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メゾン マルジェラのシネマ・インフェルノ行ってきたよレポ
こんにちは、アヅマです。
メゾン マルジェラのインスタレーションである「シネマ・インフェルノ」に行ってきました🎥
会期は07/29〜08/15となかなか短かったのですが、展示も映像作品も良すぎて2回も行ってしまった……
概要はこの辺のサイトが詳しそうです👇🏻
まず1階でコレクションの展示を見てから→地下1階で映像作品を観て→改めてその後1階の展示を見る…という動線だったのですが、映像作品を観る前と後ではぜ〜んぜん1階の展示の見え方が変わるのが面白かった……「そういうことだったのね?!?!」って感じ。アハ体験。
2023/08/15時点で公式サイトから映像自体は観られるようなので、よければ是非に…!👐
そしてここからネタバレやアヅマの勝手な解釈語りが入りますので、「これから映像を観るぞ~✊✨」という方は閲覧注意です!!!
映像作品のストーリーはこんな感じ。
『シネマ・インフェルノ』はクリエイティブ・ディレクター、ジョン・ガリアーノが2022年「アーティザナル」コレクションの製作に合わせて構想した物語。主人公は不運な恋人たち、カウントとヘン、舞台はアメリカ・南部、アリゾナ。シングルペアレント同士が結婚したことで義理の兄妹となったふたりはいつしか愛し合うようになり、その結果、親殺しの罪を犯してしまう。銃による傷をおいながらも車で砂漠を逃走するふたり、どこへ逃げても過去のフラッシュバックが追いかけてくる、ふたりはいつしか記憶のループに陥って―というプロットになっている。(後略)
殺人、近親相姦(厳密には血は繋がってないですが)、放火……とダークな要素が盛り沢山。
父殺しや肉親との同衾(今回は義父・義兄ですが…)というモチーフは、モロにオイディプス王の踏襲ですよね。
両親を殺し家に火を付けた後、炎の中からどこからともなくカウボーイ、カウガールが現れ、カウントは腹部を撃たれてしまいます。
這う這うの体で2人は砂漠に逃げますが、何度も過去の幻惑に捕まり、いつしか出発地点に戻ってきてしまいます。そして再び現れたカウボーイ、カウガールに撃たれ、そのまま死んでしまうのです。
カウボーイ、カウガールは公式には「権力の濫用」の象徴として、何度も繰り返し出てくる亡霊のような存在とされています。
父や母といった規範を押し付ける外部存在はもう文字通り殺しているにも関わらず、カウボーイ、カウガールは繰り返し主人公達の前に現れては彼らを殺そうとします。
そのことから、本作の中でのカウボーイ、カウガールという「敵」は、外部存在としてではなくて、あくまでも主人公達の内部に存在するものなんだろうな〜と解釈しております。
※言うまでもないことですが、私個人が展示を見て勝手にそう解釈したよという話です。公式見解ではありません
なので、単に「権力の濫用」の象徴的モチーフというよりも、‘‘内なる自分(イマジナリー世間体)’’とか、‘‘棄てられない規範意識’’とか‘‘トラウマ’’、あるいは‘‘原罪’’の象徴として観る方がしっくり来ました。
「規範」や「権力」の象徴である両親を殺し、殺人の証拠となる家に火をつけて街を後にした(はずの)2人は、文字通り‘‘自由’’を手に入れていました。でも、誰が見ていなくても、責めずとも、他ならぬ自分自身が彼らの行いを責め、縛り続け、ついには死に追いやってしまったのだと思います。
「内なる自分」を表現するはずの洋服の展示会で、「内なる自分」に縛り付けられ、殺された2人の映像作品を上映するなんて…全く……
ジョ、ジョンガリさァ~~~ん……!!!(喜)
さて、思わず情緒が暴れてしまいましたが、このことを踏まえた上でもう一度一回の展示を見てみます。
![](https://assets.st-note.com/img/1692054581212-12nNOUoel5.jpg?width=1200)
チュール部分ですが、細かいビーズで出来た鳥の刺繍が縫い付けられています。鳥!自由と逃走の象徴か!!!🕊️
…と思ったのですが、次の瞬間「でもめちゃくちゃ細かく縫い付けられてるよね…?」と我に返りました。
「自由を渇望するも、内なる規範意識から逃れらなかった」ヘンの未来の暗示?ってコト……?
ジョ、ジョンガリさァ~~~ん……!!!(悦)
あとさ、これはしょうもなさすぎると分かっているけど言わせて!!!5ACのサイズが‘‘ベビー’’なのは、ヘンがお腹に新しい命を身ごもってるのと掛けてるからですか?!?!
![](https://assets.st-note.com/img/1692055014052-XIYkHVO1Em.jpg?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/img/1692055013730-RI8gJXiZ1f.jpg?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/img/1692055293168-bwQrSMi1Dg.jpg?width=1200)
そして先ほどのヘンの衣装しかり、他の衣装しかり、とにかく「赤」が効果的な展示となっていました。
ヘンの衣装とあわせたルビークリスタルのタビパンプスと5ACベビーは真っ赤にギラギラ光っていて、手元と足元が血塗られているかのような印象を受けましたし、ナースの手袋やコートのチュールは血液や動脈を容易に連想させます。
写真は撮り忘れてしまったのですが、ヘンの母親も全身真っ赤な服を着ているシーンがありました。
「赤」=「血」として読み解く場合、文字通り「血液」としても解釈できますし、「血縁(逃れられないしがらみ)」として解釈しても成立するなあ…と思いながら見ておりました。
ジョ、ジョンガリさァ~~~ん……!!!(涎)
なんかもう終始、「ジョンガリさんったら…😉🫶」という感じでした。天晴れよ!!!
最後に、「多分ジョンガリさんこれが言いたかったんだろうな〜☺️」という場面のスクリーンショットで締めたいと思います👋
![](https://assets.st-note.com/img/1692055459587-nIzrZPA5da.jpg?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/img/1692009935327-1dKwfH9zG4.png?width=1200)
ジョ、ジョンガリさァ~~~ん……!!!☺️❤️