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九州旅行記④
可愛い2両の電車に乗ってたどり着ける駅から10分ほど歩く、これまでよりも田舎の景色を楽しめる宿に泊まったので、4日目はゆっくりとお散歩をすることから始まった。
お散歩も終了し、電車での移動時。若い女性とそのお母さんという親子の隣に立っていた。訛りを聞くことが旅行の楽しみでもあるので、イヤホンはせずにいたのだが、この親子が軽い喧嘩を始めた。
私は昔から喧嘩が苦手である。怒りなどの自分の気持ちを、言いたいことを、その場で相手に伝えることが苦手なのだ。基本的には飲み込んでしまうか、感情的になって泣いてしまう。
自分のことだけならいいのだが、共感性が高いのか、人の喧嘩でも私の心は乱されてしまう。特に言いたいことがある訳ではもちろんないのだが、泣きそうになってしまう。今回も例に漏れず、ほぼ泣いてた。
急いでイヤホンをして、ユニゾンの曲をかけて気持ちを切り替えた。隣の親子の会話が発生していない様子を見ると気まずくて、ドギマギしてしまうか、気にしないことに徹する。
無事に博多へ到着したものの、今度はエレベーターでおじさんに順番を抜かされ、女の一人旅はやっぱり舐められるよなぁとため息をつきつつ、新幹線へ。
熊本へ
新幹線に乗ってしまえばこちらのもの。特にトラブルもなく、熊本へ到着。良かった。
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荷物も預け、最初の目的地へ。
熊本城
熊本城エリアは観光地として熊本を感じられるところが沢山。ランチもここでいただくことに。
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今日は熊本名物を沢山食べたかったので、一発目が重すぎないかと心配だったが、麺が春雨ということもあり、スルスルと食べることができた。食べ終わった後も満腹で苦しいということはなく、観光を楽しめるコンディションが整った。
そして、熊本城への観光へ。お城や歴史に詳しくはないのだが、「この大きくて立派なお城を、当時道具も少ない中で人間の力で作るなんてすごいなぁ」と、ただただ感心するのが楽しい。熊本城は戦や籠城に備えて多くの仕掛けが施されていたようで、解説を読むのがすごく楽しかった。「なるほど…!」「すごい!!」くらいの感想しか抱けないのだが、本人がそれで楽しいので十分だろう。
その後、引き続きエリア内で熊本名物を楽しむ時間となった。観光客感丸出しのチョイスなので、どのお店も店員さんが優しく話しかけてくださってありがたい。観光客に優しい街である。
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どちらもとても美味しかったのだが、想像以上にパンチが強く、驚いた。歩いて消化しなければ他の名物を食べられなくなってしまう…。
珈琲アロー
気になっていた珈琲屋さんへ行くことができた。コーヒーが苦手だった三島由紀夫が通ったらしい、という情報から気になって気になって仕方がなかったのだ。
いざ入ってみると、「あれ、お店を間違ったかな」と思ってしまった。珈琲が飲めるところ、普通のカフェをイメージしていたのだが、全く違う。L字型のカウンターしかなく、ディープなバーのような内装だった。
荷物を指示されたところに置き、空いている席に座ってソワソワしていると、すぐに珈琲を出していただいた。そう、この珈琲屋さんにはメニューは存在しない。珈琲だけ。こんなにも強気なお店が他にあるだろうか。
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色が薄い。飲んでみる。うん、お茶みたい。
でも、すごく、すごく美味しい。酸味も苦みもない。でも、ジャンル分けするなら、この飲み物は絶対的に珈琲なのだ。飲んだことのない珈琲。何杯でも、何度でも飲みたいと思ってしまう。だが、お茶のようにグビグビ飲みたいとは不思議と思わなかった。大事に大事に、いただいた。すごく美味しかった。辛口なマスターのお話を聞くのも楽しかった。
ご馳走様でした。
馬刺しとひともじぐるぐる
熊本のホテルのチェックインを済ませ、まだ食べることのできていない熊本のグルメを楽しむことに。(からしが苦手なので、からし蓮根はごめんなさい…)
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美味しかった。ただただ美味しかった。馬刺しってこんなに美味しいものなんだと、衝撃を受けた。感動して馬刺し寿司まで頼んでしまった。美味しかった…。こんなにも世の中には美味しいものが沢山あるのか…。
ホテルに戻り、温泉を十分楽しんだ後、ホテル晩酌開始。お土産屋さんで購入した「山うにとうふ×日本酒 花雪」でまったり飲む。晩酌のお供は、先日の「BOOK MEETS FUKUOKA」の戦利品の予定だ。
こんなに贅沢な夜があっていいのだろうか…。いや、これはご褒美旅行、リフレッシュ旅行なのだから、これこそがいい。今夜も長くなりそうだ…。たのしみ。