【けいおん!】2期20話のメンバー紹介から考える、平沢唯の魅力について
こんにちは、あずねこ@です。
また久々のnote投稿になってしまいましたが、Twitterで定期的に開催されている「けいおん!」について考察するネット配信「ひたすらけいおんについて語る会ONLINE」のYouTube配信にて、11月ということもあり、今月が誕生日のキャラクター、平沢唯ちゃんと中野梓ちゃんについて語ろうという企画が行われました。
私も最推しの唯ちゃんについて語れるということで、今年も入念に原稿を準備させていただいたところ、A4用紙4枚の原稿という大作に仕上がってしまいましたので、今回は、けいおん!2期20話「またまた学園祭!」のメンバー紹介のシーンにて、唯ちゃんが他のメンバーから紹介されるシーンの台詞から、何故そのように紹介されるに至ったのかを考察してみました。
1.「唯は見た目のまんまで、のんびりしてすっとぼけてるけど」(律)
まず、この台詞にもある、唯ちゃんの天然なイメージは1期3話の「特訓!」回で確立されたと私は考えており、その根拠として、唯ちゃんの自宅での様子を想像したメンバーのシーンや、実際に唯ちゃん宅へ到着した際、妹の憂ちゃんの性格と比較され、ダメ出しされるシーンからも感じ取ることができます。
思うに、放課後ティータイムの他のメンバーから見た唯ちゃんはおそらく、当初はバンドのギタリストとしてそこまで期待されていなかった可能性さえも匂わせています。しかし、その次の放送回である「合宿!」を見ると、メンバーの唯ちゃんへの印象がガラリと変わったのは明らかです。
もちろんそれは、他のメンバーが唯ちゃんの先天的な才能に気づいた点も大きいのですが、才能だけでは推しはかることができない彼女の魅力にも他のメンバーが惹きつけられている点にも注目しなければなりません。
さらに、唯ちゃんと放課後ティータイムの成長という観点でけいおん!を視聴する場合、1期は特に最終話を除き2話分が1ステップと見ることができると私は考えています。2話ごとに放送回を区切ると以下のようになります。
廃部+楽器=バンドとしてのスタート
特訓+合宿=唯ちゃんのギタリストとしての成長
顧問+学園祭=初のオリジナル曲「ふわふわ時間」の制作秘話
新歓+新入部員=後輩メンバーであるあずにゃんとの出会い
合宿+ピンチ=バンドの成長と危機
1期最終回
このように、唯ちゃんとバンドとしての成長が2話をターニングポイントとして描かれていることが分かります。ですので、私は「けいおん!」1期に関しては、けいおん界隈で流行っている毎日1話を視聴する「いちおん」ではなく「ふたおん」での視聴をここに提案します。
2.「いつも全力で、一生懸命で」(紬)
次に、唯ちゃんの一生懸命さの原点を探るとすれば、1期1話の「何かしなくちゃいけないような気がするんだけど、いったい何をすればいいんだろう?」に遡ることができると私は考えています。
もちろんこの台詞は1話の冒頭で発せられたものであり、ストーリーの流れからすると、和ちゃんに将来を心配されて、漠然とやりたいことを考え始めた時に出たものであり、直接的には関係のないものかもしれませんが、私は以下のように考察しています。
みなさんもご存知の通り、唯ちゃんの性格は「思ったことが即座に行動に出る」タイプであり、時としてそれはメンバーを困らせてしまうことさえあります。例を挙げるなら、後輩のいないあずにゃんを気遣い、トンちゃんを迎え入れてしまうシーンなどが良い例です。
しかし、日々の唯ちゃんの突飛な行動力は、結果としてメンバーを和ませたり、絆を強くすることに繋がっており、それは普段はぐうたらしているように見える唯ちゃんが、いつも「何かしなくちゃ」と心を配っているからではではないでしょうか。そして、それが、1期最終回のモノローグのように、放課後ティータイムの夢中になれること、大切な場所を作り上げていることに貢献し、「いつも全力で、一生懸命」という評価に至ったのではないでしょうか。
3.「周りのみんなにもエネルギーをくれて」(澪)
この台詞の発端として語るべきは2期3話「ドラマー!」回です。ところで、放課後ティータイムのメンバーの過去の音楽経験は作中ではあまり明らかにされていませんが、私はメンバーの中で唯一唯ちゃんだけがアンサンブルの未経験ではないかと考えています。
この考察を加える上で考慮する点としては、律と澪はバンドをやろう!と律が誘った際にスタジオに入ったりしていたかもしれませんし、(事実、部室がない回で、初めてのリハスタを異様に珍しがっていたのは唯ちゃんだけでしたよね)、あずにゃんは親がジャズバンドをやっていたという経歴と入部時のアドリブ力から、セッション経験のひとつやふたつありそうです。さらに、ムギに関しては、コンクールで賞を取るほどのクラシックピアノの腕前から、小中学生の頃に合唱コンクールの伴奏者経験を持っていそうだと想像できるからです。
そんな唯ちゃんが、初めてアンサンブルを意識した発言をするのが何を隠そう2期3話の「ドラマー!」回であり、ここでその台詞を紹介したいと思います。
いかがでしょうか・・? この唯ちゃんの意識変革があったからこそ、メンバーから信頼され、皆にエネルギーを分け与えられるフロントマンの立場が確立したと考えるのが自然ではないでしょうか?
4.「とっても頼れる先輩です!」(梓)
この台詞を発したあずにゃんは、1期の「新歓!」回で放課後ティータイムの演奏を見たときから、唯ちゃんの演奏に特別な思い入れがあり、1期最終回でも唯先輩のいないライブなど考えられないという趣旨の発言をしているのはみなさん知っての通りかと思いますが、これは放課後ティータイムとして作中で披露された楽曲のあずにゃんパートからもその片鱗を観ることができるのではないでしょうか。
なぜなら、2期20話で披露された「U&I」のあずにゃんパートに注目してみましょう。あずにゃんパートは唯パートのバッキングに単音のカッティングでコードに旋律感を加えるアレンジであり、その他の劇中歌においてもこのアレンジが踏襲されていることから、主となるバッキングがなければ成立しないアレンジとなっており、これは唯ちゃんの演奏に対しての信頼感なくしてはできないものだからです。
また、行動面から見るあずにゃんから唯ちゃんへの信頼が深まったストーリーを挙げるなら、1期10話の「また合宿!」回の、夜中の練習シーンと、後日談として憂ちゃんに語った「唯先輩はさちゃんと練習してた」という発言や、「期末試験!」回での唯ちゃんの努力を抜きにして語ることはできません。
ところで、少し話は変わりますが、バンド活動というものは集まったメンバーの「共同作業」であるため、先に説明したした音楽的な信頼関係だけでなく、ステージを成功させるための日々のメンバー間との「約束」を果たしていくことが意外と大切だったりします。そう考えると、唯ちゃんの「やればできる子」、これは決してやらない子の例えではなく、唯ちゃんの「仲間との約束はちゃんと果たす」という素直さが、この「とっても頼れる先輩です」という評価を産んだのは間違いないと私は思います。
まとめ
これで、2期20話の唯ちゃん紹介への考察は以上となりますが、最後に、1期3話の合宿回のラスト付近で流された劇伴BGMには「あの日の夢」というタイトルが付けられているのをみなさんご存知でしょうか?
この楽曲は1期の「合宿!」回で花火をバックに演奏する唯ちゃんに、放課後ティータイムのメンバーが惹きつけられるシーンや、放課後ティータイムが1年生の際に披露した学園祭ライブの澪ちゃんを勇気付けるシーン、2期の「また合宿!」回において、星空のもと音楽やバンドの将来を語るシーンなどに使われている楽曲です。
この原稿の結びになりますが、私が考える唯ちゃんという存在の真の魅力は、仲間たちの「あの日の夢を夢で終わらせない」というその姿にこそあり、これが2期20話の紹介に繋がっているのだと思っています。