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馬上少年過ぐ 伊達政宗
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伊達政宗の、非常に有名な漢詩です
シンプルですが、実に味わい深いなぁと思います
東京都心の日比谷公園のあたりが、伊達藩の江戸上屋敷で
晩年の政宗は、ここで江戸幕府相手の外交関係の安泰維持に心を砕きつつ、私生活では、趣味の世界に生きて、平和な時代の余生を大いに楽しみました
「伊達」がオシャレの代名詞になるくらい、芸術的センスにも富んでいました
江戸時代初期には、戦国の夢と野心が捨てられず、幕府と諍い(いさかい)を起こして改易(お家とりつぶし)になった大名も多かったのですが、政宗はサッと頭を切り替えて、太平の世に順応したようです
馬上少年過ぐ
世平らかにして白髪多し
残躯天の赦す所
楽しまずして是を如何にせん
戦場に馬を馳せた青春の日々は遠く過ぎ去った
今や天下は泰平。俺の髪の毛はすっかり白くなった
生き残ったこの身の処し方くらい
どうしようと天は許してくれる
楽しまないでどうするというのだ
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伊達政宗が住んでいた、江戸の大名屋敷のイメージです
上の写真は50万石だった越前福井藩ですが、伊達藩は62万石だったので、これより大規模だったと思われます
(^_^;)