好きは感じました。
小室哲哉にはなれないと。
そして音楽をやめました。
そんなことは当たり前で、幼いころからバイオリンを弾きずっと音楽をやってきた天才に思い付きで作り始めた素人がかなうはずはないのです。
相手は22世紀にも名を遺すであろう人です。
何者でもない素人が比べるのが間違いです。
そんな当たり前のことにも気づけずに音楽を捨てました。
それから15年近くがたち、ツイッターであるツイートを見かけました。
「作詞がしてみたい。」
音楽好きは音楽を捨てた身でありながら声をかけてしまいます。
「一緒にやりませんか。」
そして一つの歌が生まれました。
コードにメロディを重ねただけの簡単な歌ですが、ものすごく達成感がありました。
一緒に音楽をやるって楽しい。
またやりたいな。
そして思い付きで作ったフルート曲。
なんとMVを作ってもらいました。
夏。遊びを加速していろんな方に歌詞を書いてもらうということをやってみました。
冬。素敵な歌がたくさん生まれました。
さらに歌から小説を書いてしまったりして。
自己表現、人とのつながり、創作の楽しさ。
音楽が紡ぐ幸せのループ。
今年も新しい歌詞で歌を作ってしまいました。
あたたかい言葉をたくさんもらってとてもうれしいです。
※制作の都合上ニコニコ動画への投稿となっています
大人になった私たちにはサンタさんがプレゼントをくれることはないのかもしれません。
それでも音楽が紡ぐこの物語は奇跡にあふれています。
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企画参加noteです。
今年で3回目のアドベントカレンダー参加です。
初回は掌編小説という創作の種類が決まっていたため、小説で参加しました。
掌編小説の定義を調べるところから始めた程度には小説初心者だったのですが、何とかやり切りました。
そして2回目。
小説という制限はなかったにも関わらず、天邪鬼な私は小説を書きました。
そして今作につながります。
冬は創作のつながりを感じることができる素敵な季節というイメージを持つことができました。
ありがとうございます。
みなさま、素敵なクリスマスを!