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病院組織のなかで私たちはいかに作用するか (2)-集団へ関与する職種としての心理士-

心理臨床学会第43回大会WEB大会 自主シンポジウム 
日時:2024年9月28日(土)17:00〜19:00

司 会 者:橋本彩加(兵庫県立ひょうごこころの医療センター)・野寺美那(東京さつきホスピタル)
話題提供者:垂見明子(聖隷三方原病院)、松本聡子(国見台病院)、畠山雪恵(医療法人北仁会旭山病院)
指定討論者:増尾徳行(個人開業)・木下直紀(聖マリアンナ医科大学病院精神療法・ストレスケアセンター )

病院で働く心理士の治療的かかわり

 病院で働く心理士は,数多くいます。それぞれの職場で,さまざまな仕事を日々こなしています。心理検査,カウンセリング,心理教育,集団プログラム,あるいは診療報酬に挙げられるほどではない細かな介入など。外来・入院ともに,多くの患者さんたちと,私たちはかかわりを持ちます。それ以外にも,病院で働くことにまつわる雑務は,たくさんあることでしょう。

病院へ作用する心理士

常勤か非常勤か,役職の有無,個々の病院が持つ文化も,それに大きく影響します。そのなかで,集団へのどのような働きかけによって,治療的に貢献できるか。こうした視点も,心理士が持つことのできる独特な作用のひとつ
である,と私たちは考えています。

シンポジウムの進行について

 このシンポジウムでとりあげたい視点は,少し異なります。それが,集団へ関与する職種としての心理士,という見方です。このとき病院とは,患者さん,医師,看護師,作業療法士,精神保健福祉士など,さまざまな人が治療を目的に集まる場所である,と見ることができます。そこへいかに治療的な文化を作り出すか。ある種,集団心理療法のファシリテーターのような働きともなります。集団を構成するメンバーがどんな人たちかによって,働き方が変わることでしょう。あるいは自身がどのような位置にいるかでも,変わることでしょう。昨年は,増尾,木下,橋本が病院組織のなかで,集団への関与という視点を持ってかかわっている経験をそれぞれの立場から紹介しました。今回は,また異なる立場にある話題提供者が自身の経験を紹介します。
 私たちは病院という組織の中で,どのように作用することができ,どのように生きることができるのか。今回も,指定討論を通して理解を深め,参加者の皆様と議論し,視野を広げることを目指します。私たちは皆,まったく異なる経験を持っていると思います。この議論によって,自身のかかわりを見直したり,組織に,集団に働きかける視点を持つ仲間が増えることを願っています。

企 画 者:橋本彩加(兵庫県立ひょうごこころの医療センター)、岩倉拓(あざみ野心理オフィス)、増尾徳行(個人開業)、木下直紀(聖マリアンナ医科大学病院精神療法・ストレスケアセンター )


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