ロードバイクのローギア化&14段クロスレシオ化(貧脚対策)
20代の頃にロードバイクを引退し、復活の40代。引退後は全く走ってない上に、何かスポーツをしていた訳でもなく、加齢でマイナス化している体力。復活から通算500km以上走り、おおよそ今の体力が分かったので、そこに合わせるために全体的にローギア化&クロスレシオ化をしました。
まずスプロケ。当初は、
12-13-14-15-16-17-19-?-?-?
が付いてました。10速です。
?はギア側に丁数が書いておらず、歯数を数えるのが面倒なので不明ですが、見た目的に最大30Tか32Tっぽいです。
今、フロントインナー(34T)でも12Tや13Tは使うのかどうか…、みたいな所です。フロントアウター(50T)なら、100%飾りです。そしたらトップを14T付近にするのが良いかな?、と。
今の走り方は、
サイクリングロードをひた走る(100km~)
100km以内の里山ライド(折返しまで5%以下の登りが続く)
2km前後の5~10%程度の登坂(里山ライド中の峠越え)
です。
平坦走行が多いので、メインで使うギア付近をクロスレシオ化。
軽い峠越えもあるので大きめのギアも入れる。
そう考えて以降、「疲れたライド終盤に、どのギアを1番多用しているか?」をよく観察するようにしました。
私の場合、フロントインナー34T&リア17T付近を疲れた後半では多用してました。
そうすると、17T付近を重視したいのですが、元々のスプロケは18Tがない。疲れてからの2T差は結構辛い。
概算ですが、20km/hでのケイデンスは
17T 約80rpm
19T 約90rpm
この10rpm差が終盤、「こっちは軽いけど、こっちはちょっと重い」になります。18Tがあると約85rpmなので、このもどかしさが軽減されます。
トップが14T付近で17T付近がクロスレシオ。
これをクリアする10速スプロケを調べたら、シマノのCS-6600が該当しました。ラインナップは、
13-14-15-16-17-18-19-21-23-25
14-15-16-17-18-19-20-21-23-25
15-16-17-18-19-20-21-22-23-25
16-17-18-19-20-21-22-23-25-27
です。
ロー側3枚は登坂用として、今使っている最大歯数30T(32Tかも)を流用。残り7枚をCS-6600にすれば、個人的には丁度いいクロスレシオになりそう。
足に優しいギアは16-27Tですが、トップを大きくしすぎるとフレームに当たる可能性があります。私が乗っているのはANCHORのRNC7。調べてみましたが、情報が皆無。
片手で数えられる件数の情報を見つけましたが、アウタートップ14Tでフレームに当たる、と、当たらないと言う2つの情報に出会いました。どっちなんでしょう…
手持ちのギアを当てがってみると、確かに絶妙にギリギリ。当たりそうだし、ギリ、当たらないかも知れない。と言うことで…
アウタートップでフレームにギリ当たってません。15Tだったら「完」でした。ただ、逆回転させるとチェーンが若干撓んで擦れることがあります。ので、フレームとチェーンの間に貼り物をしました。
アウタートップ逆回転なんて、やたらする訳ではありませんが念の為。シールが崩壊しても在庫潤沢なので、張り替えていこうと思います。
余談ですが、スプロケはメルカリで中古の3,000円のにしました。理由は、
新品が高い。この値段で付くかどうかの博打は出来ず…
ジュニアサイズと書いてありますが、「ジ」を「シ」にして「ュ」を抜きましょう。
これで14-15-16-17-18-19-20-?-?-30?の貧脚クロスレシオの完成。
ここで終わしても良かったんですが、100gの軽量化=1万円掛かると言われるロードバイクにて、ライド後半はお飾りと化しているフロントアウターリングも手を付けたいと思います。
付いているのはインナー34T、アウター50Tのコンパクトクランク。20代の頃でも、アウターは平坦か下り。平坦も疲れてくる後半はインナー一択。今はその時より体が劣化してます。50Tのアウターは大きすぎ。全然コンパクトじゃない。
そうすると、どんな丁数が良いか。
インナートップのギア比の続きをアウターで作るようにするのが自然かなと思いました。インナートップは機械的負担が激しいですから、9速(15T)まで進めて更に加速したい時はアウターにする。
インナー(34T)✕9速(15T)と、アウター(?T)✕4速(20T)のギア比を似せる。フロントギア切り替えと、リアを20Tまで戻すのにワンテンポ掛かりますが、こうすれば14ギアクロスレシオが完成します。
34T✕15Tのギア比がいくつか。
こちらのサイトを使わせて頂きました。34T✕15Tはギア比2.27。
20Tがクロスレシオ、ロー側の始まりなので、?T✕20T=ギア比2.27、になる「?」の丁数が何になるか。
計算すると?は45.4。そんな歯数はないので、45Tか46Tです。と言うことで、
約20年前の105クランク(FC-R600)に何が合うか分からず、合うっぽい感じの、
にしました。同じシルバーですが仕上げが違い、クランクとテカリ具合が違いますが気にしない方向で。
これで、14-20Tの間のギア比は
フロントインナー(20T→15T)
1.70ー1.79ー1.89ー2.00ー2.13ー2.27
フロントアウター(20T→14T)
2.30ー2.42ー2.56ー2.71ー2.88ー3.07ー3.29
になりました。
縦軸がギア比、横軸がリアスプロケ丁数。
インナー&リア20Tで走行スタート。
横軸途中で15→20に変化してますが、ここでフロントをインナーからアウター、リアを20Tへ戻す想定です。
青線がアウター46Tでのギア比の進み、黒線がアウター50T、赤線は数字上から算出されるクロスレシオライン(線形トレンドラインにしました)。
本来のクロスレシオは赤線ですが、46Tへ切り替えると赤線から下、50Tは上へ離れています。
今までの50-34Tでフロントをアウターにすると「重っ!」になり、すぐインナーへ戻すか、アウターで山登り用のロー側3枚で回すことが多々ありました。
フロントの切替えは「ガッちゃん」と、動作が入ります。プラス、リアをロー側へ戻し、とやっていると、全てが完了するまで数秒掛かります。
この動作によりアウター切替時は、ペーシングの仕切り直し感が個人的にあります。
切替え後の踏みを軽くしてペーシング仕切り直しでも、改めて回していけるようにと考えました。
一応、最高速度ですが、ケイデンス120rpmでアウタートップ(46T-14T)、49.8km/hです。120rpmは出せるケイデンスですが、常用とは程遠く、出す気になるとこれだけ速度が出せるなら、個人的には満足です。
この作業で掛かった費用ですが、
14-25T リアスプロケット ¥3,000(メルカリ)
46T チェーンリング ¥4,594(Amazon)
ペグスパナ(チェーンリング交換 特殊工具) ¥600(Amazon)
合計 ¥8,194
ペグスパナ以外の工具は持っているのでお金は掛かってませんが、持ってない方は六角レンチ、スプロケットロックリング外し工具が必要になります。ペグスパナは、使わなくても交換可能な形状もあります。
余談ですがこのペグスパナ、
どんなギア比が自分に1番しっくりくるかは人それぞれ。リアスプロケットのクロスレシオ化だけでもイケる方も居られるでしょう。私は貧脚なのでフロントアウターを46T化し、全域貧脚クロスレシオにしました。
ゴール前スプリントとかもなく、ダウンヒルは休憩。疲れた帰りになるべく漕げる事をメインにやってみました。リアスプロケをクロスレシオにするだけでも、疲れた時に痒い所に手が届く漕ぎ心地になりますので、オススメです。
実際に平坦を走らせてみた感触ですが、明らかにより速く走れる印象。一段の差が少ないので足の負担差も少なく、ほんのちょっと重いくらいだから踏んでしまう、を繰り返していると速度がノッていきます。
元々のスプロケもそれなりにクロスレシオでしたが歯数低め、貧脚故に扱いきれませんでした。今は踏めるギアのクロスレシオなので、スイスイ進んでいきます。
インナーでリアギアを使い切ったらアウター✕4速(20T)へ。今まで踏んできた重さと同じなので、全然踏める。ここから再度「ちょっと重いくらいだから踏んでいける」が、6段残ってます。
貧脚なので6段使い切れるまでに「流石にこれ以上は…」が来ます。ただ、そのギア周辺も、ちょっと重い・ちょっと軽いの集合なので、今の踏み心地に応じて痒い所に隅々手が届く感じになりました。
完成車は色んな人が乗りますから、オールマイティに対応できるギアが付いています。豪脚さんも貧脚さんもそれなりに乗れるようにしておかないと、万人受けしません。
ただ、走るステージと足の強弱が自分と全く同じ人は居ません。今回のフロント46-34T、リアトップ14Tはレースとかでは使い物にならないでしょう。平坦で距離長めを重視したギアですが、同じ様なステージでも足の強さで丁度良いギア比は変わってきます。
オーダーメイドなギア比で更にルンルン(昭和感)なサイクリング、いかがでしょうか。
私がやったやり方を箇条書きで記載します。
1.よく走るコースでライド後半の疲れた時、よく使っているギアを確認
2.そのギア周辺でクロスしているスプロケを調べる
3.部品番号から展開図検索して、造りを確認(物によっては複数ギア、塊で部品供給されてるものも有。これをバラすとなると、ドリルとかも必要かも。私はバラし不要でした)
4.必要なスプロケを発注(私のパターンだと「何らしかのロー側3枚」と「CS-6600」、スプロケが2つ必要。ロー側3枚のみで部品供給があります)
5.現車合わせして、必要な部品があれば随時発注(ギア間に挟むスペーサー等。今回のケースでは別途部品は発生せず)
こんな動きです。チェーンリングも手を付けるなら、新しいスプロケのギア比を絡めてお好みの丁数を。
これらの作業をすると状況によっては、フロントディレイラー取付位置調整(チェーンリング交換の場合)・リアディレイラー交換(キャパ不足)・チェーン交換(長さ過多or不足)が必要になるケースがあります。何をどう組むかで変わってきますので、フロント・リアギアの丁数を踏まえて、ご検討下さい。
今回の作業ではスプロケ、ロー側3枚が型番不明の10速用、残り7枚がCS-6600と言う、それ、大丈夫なの? みたいな仕様です。この様な混ぜ物は何かあっても自己責任になりますので、ご注意下さい。
最後に、この作業をする上で大変お世話になりましたサイト様、一覧です。
10速スプロケが一覧で詳しく書いてあります。どの様なスプロケがあるか一目瞭然のため、お世話になりました。
部品展開図を調べるため、お世話になりました。スプロケは歯車1枚毎や、アッセンブリ提供があります。2つのスプロケ混合を作る際、スプロケ丸ごとを複数買うより、補修部品をそれぞれ買って合体させると安上がりの場合もあります。
14速クロスレシオ化の為のギア比、最高速度確認でお世話になりました。
2023/10/24 追記
14-30Tの変速の様子です。