おいしくないものが好き-2023/05/30

料理が下手である。
アスパラのベーコン巻きはアスパラとベーコンが解散するし、リンゴの皮むきはピーラーでやっている。
料理をしたいという気持ちも無いので、ハタチの時は365日のうち300日はファミマのたこ焼きをチンして食べていたし、今も必要最低限以外は絶対に包丁を持たない。

こういう話をすると、「簡単でいいから気負わず毎日作ってみたら?自然と上達するよ」とか、「●●っていう料理スタジオおすすめだよ」とか言われるんだけど、料理がうまくなりたいという気持ちが自分の中に一切無いので、「何故私が料理したい、かつうまくなりたい前提なんだ?!」とびっくりしてしまう。あと失礼な人だと「えっお子さんが可哀想!」とか言われることもあるんだけど、なぜ「夫が料理しない/できない人」前提なんだ。夫は普通に料理をするし、腕前は世間の平均よりずっと上だと思う。

私の中で「料理がうまくなりたい」気持ちが無いのは、「おいしいものと同じくらい、おいしくないものが好き」だからだと思う。
これを言うとね、「強がっちゃってwww」とか言われるんです。でも「この食べ物のこのおいしくなさこそが、良いんだよな……」っていう感覚、皆にもない……?(ないの……?ビクビク)

例えば、某スーパーのプライベートブランドのパッサパサのコーンフレーク。
完全栄養食と名高いあのパン。

どちらも「おいしくない」と悪評高い食べ物だけど、私はこのふたつを朝食として交互に食べ続けている。4年弱くらいずーっと毎日、「絶妙においしくないな〜☺️」と思いながら食べている。某完全栄養食パンが「もっとおいしくリニューアル」されてしまった時は、心の中で大号泣した。
特に朝食と「おいしくないもの」の親和性は高い。テンションが高すぎないから、しみじみ確かめるように食べられる。

自分の作ったおいしくない料理も、結構好きだ。「片栗粉が多すぎて粉の味しかしないな☺️」とか、「水多すぎてビタビタじゃん☺️」とか思いつつ、黙々と完食する。
「おいしいもの」ってテンションが高くて刺激が強いから、三食のうち一食くらいは「ビックリせずに」食事を終えたいのだ、という気持ち。

53点くらいの味がちょうどよい時もあるよね、的な話なので、こういう反応をされるとあまりの「理解されなさ」にびっくりする。

・「おいしいもの嫌いなの?ご飯とか誘わない方がいい…?」(おいしいものも好きだよ!ご飯行こうよ!)
・「●●駅にゲテモノ料理を出す店があるんだって」(情報ありがとう!でも珍味が好きな訳じゃないよ)
・「こないだWikipediaで世界にはガラスを食べる人がいるって見たよ」(食べられないものを食べる人でもないよ!)

ガラスとゲテモノは食べない、そしてホテルのアフタヌーンティーとデパートの洋菓子と生焼けのピーマンの肉詰めを同列に愛している。

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