【鶴岡八幡宮社参記】をつまみ食い
永禄元年、足利義氏が鶴岡八幡宮に参詣した時及び、北条氏康邸で行われた儀式の様子が【鶴岡八幡宮社参記】(引用:北区市史)に描かれている。
その時の膳の内容・参加者を、つまみ食い程度にまとめてみた。
(亀足・金銀等飾りは除く)
※調査したが不明な物/事もあり(→?で記載)ご教示頂けますと幸いです。
未刻(13-15時)に義氏が氏康邸に来たとされる。
●御一献之次第●
海月(クラゲ)・塩・三盞・熨斗蚫(ノシアワビ)・梅干し・生姜
・ニ献目
塩・鯉ニ・生姜
・三献目
腸煎 鯉ニ
●本膳●
塩曳 鮒膾(フナナマス)蒲鉾 突出
海鼠腸(コノワタ)湯漬・香物 鯛焼物
・ニ目
蛸 鯖膾(サバナマス) 差ミ(刺身?) 集汁 焼物 鳥干物
・三目
小刺九串 汁白鳥 貝蚫盛 シソクチ(?)
・四目
ふと煮 ココモリ(?) 汁鯰 烏賊魚(イカ)
・五目
灰り鱧 螺 ツバソクチ(?) 汁鯨 小鳥 羽盛
・六目
鯉ノ子 クルクル(?) 汁雑魚 センハ焼(?)
・七目
カラスミ 栄螺 汁ウケ 海月
御菓子参十二種 麩刺 薯蕷(ナガイモ) 打牛房 昆布 海苔 打栗 蜘蛸カコ花(唐花?) 油物 蜜柑 串柿 鴛鳥一番胡桃ニテ造
●御参肴五献之次第●
・初献
焼鳥 雑煮 午ケン?(土偏に兼の漢字)
・二献
ヲサシハエ七串(?) 鯉吸物 海老舟盛
三献目
肴ニ橘焼参
四献目
カラスミ 鶴吸物 ムシカイ(蒸貝?)
五献目
アフリハモ(炙り鱧?) 鯛巻 海松酢
●儀式・給仕・配膳や配膳の取次・参加者名 ※史料記載そのまま●
一色直朝、梶原(名不明)、佐々木近江守、松田左馬助(憲秀)、笠原美作守(綱信カ)、遠山隼人佐、石巻下野守(家貞)、岩本太郎左衛門尉(定次)、北条左衛門佐(北条氏堯)、伊勢八郎(貞就カ)、北条三郎(北条宗哲嫡子カ)、北条新三郎(氏信)、清水太郎左衛門大尉(康英)、松田盛秀、遠山綱景、伊勢備中守(貞辰カ)、北条氏政、北条氏康