見出し画像

小学生の家庭学習|家庭学習の話②

前回の記事から、家庭学習の話を始めていますが、
今回は【小学生】の家庭学習についてお話していきたいと思います。

が、私自身も息子もそうですし、指導してきた小学生たちも
みんな公立でしたので、ここからのお話は基本的に、
公立の小学校に通うお子さんをお持ちの方に向けてのものになります。
もしかすると私立に通うお子さんをお持ちの方には
参考になることがないかもしれませんので、ご了承下さい。


中学校受験をするか否か

中学校受験をするか、もしくは検討中か
それによって、家庭学習への考え方は大きく変わると思います。

受験をすることもしないことも、メリットデメリットありますし、
それは家庭の教育方針とお子様の意思や能力のお話ですから、
十分話し合いを重ねてどうしていくか決めるべきであると思います。

もし仮に、中学校受験をするとなると、
受験勉強という意味合いで家庭学習というのはせざるを得ませんし、
しないで合格しようなんてことは、ほぼ不可能では…と思います。
いくら、学校での成績が良かったとしても、受験となると話が違います。
もしかすると、受験しようとする中学校のレベルによっては、
そこまで勉強しなくても大丈夫な所が存在するのかもしれませんが、
基本的には受験勉強はそれなりにハードになると思います。

中学校、高校であれば、その先の受験というものを意識した授業なんかも
増えてくると思いますが、
小学校での授業で受験対策の内容を行うことは基本ないと思います。

そうなってくると、学習塾などの受験に対する
専門的なノウハウを持った場所の力を借りるのが適切だと思います。
もちろん保護者の方が受験にも、試験の内容にも深い知識をお持ちであれば
ご家庭だけで対応することもできると思いますが、
そういうご家庭はそう多くないのでは、と思います。

私自身も中学校受験を経験していません。
そもそも田舎出身なので中学校受験なんて選択肢にもありませんでした。
夫は中学校受験をしていますが、そう長くない期間ではありますが、
やはり塾には通っていたそうです。



※ここから先は、
受験をしない、そのまま公立の中学校に入ろうとお考えのご家庭に向けて
お話させていただきたいと思います。


小学生の家庭学習の意義

低学年の場合

特に低学年の間は、まず机に向かう、ということ。
それが大切だと思います。
正直、学習内容はまだ易しい時期ですし、復習することが重要!!
というよりは、毎日机に向かうのが当たり前という状態になるのが、
その後の為に大事になってくると思います。

中学年以降の場合

学年が上がってくると、少しずつ学習内容が難しくなってきます。
それまで勉強につまづくことが無かった子でも、出来ない!ということが
結構でてきたりします。
中学校の授業にスムーズにつなげるためにも、
分からないこと、出来ないことを1つでも多く減らしておきたいです。
(特に国語・算数が中学の学習に与える影響を感じていました。)
そうなると、学校の時間だけでなく、家庭での学習の時間が
おのずと必要になってくると思います。
学習習慣をつけるという意味合いは低学年から継続して変わりませんが、
学習内容定着のための家庭学習という意味合いが増えてくると思います。


学習習慣をつける理由

学習習慣をつけた方がいいのはなぜか?
そりゃもちろん、学力向上のため!というのは大前提としてあります。
様々な調査のデータなどでも、毎日コツコツやる方が成績がアップする…
なんてのもあるわけで。

ただ、学力に直結する部分だけでなく、学習習慣をつけることで、
・継続する力
・集中する力
なんかも身につくと思います。

この2つの力は勉強のみならず、
仕事でも趣味でも、家事でも、どんなことでも、
大人になっても絶対に活かせる場面がありますよね。
だから、見についていて損はないはずです。

よく、家庭学習の時間は学年×〇〇分みたいなのを聞きますが、
私からすると別に何分でも良くない?と思うわけです。
(あくまで学習習慣をつけると意味においては)
5分でもいいし、10分でもいい。60分でもいい。
時間の長さ、内容よりも、
無理なく続けられる、その子に合った時間と内容
であることが大事だと思っています。

例えば、
あんまり勉強が好きじゃない子に、30分も机に向かわせたら、
途中で嫌になって投げ出してしまうし、毎日なんて絶対続かない。
毎日5分、1日1問なら続けられる可能性は高いですし、
それが1カ月でも続けられたら、「意外と自分て続けられるんだ
と、達成感を実感するし、自信になっていくと思います。

それがさらに1年2年…と続けられたら、本当にすごいことだし、
必ず別の場面でも活かせる力になっていくと思います。

でも365日絶対!ってことも無くて、
平日だけとか決まった曜日だけ!とかでも十分効果がある気がします。
全く休息が無いのも息が詰まりますし。特に勉強苦手な子は。


家庭学習の取り組み方

まずは宿題から

学校で宿題が出ている場合には、それをやるのが手っ取り早いし、
授業内容の復習になっていることが多いと思うので、
学習内容の定着のためにもそれが一番効果的かと思います。
また、足並みそろえてクラスみんながやるものですので、
少なからず強制力があるので、勉強が苦手な子でも「やらなきゃ」
という気持ちは持ちやすいのかな、と思います。

苦手を把握する

丸付けは保護者の方がやってください、ってことが多いと思います。
丸付けをしてあげる中で、子どもの苦手に気付けることって多いです。
それは、勉強内容そのものもそうですが、それ以外の部分でもあります。

我が家の場合で言うと、うちの長男(小1)は、
学習内容にすごく苦手な感じは今のところ見受けられません。
ただ、名前を書き忘れる消し方が雑問題をよく読んでいない
ってことが多々あります。
この辺のこと、早いうちに直しておくに越したことはないと思うんです。

小学生のうちはまだ許されるかもしれませんが、
例えば、中学、高校、それ以降のあらゆる試験と呼ばれるものにおいて、
名前の書き忘れは仮に問題が全部解けていても0点ですよね。
消し方が雑だと、直してあってもその文字が読み取れず
丸がもらえるはずのものが、バツになってしまうこともあります。
それに、計算自体はできるのに問題を勘違いして読み間違えて
計算式を間違えたりして…

こういうの、すごくもったいないです。

だから、息子には毎回こういうところ口酸っぱくして言っています。
これは問題どうこうの話じゃないので、
保護者の方も必ず気にしてあげられると思います。

でも、言うときにも意識していることがあって、
「名前書いてない!」「ちゃんと消して!」「また問題の読んでない」
ではなくって、
なんか忘れてない?」「このままじゃバツだなぁ…
なんて言いながら、子ども自身にもう一度宿題を見直してもらってます
そうすると大概の場合は、「あ!」と自分で気づくので、
気付いたら直してもらって、丸を付けてあげています。

子どもたち、皆〇が欲しいんです。やっぱり100点が嬉しいんです。
だから、基本的には直してでも出来たら花丸をあげています。
その代わり、どの問題を間違えていたのかわかるように、
問題の横に小っちゃく目印をつけたりしておいています。

中学生以降だと、またアプローチが変わる気もしますが、
小学生、特に低学年のうちは、保護者の方が子の苦手を把握してあげて、
あとは勉強が嫌いにならないように見てあげるのが良いと思います。

+アルファで学ぶなら

宿題以外にもプラスで何か自主的に学習したいというであれば、
市販の教材、通信教育、塾など積極的に利用して構わないと思います。
勉強して損ってことはないので。
ただ、先ほども言いましたが、どれをえらぶにしても
きちんと親と子でコミュニケーションをとった上で決めてください。
親だけがやる気で塾に入れても、子どもがその気じゃないと、
全く意味がなく、ただのお金の無駄になります。
塾講師をしていた身からすると、もちろんこちらも最善の努力はしますが、
最終的には本人のやろうとする気持ちが一番大切なので…

おすすめの家庭学習の方法

宿題が出ている限りはそれをやるのをお勧めしますが、
家でできる大人も一緒に簡単にできる
勉強感が少なく、でも学びになる方法をいくつか紹介します。

授業内容のアウトプット

これは机にも向かうことはありません。
ただ、今日学校でやったことを聞くだけです。
学校から帰ってきてすぐでも、夕飯のときでもできます。
普通の会話として、子どもに学校でやったことを聞くだけです。

学んだことをアウトプットすることって、すごく大切で、
私自身も教員をしながら、自分1人で勉強しているよりも、
生徒に教えていく中で内容を深く理解したり定着した実感があります。
今日やった漢字は何だったか、国語でどんな話を読んだのか、
理科でやった実験はどんなだったか、社会でどんな人がでてきたか。
何でもいいので1つでも2つでも話すことができると、
きっとお子さんの中でその内容が定着していくと思います。
「忘れたー」って言う子もいるかもしれませんが、
そんなときも、ちょっとずつ思い出してもらえるように
小さい問いを続けると、何かしら返って来るんじゃないかと思います。
ただの会話の延長が学びになったらいいな、って思います。

100マス計算

学習塾で小学生の算数の指導をしていた時に、これを必ずやっていました。
その子は算数の問題を読み解くのが苦手な子でした。
ですが、過去に某有名教室で学んでいた経歴があって、
とにかく速く計算するのは得意でした。
算数は意外に文章題も多く、その子にとって嫌な時間になりがちなので、
まず授業の冒頭に100マス計算で気分を上げてもらっていました。
タイムを計って自己ベスト更新を狙ったり、
時には講師との勝負に勝利してテンションを上げてもらったり。
気分が少しでも上がることで、もうちょっと勉強してみるか、
気持ちを引き出していました。

また、100マス計算って奥が深くって、
どういう手順で解いていくかでタイムが変わったりするんです。
どうやったら速く正確に解けるか、自分で考え、自分で気づく
そんな力が身につき、学習を越えた学びに繋がっていたと思います。

大人になってやると、案外面白かったりしますよ。

都道府県クイズ

都道府県を覚えるのは、4年生の社会科です。
もちろん、4年生以上で取り組むのもいいですし、
別に低学年でやってみるのも面白いと思います。
都道府県なんて何歳から知ってても良いですし。

一気に47都道府県をやるのは難しいですから、
各地方ごとやってみるのも良いと思います。
まずは自分の住む地域からとか。旅行に行った県がどこか、とか。

勉強、とか、テスト、って思うとやりたくなくても、
クイズって聞くと、なんかやりたくなっちゃったり楽しくなったり。
支援員として学校で働いていた時に、やったりしていました。

やり方は色々あると思いますが、
支援員の時にはわざわざプリントを作成していましたが、
ネットに色々あるのでやってみるのお勧めです。

4年生の内容ですけど、意外と大人でも知らない方いますよね…?
知らないなら一緒に覚えたって良いと思いますし。
お互いにクイズ出し合っても良いですしね。

作品の感想を語り合う

作品はテレビでも映画でも、小説でも漫画でも、何でも良いと思います。
何か1つの共通のものに対する感想とか考察とか、
作品の中ではっきり描かれていない主人公の思いを想像したり。
1人で作品に触れるだけでも、自分の知らない価値観や考え方を得たり
利点はすごくたくさんあると思うんですが、
それに関わる会話を一緒にすることで、よりそれが広がっていったり、
先ほどのアウトプットにもなって自分の気持ちを伝える力がついて、
勉強にも生かせるし、人としての成長にもつながるのでは、と思います。
小さいうちからそれをすることで、よりその力は育まれるはずです。

まとめ

だいぶ長々と書いてきましたが、
小学生は中学、高校よりも家庭学習の幅が広いと思います。
どうしても受験というものが関わると勉強というの感じになりがちですが、
小学生の間は学びという意味で家庭学習に取り組むと良いと思います。

でも、思っているより小学校の内容は中学校での勉強に影響するので。
まずは、机に向かうことを嫌いにならないこと
得意不得意はあって当然ですが、宿題での復習だけでもやって、
少しでも得意不得意の差を少なくしておくこと
それだけでも、小学校卒業後の勉強や学校生活が変わる気がします。

私自身も、小学生の親として、
これからも子どもと向き合いながら家庭学習とも向き合いつつ、
子どもの未来のために力を注いでいけたらと思っています。


長々と、最後までお付き合いいただきありがとうございました。
何か1つでも参考になっていれば嬉しいです。





いいなと思ったら応援しよう!