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人生の停滞期

いまの私を例えるならこの言葉がぴったりだと思う。
がむしゃらに走ってきたいままでには経験したことのないゴールの見えない停滞期を過ごしているような感覚。
不妊治療をしている人なら体験したことのある感覚だと思う。


結婚と同時に不妊治療を始めた。(治療内容はまた追々)
元々自然妊娠の可能性が限りなく少ないことがわかっていたからだ。
治療を始めて早2年が経つ。

学校を卒業してから約10年、がむしゃらに仕事に取り組んで自分のキャリアを積んできた。大変な仕事のストレスを飛ばすかのように休日は思い切り遊んだ。朝までお酒を飲むこともしばしば。恋愛もそれなりに経験してきた。
仕事も遊びも全力で。そんな言葉がぴったりな毎日を過ごす自分が好きだった。

そして仕事を始めて10年目、積んできたキャリアを捨てることを決意した。
海外で数年暮らすことを決めたからだ。
コロナによる渡航規制が解除になり、駆け込みで3回のワクチンを接種し、海外行きの準備に取りかかった。
そのころ彼と付き合ってもう4年以上経過し、同棲もしていた。
そんな中彼の異動が決まった。
一緒についてきてほしいと言ってくれ、悩んだ。
子供のことも考えると早い段階で結婚することがベストだとわかっていたからだ。
いまやりたいことを優先するか、子供を優先するか。
悩んで悩んで私は結婚して子供を優先することを決めた。


結婚に対してネガティブな気持ちがあったわけではない。
どちらも大切だったから悩んだ。だから今のこの選択を後悔しているわけではない。ただちょっとその選択をしてたら・・と妄想するのだ。
これもまたタイミングで、自分で選択した結果だ。叶えられなかったことを
惜しいなと感じてしまうほど、思いが強かったのだと納得もしている。


この選択をして2年。
いままでがむしゃらに生きてきた自分にとって、
治療のために仕事をセーブし、毎日がゆっくりと流れる。
見方を変えれば「いい生活ではないか」そんな風にもとれるが、
なにも進歩のないこの日々が私にとってはとてつもなく「停滞期」なのだ。
自分で選んだから誰を責めるわけでもない。でも
あとどれくらい続くかわからないこのトンネルはとてつもなく長く感じる。
人生の長い年月で考えてみればたったの数年かもしれない。
でも努力に対する成果の見えない長いトンネルから抜け出したくて
変化が好きな自分にとっては訓練なのだと思う。
まだまだ終わりは見えないけれど、今この瞬間にしか感じられない気持ちをかみしめて、卑屈にならずにしっかりと向き合おうと決めている。

同じ気持ちで悩んでいる人がもし見てくれたら、
一人じゃないよと声をかけたい。
また一つ強くなれる経験ができたのだ。


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