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関西人ですが富士山のある生活が素敵
上京してきてからは、常に富士山を意識して生活してきたように思う。
初めて家を買った武蔵小杉の5階建て低層住宅で、今、駅前にある高層ではなく駅から徒歩20分ほどにあるマンションの4階で、ちょうど真西のリビングルームからは朝日を受けた富士山が堂々と鎮座していた、距離は遠いけど日々、拝める仏のような気分で有難かった。
引越しを決める前の20代後半は、東京の大田区にある小さなハイツだったので一気に人生の飛躍を感じた。
それまで鬱蒼としていた仕事の悩みやプライベートも引越しを決めて富士山を拝み始めてから一気にギアチェンジされて人生の加速感を味わうことに、加速するという感覚、富士山のパワーかと。
家の間取りも大事だが、どこのエリアにいるかもで気分が変わり、色んなことが上手くいったり行かなくなったりするように思う。
引越しの勢いで、仕事のパートナーと会社設立にまで至り港区のど真ん中に小さな事務所を構えて、そこそこ充実した日々を過ごせた。
その事務所の古い赤レンガのマンションは、富士山は拝めないのですが東京にしては立地が良く、ある人に見てもらうと“良い気”があるとお墨付きを頂けた。おまけに立ち上げ早々に富士スピードウェイでの案件を獲得。
自宅も事務所も最高のポジションを取れたことは、当時は夢中だったが今思えばかなり恵まれていた。仕事はきつかったが・・・・。
奥様の友人からの誘いもあり、9月の初めの登山客も落ち着いたころ、一度だけ富士山に登るチャンスがあった、あまり登山経験もなく装備もままならなかったので、神田の登山関連のショップで色々と取り揃えて初登頂に。
東京駅からバスで5合目までいき、夕方ごろに8合目(標高3,450㍍:八合五尺吉田口で山頂に一番近い山小屋)で一旦休息。5合目から同行する山岳ガイドの厳しい指導のもと、一歩一歩ゆっくりと確実に上を目指した。
十分な休息を取って夜中に起き、真っ暗な山肌を這うようにゆっくりと一気に頂上までアタックした。
ご来光を見た時には「ここまで来たか」という過去の人生を振り返るように思いが込み上がり富士山に感謝できた。ありがとう富士山。
そのあとの人生も、事あるごとに富士山にまつわる話を耳にしたり、誰かが富士山に感動してね、などと言っていたり、本当に不思議な山だなと。
山なんか世界中にもっとたくさんあるのにあまり、まだ知識不足。
テレビなどの情報の域を超えていかない。体験していかなと。
富士山よりも、もっと高いハワイ島のマウナケア(4205㍍)なんかは、途中に休憩はあるもののクルマでひょいっと登れてしまう。そんな山も大好きだ。登山の話をしている訳ではなくどこに住みたいか。
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人生の折り返しを迎えた今は。
東京とは反対側の山梨側から富士山を眺めている、本当に計画なしにどこに住もうかなと思案している時に妻の一言で検索して即決で下見して即決で購入してしまった。住めば都となるかこの想い。漂流感満載なので素敵な出会いや体験を重ねていきたい。
今、平屋一戸建ての窓から東京とは反対側の富士山を毎朝拝んでいるのが不思議な気分。より近くなって、天候をダイレクトに受けて色んな表情をもっている。反対側には南アルプスも書き割りのようにそびえたっていて大自然を満喫。
富士山が見える一番遠い場所は、和歌山県の那智勝浦町の妙法山(749m)と言われ、富士山からの距離は322.6km。和歌山県も良いなあ。
これからは、引越しということは考えず。
ここを拠点に、世界中へ旅に出て短期で住む人生を歩んでみたい。
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