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【Historic Brawl】秘本に縛られし者、プロスパー/Prosper, Tome-Bound 100 枚解説

きっかけ

秘本に縛られし者、プロスパー/Prosper, Tome-Bound が MTG アリーナに実装されました。最近追放するカードを使った EDH に興味をもって色々試している所でしたので、緩く Brawl で遊んでみようと思いました。

Brawl 統率者としての 秘本に縛られし者、プロスパー/Prosper, Tome-Bound

豊潤の角杯、ハーンフェル/Harnfel, Horn of Bounty + 師範の占い独楽/Sensei's Divining Top のコンボが 本家 EDH では有名ですが、Brawl 環境では実現することができません。継続的な衝動的ドローによるアドバンテージ獲得と、宝石を絡めた爆発力で戦うミッドレンジを目指していきます。
ジェネラルとしての基礎は、以下の Balan さんの記事に大変良くまとまっていますのでぜひご参照ください。

【cEDH】《秘本に縛られし者、プロスパー/Prosper, Tome-Bound》神決定戦を終えて

https://note.com/balan_sushi/n/nbba7bb2d55af

デッキリスト

【Historic Brawl】Prosper Midrange
https://www.moxfield.com/decks/6M3q-MBoz0uK53j-HYMVnw

プロスパーとの親和性が高いカード

プロスパーの特性として、以下の条件を満たすことができるカードは親和性が高いと考えられます。

  • 宝物を使って能力を発動できる

  • 追放領域から呪文を唱えることができる or 追放領域から呪文を唱えた際に特典がある

ここでは上記に当てはまるカードの中から Historic Brawl で採用候補となるカードを上げていきます。

宝物を使って能力を発動できる(11枚)

顔壊しのプロ/Professional Face-Breaker

宝物を衝動的ドローに

宝物の活用という観点でプロスパーと非常によく噛み合うカードです。プロスパーと組み合わせると衝動的ドローがチェーンするため、一気にリソースを稼ぐことができます。

不気味な雇われ人/Grim Hireling

宝物を除去に

こちらも宝物の活用という観点でプロスパーと非常によく噛み合うカードです。継続的な除去として宝物を使えるので、ビートダウンよりの構成の相手に重宝します。

波乱の悪魔/Mayhem Devil

宝物(生け贄)を除去に

宝物を生贄に捧げる機会が多いこのデッキでは、サクリファイス系デッキと同じように便利なボードコントロール源として機能します。

艱苦の伝令/Herald of Anguish

宝物をマナ加速に

宝物を 即席 の形で活用することで、5 ターン目程度の定着を目指します。場に出た後はボードと手札の双方を狙うことができ、フィニッシャーとしての活躍が期待できます。

隠棲した絵描き、カレイン/Kalain, Reclusive Painter

宝物を +1/+1 カウンターに

プロスパーの早期着地に貢献しつつ、継続的なクリーチャー強化源としても活用できます。マナ加速の中でも優先度はかなり高めです。

黄金架のドラゴン/Goldspan Dragon

弱体化されていても宝物主体のデッキでは重宝する

Historic では呪文の対象になった際に宝物を生み出さなくなっていますが、それでも宝物から生み出されるマナが倍になるのは非常に強力です。

命取りの論争/Deadly Dispute

サクリファイス系デッキの定番ドロー

プロスパー環境下で追放領域から唱えると 0 マナ 2 ドローとして機能します。生け贄の種には困らないため、ドロー手段の中では優先度は高めです。方向性は異なりますが単純なドローを追加するのであれば、戦利品奪取/Seize the Spoils あたりが次点と考えています。

ゴブリンの技師/Goblin Engineer

宝物をアーティファクトに(その1)

生贄に捧げるアーティファクトは十分に確保できるため、起動型能力を使いまわすことができます。実験統合機/Experimental Synthesizerベハルの祭壇/Altar of Bhaal鬼流の金床/Oni-Cult Anvil あたりが主要な対象です。

厚顔の無法者、マグダ/Magda, Brazen Outlaw

宝物をアーティファクトに(その2)

プロスパーでも 5 つの宝物を用意するのはなかなか難しいですが、条件を成立させることができれば、ボーラスの城塞/Bolas's Citadel に繋げることでほぼ勝利することができます。サブプランとして 害悪の機械巨人/Noxious Gearhulk も採用しています。2ターン目に出すことができれば 3 ターン目にプロスパーを着地させることも貢献でき、無駄の少ないカードです。

鬼流の金床/Oni-Cult Anvil

宝物を 1/1 トークンに

宝物を使った継続的なダメージ源として重宝します。やや冗長ではあるので、メタゲーム次第では別のカードに置き変わることもありそうです。

電圧のうねり/Voltage Surge

1 マナ 4 点火力

軽量ながら 4 点与えることができるため、カバーできる範囲が広い点が魅力です。プロスパー自身も含む、システム系の統率者に良く刺さります。

追放領域から呪文を唱えることができる or 追放領域から呪文を唱えた際に特典がある(19 枚)

ナルフェシュネー/Nalfeshnee

コピーを大量作成

衝動的ドロー は追放領域から呪文を唱えることになるので、このカードの誘発条件を満たすことができます。6 マナと重い物のプロスパーと並びこのデッキのエンジンとしての活躍が期待できます。

語りの神、ビルギ/Birgi, God of Storytelling

表面はアルケミーで絶賛悪用中の1枚

無限コンボとはなりませんが、それでも 豊潤の角杯、ハーンフェル  はこのデッキのエンジンとして強力です。ナルフェシュネー/Nalfeshnee と並ぶフィニッシャーです。

嘘の神、ヴァルキー/Valki, God of Lies

継続して追放領域にカードを持ち込めるプレインズウォーカーその1

裏面の Tibalt, Cosmic Impostor / 星界の騙し屋、ティボルト としてのキャストすることで、継続的に追放領域から呪文をキャストすることができます。決定力はありますが、衝動的ドローで追放された場合に表面でしか唱えられないことがしばしばあるのが難点です。

炎の職工、チャンドラ/Chandra, Fire Artisan

継続して追放領域にカードを持ち込めるプレインズウォーカーその2

チャンドラー には継続的に衝動的ドローを供給できるカードがあります。炎の職工、チャンドラ/Chandra, Fire Artisan は衝動的ドローに特化した作りで、このデッキでは使いやすいです。奥義まで繋げるとほぼ勝利することができます。

反逆の先導者、チャンドラ/Chandra, Torch of Defiance

継続して追放領域にカードを持ち込めるプレインズウォーカーその3

ミッドレンジの定番である 反逆の先導者、チャンドラ/Chandra, Torch of Defiance の +1 能力もこのデッキではより強力に運用することができます。
-3 で使うことを厭わないことが良いケースが多い印象です。

指名手配の殺し屋、ラヒルダ/Rahilda, Wanted Cutthroat

継続して追放領域にカードを持ち込めるクリーチャーその1。著者のお気に入りの1枚。

序盤から継続的に サボタージュ能力 で対戦相手のカード衝動的ドローの形で奪えるため、プロスパーの条件を満たすことができます。先制攻撃で攻撃が通りやすいのが良い点です。

義賊/Robber of the Rich

継続して追放領域にカードを持ち込めるクリーチャーその2。土地を奪えないのが玉に瑕。

指名手配の殺し屋、ラヒルダ/Rahilda, Wanted Cutthroat と同種の能力を持ち、一定程度継続的なドローソースとして活用することができます。速攻を持っている点も嬉しいところです。衝動的ドローを多用する性質上、手札が相手よりも少ない条件を満たすことが難しくなることもある点には注意が必要です。

マグマの媒介者/Magmatic Channeler

継続して追放領域にカードを持ち込めるクリーチャーその3。サイズアップは期待できず。

マグマの媒介者/Magmatic Channeler は攻撃せずに追放領域にカードを送り込める点が魅力です。上記2枚と異なり土地を用意できるところが利点になることが多い印象です。

銀行での仕事/Bank Job

3 マナと継続的に衝動的ドローができるクリーチャー以外のパーマネントとしては最軽量。

毎ターン 衝動的ドロー を誘発することができるアルケミー専用カードです。置いたターンには何もしない点が難点ではあるものの、継続的にクリーチャーを供給できるため、「はずれ」が少ない点が便利です。

静電破/Electrostatic Blast

2 点火力で焼ける対象はそれほど多くはないので除去として過信は禁物

衝動的ドローつき火力呪文でありプロスパーによく合います。本体を対象に取れるので、これ自身を衝動的ドローで唱える場合にも対象が存在するのがありがたい所です。

砕骨の巨人/Bonecrusher Giant
残忍な騎士/Murderous Rider

除去としてももちろん便利

出来事をもつ除去である 砕骨の巨人/Bonecrusher Giant と 残忍な騎士/Murderous Rider は自ら追放領域に移動できるカードとして扱うことができ重宝します。特に追放領域から唱えた場合に、2回追放領域からカードを唱えることができる点が便利です。

ベハルの祭壇/Altar of Bhaal

追放領域から唱えると 6 マナでクリチャーを墓地から場に出せます

追加の出来事要因としての採用ではありますが、宝物を使って能力を発動するシステムクリーチャーが除去られた際の再利用要員としては悪くない動きをします。特にトークン生成系のカードである 鬼流の金床/Oni-Cult Anvil などとの動きが強力です。ただ意外とクリーチャー数が少ないので、外す候補に上がりつつあります。

実験統合機/Experimental Synthesizer

Pauper ではおなじみのカード。

1マナと軽く生贄に捧げることで再利用できるなど活用の幅が広いカードです。ゴブリンの技師/Goblin Engineer で繰り返し使いまわす動きも強力です。

無謀なる歓喜の行進/March of Reckless Joy
無謀なる衝動/Reckless Impulse
舞台照らし/Light Up the Stage
君は囚人を見つけた/You Find Some Prisoners
電位式リレー/Galvanic Relay

インスタントとソーサリーは次のターンに持ち越すことができる衝動的ドローを優先して採用

継続的ではありませんが、いずれも衝動的ドローを次のターンまで持ち越すことができるので、継戦能力を高めることができる点が魅力です。電位式リレー/Galvanic Relay は 3 枚を目安に打てるようにするのが理想的です。

2マナ以下のマナ加速(10 枚)

プロスパーを3ターン目に着地させることができると、カードとマナの双方で圧倒していくことができます。主要な勝ち筋を支援する重要なカードです。既に出てきている 厚顔の無法者、マグダ/Magda, Brazen Outlaw隠棲した絵描き、カレイン/Kalain, Reclusive Painter に加えて、以下のカードを採用しています。ヒストリックブロールのマナプールでは、ラクドスカラーの軽いマナ加速は不足気味です。カードプールが広がり、良いカードが実装されればもう2枚ほど採用したいところです。

モックス・アンバー/Mox Amber
暗黒の儀式/Dark Ritual
スカークの探鉱者/Skirk Prospector
一攫千金/Strike It Rich
無謀なバーバリアン/Reckless Barbarian
秘儀の印鑑/Arcane Signet
冷鉄の心臓/Coldsteel Heart
精神石/Mind Stone
守護像/Guardian Idol
極楽の羽ばたき飛行機械/Ornithopter of Paradise

ミッドレンジ戦略を支えるカード

ミッドレンジ戦略を支える基盤となるカード達です。ラクドスカラー定番のカードが並びます。

手札破壊(7 枚)

艱苦の伝令/Herald of Anguish 以外に以下のカードを採用しています。

バルターズゲート・ホライズンは Historic Brawl ではデッキの幅を大きく広げています 

強迫/Duress
コジレックの審問/Inquisition of Kozilek
思考囲い/Thoughtseize
マインド・スパイク/Mind Spike
地底街の略取/Undercity Plunder
死の飢えのタイタン、クロクサ/Kroxa, Titan of Death's Hunger
コラガンの命令/Kolaghan's Command

基本 3 マナ以下の手札破壊を中心に採用しています。1マナ 4 種は追放領域から唱えた場合のバリューが高いのが魅力です。

ボードコントロール(10 枚)

砕骨の巨人/Bonecrusher Giant残忍な騎士/Murderous Rider電圧のうねり/Voltage Surge波乱の悪魔/Mayhem Devil反逆の先導者、チャンドラ/Chandra, Torch of Defiance 、不気味な雇われ人/Grim Hireling 以外に、以下の除去を採用しています。なるべく破壊できるパーマネントの種類が多いカードを中心に選択しています。単体除去中心の選択になっているので、1枚位は全体除去に差し替えても良いかもしれません。次に外すのであれば、冥府の掌握/Infernal Grasp になるかと思います。

血の長の渇き/Bloodchief's Thirst
致命的な一押し/Fatal Push
稲妻/Lightning Bolt
不憫な悲哀の行進/March of Wretched Sorrow
アングラスの暴力/Angrath's Rampage
削剥/Abrade
冥府の掌握/Infernal Grasp
無情な行動/Heartless Act
大群への給餌/Feed the Swarm
害悪の機械巨人/Noxious Gearhulk

ドロー・サーチ(6枚)

様々な衝動的ドローカードが採用されているので、ラクドスカラーの定番カードのみを採用します。

信仰無き物あさり/Faithless Looting
鏡割りの寓話/Fable of the Mirror-Breaker
歴戦の紅蓮術士/Seasoned Pyromancer

手札の入れ替えを目的としつつ、いずれも強力な追加効果を持つ定番カードです。

闇市の人脈/Black Market Connections

ライフは必ず失う点には注意

EDH と比べると Brawl はライフが少なく、1対1の対戦なのであまり欲張ることはできません。基本的には2枚程度のカードをドローした後に、毎ターン宝石を供給する使い方になります。鬼流の金床/Oni-Cult Anvil不憫な悲哀の行進/March of Wretched Sorrow 、害悪の機械巨人/Noxious Gearhulk など付随的にライフをゲイン出来るカードの出口としては便利です。

不気味な教示者/Grim Tutor

ヒストリックブロールのサーチは基本的に3マナから

このデッキ唯一のサーチカードです。願い爪のタリスマン/Wishclaw Talisman は EDH では駆け引きも含め強力ですが、Brawl では採用を避けています。生け贄に捧げる手段が増えてくれば追加しても良いかもしれません。

ボーラスの城塞/Bolas's Citadel

置けば勝つカード

相方となる 師範の占い独楽/Sensei's Divining Top はいませんが、それでも場に出るとそのままフィニッシュまで持っていくことができるカードです。宝物を含めて場にパーマネントが並びやすいデッキなので、生け贄に捧げる能力も起動しやすいです。

土地(32 枚(MDFC 込みで 36 枚))

追放領域から唱えることを考慮して MDFC を可能な限り増やして 32 枚に抑えています。気持ち赤マナ多めの構成です。

沼/Swamp
ロークスワイン城/Castle Locthwain
目玉の暴君の住処/Hive of the Eye Tyrant
見捨てられたぬかるみ、竹沼/Takenuma, Abandoned Mire
10 山/Mountain
バグベアの居住地/Den of the Bugbear
反逆のるつぼ、霜剣山/Sokenzan, Crucible of Defiance
見捨てられた交差路/Forsaken Crossroads
統率の塔/Command Tower
荒廃踏みの小道/Blightstep Pathway
硫黄のぬかるみ/Sulfurous Mire
憑依された峰/Haunted Ridge
路面列車駅/Tramway Station
泥濘の峡谷/Canyon Slough
竜髑髏の山頂/Dragonskull Summit
血の墓所/Blood Crypt
血溜まりの洞窟/Bloodfell Caves
悪意の神殿/Temple of Malice
棘平原の危険/Spikefield Hazard
ハグラの噛み殺し/Hagra Mauling
髑髏砕きの一撃/Shatterskull Smashing
アガディームの覚醒/Agadeem's Awakening

検討したカード

騒乱の道化/Havoc Jester

起動コストがないのは魅力なのですが…

間に合わせの砲弾/Makeshift Munitions とどちらが良いかは悩ましいところですが、追加のボードコントロール手段が必要な場合には一考に値します。純粋なカードパワーにやや難ありといった印象です。

炎の心、チャンドラ/Chandra, Heart of Fire

継続して追放領域にカードを持ち込めるプレインズウォーカーその4。流石にペナルティが重い。

炎の心、チャンドラ/Chandra, Heart of Fire は手札を捨てる必要はある物の +1 で使える衝動的ドローの枚数が 3 枚と多く爆発力が魅力です。もう1つの +1 能力も細かな火力を継続的に使えるので、眷者の神童、キナン/Kinnan, Bonder Prodigy などを相手にする際に、マナクリーチャーを処理するのに重宝します。爆発力はあるものの、手札を空にするのが厳しく今回は外しました。

凶兆艦隊の向こう見ず/Dire Fleet Daredevil

赤い 瞬唱の魔道士/Snapcaster Mage 

同種のカードの中では 2 マナと軽く、相手のカードを選んで使うことができるため汎用性が高い1枚です。相手の除去を打ち返す使い方が主になります。悪くはないカードなのですが、タイミングが相手依存でむらが大きいため今は外しています。

まとめ

Brawl のデッキはこれまでもいくつか組んできたのですが、固有のテーマを持つ統率者を中心に据えたデッキを組むのは初めてでしたので色々と楽しめました。緩やかに遊んでいこうと思います。

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