銀行印を自作してみよう
毎度の事ながら突然ですが、
印鑑作った事ありますか?
お店で作ってもらうことならよくあるでしょう。しかし、自分の手で、石から彫るというのは、なかなか無いのではないでしょうか?
そこで!この記事は、2019年辺りに作り始めた銀行印の作り方をまとめていこうと思います。とはいえ銀行印は実名なので、写真は少なめです!あしからず!!
~作り方~
使用したものは最後にまとめて書きます。
素材を決めます
「どうせならかっこいいのがいい」と思うかもしれませんが、あまりに硬い石は機械じゃないと彫れません。夜帳はカーネリアンだか赤瑪瑙だかで作ろうとしたら、硬すぎて文字通り歯が立たなかったです。
青田石、寿山石などが柔らかく、保存にもそれなりに耐えうるので、おすすめです。
次にサイズです
実印などの正式な印鑑の場合は、8mm以上25mm以内のものとなります。
認印、銀行印、実印によって一般的な大きさがありますが、大きくしたければしたらいいし、小さくしたければ小さくしたらいいと思います。
私は女性の銀行印としては大きめの15mmにしました。
デザインを考えます
1番大事なデザインを考えます。
彫る時に残す部分ですね。
ここで気をつけたいのは、
「イラスト入り印鑑は実印に出来ない」
ということ。
市区町村によっては出来るところもあるようなのですが、入れない方が良いかな~と思います。
「どうしても」という場合は、市区町村にお問い合わせしてから作成することをオススメします!
また正式な印鑑には外枠が必須です。
下のイラストだと、1番外側の円のこと。
円って言いましたが、別に四角でもいいです。
ようは外枠があればいいのです。
またデザインは出来るだけ自分で考えましょう。ネットで拾ってきたものだと、偽造防止効果が薄れます。

私はこのように「Ibis paint X」というスマホのお絵描きアプリで印影を描きました。(実際のものを出すのは躊躇われたので、2分くらいでちゃっと描いたイラストです。)
画像サイズは印刷用指定で15mm×15mm、高めの解像度に設定しました。
文字を書くのが下手なので、文字部分はフリーフォントを使っています。腕に自信のある方はご自分で書かれた方が、より高い偽造防止効果を得られると思います。
印刷します
色んな方法がありますが、私はWordのアプリに画像挿入して、画像サイズを15mm×15mmに設定しました。
しかし、何故か15mmではなく14.98mmにしか設定できなかったので、「まあはみ出すよりはいいか」という気持ちで、14.98mm四方で作成しています。
下図のように、あいだに文字や空白を入れて、のちのち転写しやすいようにしています。また、失敗したとき用に、複数貼り付けておきましょう。

これをコンビニで印刷してきます。
小さめ印刷ではなく「元のサイズのまま」印刷してください。
何故コンビニで印刷するのかと言うと、トナー印刷じゃないと転写出来ないからだそうです。私は印刷機に詳しくないので、なんかそういうもんなんだなって納得してください。
印面をヤスリがけします
石の、篆刻する面がガタガタだと、せっかく綺麗に彫れても、上手く捺印することが出来ません。
ヤスリに擦り付けて、印面を平らにします。
平らになったかどうか、印泥や朱肉に付けて、紙に捺してみます。きれいに面が出たら成功です。拭いて綺麗にします。
でも印材用に売られてるやつは、もう綺麗に処理されてたりするのであんま関係ないかもです。でも一応、試し捺ししてみてください。
転写します
石を除光液でちょっと拭いてやります。
そしたら、印刷した紙を適度な大きさに切って、裏返して石に張りつけます。ズレていないかしっかり確認しましょう。
紙に除光液を塗ります。ティッシュに含ませて満遍なく全体を濡らします。やりすぎると紙までひっつきますので、程よい加減を頑張ってください。
私は除光液のベチャベチャが嫌なので、ウェットティッシュみたいな除光液でなんとかやりました。なかなか転写できなくて定規のケツとかで擦った覚えがあります。
消しゴムはんこのときに、転写の経験がある人は簡単かもしれませんね。
いよいよ印刀の出番!!
刀くんを取り出します。もうここからはひたすら彫るだけです。
めちゃくちゃ粉が出るので、吸い込まないように気をつけてください。マスクしながらするのが1番だと思います。机に濡らしたキッチンペーパーとか敷いて作業するのがいいと思います。
ここで大事なのは
『彫るのは空白部分』
ということ。
「陰刻」と「陽刻」というのがあるのですが、陰刻は文字の部分を彫ること、陽刻は文字の部分を残すことです。印鑑作成の際は基本的に陽刻でやって行きます。
ここで間違えるともう泣くしかありません。
もう一度印面をヤスリかけて、平らして初めからやり直しです。
ふっかつのじゅもんはありません。ぼうけんのしょは消えたんです。
彫り終わったら、朱肉や印泥につけて捺してみます。思惑通りに印影が出たら、
完成です!!
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~必要なもの~
・印材
こいつが無いと何も始まらない。
石のことである。柘などを使う人もいるが、まずは石から始めた方がいいんじゃないかと、Azreciterは思った。今回使ったのは、青田石15mm円形。Amazonの墨文字製作所さんで買いました。700円以内くらいだった。こんど鹿の角とかも使ってみたい。
・印刀
こいつが無いと何も始まらない。
ルーター?で彫るやつもいるが、まあ印刀1本買っとくのがいいと思う。大して高くもない。
今回使ったのは、切先刃の平刃、3mm。これも墨文字製作所さんのもの、400円以内だった。
・転写用の除光液
こいつが無いと何も始まらない。
ガチ勢は鏡を使って石に直接反転した文字を書き込むらしいが、パンピーにそんな技術はない。
多分アセトンはフリーじゃない方が良い気がする。でもAzreciterが使ったのはアセトンフリーのネイルリムーバーシート。
気合いで転写したけど、多分普通に液体使った方が早い。
・紙ヤスリ
無いなら無いで何とかなるかもだが、あった方が確実に良い。
番数は忘れたが、困ったら大きめのと、こまめのを百均で買っとくと良い。Azreciterはものぐさなので、こまめのやつでセコセコ削る。そこまで大きく歪んでるわけじゃないので、こまいので充分なんとかなる。
・朱肉
無かったらそもそも印鑑使えない。
お前はなんのために印鑑を作るんだ?
ちなみに印泥っていうちょっと心が踊るやつがあるので、YouTubeとかで調べて欲しくなったら買ってみるといいと思う。Azreciterはモチベが上がった。
プラスチック製のちっちゃいやつで、配送料込みで500円以内くらい。服に付けないように気をつけて。
・お絵描きソフト&Word
簡単なアプリでいいのでデザイン作成用に。
安土城はみんな大好きIbis paint X。普通にお絵描きにめっちゃ使える。Wordは印刷時のサイズ調整用に。
・ウェットティッシュ
あった方がいい。
みんなが思ってるよりずっと粉は舞う。アルコールとかが入ってないやつだと、どこでも拭けるのでいい。
・マスク
あった方がいい。呼吸器を守れ。
まじで粉がすごい。あとよく考えたら安土城はメガネがあるから目が守れたが、メガネが無ければ守れなかった。
・メガネ
も一応あった方がいい。
百均で防塵メガネみたいの無かったか?