【ほぼ百字小説】貧乏な風間家の台所にも地下収納はある。開けられたのは三年前の一度きり。後にも先にもここが使われることは二度とない。いや、この存在が大っぴらになることすらないに違いない。黙っていれば邦男夫婦には年金が入る。儂の体がこのコンクリートよりも冷たくなってからもう三年か……

水もしたたる真っ白い豆腐がひどく焦った様子で煙草屋の角を曲がっていくのが見えた。醤油か猫にでも追いかけられているのだろう。今日はいい日になりそうだ。 ありがとうございます。貴方のサポートでなけなしの脳が新たな世界を紡いでくれることでしょう。恩に着ます。より刺激的な日々を貴方に。