なぜ病児保育を始めたのか? 病児保育室ジオの施設長に教えてもらいました
あずかるこちゃんでは、現在、全国7つの施設で実証実験を行なっています。
実証実験に協力いただいている「病児保育室ジオ」の皆さまにインタビューを実施しました。病児保育室の魅力を2回に分けて、お届けしたいと思います。
第1回目では、施設長である渡辺祐紀先生のインタビューをご紹介します。
地域の皆様の『不安と負担』を『Fun(ファン=楽しい)』に変えるため、日々尽力されている祐紀先生。施設開設までの背景と、今後について教えていただきました。
<出産、子育て、仕事が楽しく幸せにできるような社会を>
-- どうして病児保育室併設のクリニックを開業しよう思ったのでしょうか?
糸魚川総合病院で小児科医長として数年間勤務していたとき、『子どもの発病のために仕事に行けず困っている』、『会議があるので明日までに子どもの病気を治して欲しい』などの切実な悩みを保護者の方々から多数受けておりました。
高熱や嘔吐・下痢を発症された幼い子どもを次の日までに回復させるのは非常に難しいので、病気の子どもたちを症状が落ち着くまで預かり、保護者の皆様の『不安と負担』を少しでも軽減できる施設を作ってみてはどうかという思いが次第に強くなり、気付いてみれば開業を決意しておりました。
自分の背中を押してくれた糸魚川の子どもたちがより安全に過ごせ、保護者の皆様がより安心して仕事に集中できるように社会貢献できると幸せです。
-- 今後、施設長としてチャレンジしたいこと、力を入れて取り組みたいことはなんですか?
病児保育室と地域の保育園・幼稚園が密に連携を取れるように働きかけ、可能であればこども園を設立したいと考えております。
現状では保育園・幼稚園で病児が確認されると保護者が呼び出され、休暇を取得した保護者と病児が掛かりつけを受診され、翌日以降に病児保育室を利用するという流れだと思います。
この保護者の負担が無くなればより安心して仕事に集中でき、病児保育室に速やかに繋ぐことで保育園・幼稚園の保育士の負担が軽減され、加えて子どもの安全も担保されるのではないでしょうか。より出産、子育て、仕事が楽しく幸せにできるような社会を作るためにこれからも尽力していきたいです。
-- クリニックと病児保育室の運営で毎日お忙しい日々を過ごしていると思いますが、お休みの日はどのように過ごされていますか?
診療所業務も含めると祝日以外休みはございません。しかし、自分の働きによって、お世話になった糸魚川の皆様が幸せになれるのであれば、今は身を粉にして働きたいと思います。
-- 祐紀先生、ありがとうございました!
【インタビューにご協力いただいた施設】
「病児保育室ジオ」
〒941-0052 新潟県糸魚川市南押上1丁目16番3号
糸魚川こどもクリニック併設の病児保育室で、急変時も小児科医による対応が可能で、安心・安全に配慮されています。また、毎月『病児保育室GEO だより』を発行しており、病児保育 についての広報活動にも力を入れて取り組んでおられます。