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[雑記] 人権を得た山 - ニュージーランドのタラナキ山の話
人権を持った山
「私の灰をウルルの風の中にまいてほしいの。そして、あなたはあなたの今を生きて、あなたに会えてよかった。バイバイ」
『世界の中心で愛を叫ぶ』で、ヒロインの亜記が行きたかった場所はオーストラリアのウルル(エアーズロック)だった。そして、そのウルルはオーストラリア政府との話し合いにより、アボリジニーの聖地として認められて、2019年からは観光目的の登山が禁止されている。
最近、ウルル同様に政府から先住民の聖地として認められ、「人権を与えられる」という形でその管理が移行されたのはニュージーランドのタラナキ・マウンガ(タラナキ山)だ。
タラナキ山の今後
タラナキ山はニュージーランドの先住民族であるマオリの聖地だ。今後はニュージーランド政府のサポートの下、マオリ族の分族であるイーウィ (Taranaki iwi) が後見人にとしてタラナキ山を管理していくようだ。
どこか見覚えがある
それにしてもこのタラナキ山、どことなく馴染みがある。そこで過去に自分が撮った写真を見返してみると、ここが富士山によく似ていることに気づいた。実はこの記事のサムネイルはタラナキ山ではなく、富士山である。
ということは、オーバーツーリズムによる富士山の環境破壊を抑制するため、いずれ富士山も神道の聖地として日本人しか足を踏み入れてはいけなくなるのだろうか?
ま、そんなことはないか。