QA に E2E の自動テストを導入してみた感想と今後の展望

こんにちは!Azukaritai の村穂です!
今回は、Azukaritai が QA に E2E の自動テストを導入して4ヶ月ほど経った現時点で、感じたことや、今後どうするかといった展望を記事にしてみようと思います。

はじめに

Azukaritai では mabl というツールを使って E2E テストを自動化しています。mabl の導入に関しては過去に記事を公開したのでそちらもご覧ください。

自動テストを QA に導入した感想

最も感じるのは、リグレッションテストの実施が容易になったことでデバックをより網羅的に繰り返し行えるようになり、充実したデバックを行えるようになった。ということです。

月1や週1の頻度で新機能がリリースされるプロダクトの QA に当たる時、マニュアルテストしかテストの方法がない場合、テストの網羅性を上げるためには人海戦術しかありません。しかし、限られたリソースの中で人海戦術を取っても限界があります。そうなると、重要な機能のみ、つまりテストの優先度が高いもののみをテストするといった方法を取ることになりますが、プロダクトに新しい機能がリリースされていくことは、機能の母数が増えることを意味しますので、重要度の高いもの以外はテストしない。というやり方をすると、テストできなくなる機能がどんどん増えることになります。

それが現実。という考え方もあります。全網羅的なテストをすることは不可能です。しかし、自動テストは全網羅は不可能でも網羅性の向上にとても役に立ちます。リグレッションテストを自動で走らせれるようになったことで、QA 担当者の時間リソースをかなり浮かせることができました。その浮いた時間で複雑な動作のテストを行えるようになったので、自動テスト導入以前よりも、テストの網羅性や量はかなり向上しています。

この時、テストの自動化や自動テストのメンテナンスで新たな時間リソースが取られているのでは?というツッコミもあると思います。もちろん自動テストを導入することでそういった作業は新たに発生しています。しかし今のところ、それらの作業にかかる時間は自動テスト実施によって浮く QA 担当者の時間リソースと比べて大したものではないです。ただし、プロダクトの開発状況と自動テストの内容などによってそうならない可能性もあると思うので、ここは戦略が必要なポイントかと思います。この戦略こそ、Azukaritai の今の課題で、テストの実施が自動テストによって容易になった今、 QA 担当者がリソースを割かなければいけないのは、どのようなテストをどのようにテストするか?といった部分です。マニュアルテストのみの時代でも、この観点は重要ですが、自動テストのときはさらに重要になってくると思います。なぜなら作った自動テストが全くの無駄になる可能性があるからです。そうなると、テストの自動化やメンテナンスにかかったリソースが無駄になってしまいます。そうならないために、テストを自動化する前の準備はマニュアルテストの時以上にちゃんとやっておく必要があります。実際 Azukaritai も、マニュアルテストのみの時と比べて、自動テスト導入後の方がテスト設計のドキュメントが増えたと思います。自動テストの導入は、QA の仕事をより高度にすると思います。そこでちゃんと結果を出せるように、より専門性を上げて QA の能力を高めていくのが今後の課題だと思います。

今後の展望

さきほども書きましたが、QA の能力の向上です。どんなテストをどのようにすると良いのか?テスト設計の上流工程の力を高める必要があると思います。あとはテスト自動化ツールの学習。Azukaritai では mabl を利用していますが、幸い mabl はネットにドキュメントが大量に載っています(公式のリファレンスも情報が充実している印象を受けます)。mabl Japan をご担当されている藤原さんも、ご自身のブログなどで mabl の使い方や戦略に関して詳しく書いてくださっています。それらを参考に、また実際に手も動かしながら mabl の機能をフル活用できるようになるのも重要だと思います。あとは、開発エンジニアやクライアントとのコミュニケーション能力を高めることも重要だと感じます。どんなテストをどのようにすると良いか考えるには、テストのことだけ考えてもしょうがありません。クライアントがどのようなビジネスを考えていて、どのような要望を持っているのか。開発エンジニアはそれらに対してどのような機能を作ろうとしているのか、どのように開発を進めようとしているのか。そういったことを QA 側も把握できていなければ、なかなかテストの設計を進めることはできません。また、自分たちのことについてもクライアントや開発者に説明ができるようになっていなければ協力して開発を進めることは難しいです。どのような考えでテストを行い、どのような効果をもたらすことができたのか、そういったコミュニケーションをスムーズに行えるようにするのも重要だと考えています。

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