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昼まで寝てたいなと思ってた

時間を来るのを待つのが苦手だ。だいたいいつも早すぎる時間に時計を眺めすぎて飽きたころにはすっかりすべてが終わっている。今日はちょうどいい時間に目が覚めてしまった。正午にかぐやSFコンテストの結果発表があるのだという。

最終選考に十作が進む予定だったのが十一作になり、大賞と読者賞で二作品が選ばれるはずだったのが四作品になり、豊作だったのだろうなぁと思った。私の作品は賞には選ばれなかった。今も下記のリンクから作品が読めるはずなので読みたい人は読むといいと思う。個性豊かで面白い小説がそろっていた。今日自分の一言感想を見返していて思ったんだけど、読み進むにつれてどうしよう、これもおもしろい、これもおもしろかった、いったいどれに投票すれば、と泣きそうな気持になったことを思い出した。


 自分がなぜ百合を好きになったかを思い出そうとして、そういえば昔読んだ魚喃キリコの漫画のせいではないかと思った。好きな女のために処女を捨てる女の話だった。それを読んだとき、これが愛だと思ったのだ。献身と愛だと。

 あの漫画はどこだったかなと思って戸棚をあさっていると、高校を辞めるときに部活のみんなにもらった寄せ書きが出てきた。後輩の男の子の書いた「食卓と笑顔」という文字に笑ってしまう。ほかのみんなは妊娠や結婚の文字は避けていたように思う。気を遣っていたのだ。それでも私はその文字がうれしかった。

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阿瀬みち
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