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入国審査待ち時間のデータ分析から、2019年までの各空港のピークや待ち時間を出してみた

2020年、飛行機を利用する人の状況も変わってきた中で、2019年までの入国審査の待ち時間について気になり調べたところ、法務省公開の「空港における入国審査待ち時間の公表について」があったので、分析・考察した内容を公開します。

・データは日によってもバラツキがあります。また、公開されているデータは推計値であるため、情報の正確性を保証するものではありません
・2019年のデータを元にしているので、年によっての傾向の違いはあるかもしれませんが、今回は考慮外としています
・必要な場合、出典元のデータをご確認ください
・情報について、当方は一切の責任を追いませんのでご注意ください


データ元

情報の出典元及び利用は、グラフ毎に記載がない限りは以下。

・出典:法務省ウェブサイト http://www.moj.go.jp/nyuukokukanri/kouhou/nyuukokukanri07_00117.html
・「入国審査待ち時間20分以内の達成率」(法務省) http://www.moj.go.jp/nyuukokukanri/kouhou/nyuukokukanri07_00117.html)を加工して作成
・「最長入国審査待ち時間」(法務省) http://www.moj.go.jp/nyuukokukanri/kouhou/nyuukokukanri07_00117.html)を加工して作成

利用データの年月は、2019年の1月〜12月データを利用しております。


分析と考察

1)国際線利用者の多い空港は、入国審査待ち時間が20分以上かかることが多かった。

2)空港・審査場によっても最長待ち時間の発生する時間帯は違った。また、最長待ち時間にも大きな違いがあった。

3)主要空港(羽田、成田、関空、中部など)に比べて地方空港は入国審査待ち時間は短い傾向だったが、一部では20分以上かかる割合が高い空港があった。

4)最長待ち時間の発生する時間帯には審査場毎に季節傾向があった。


入国審査待ち時間20分以内の達成率

まずは入国審査待ち時間20分以内の達成率の状況を見ていきます。

全空港平均(20分以内達成率)

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国内平均データを見ると、春・夏とGWなどの混雑時期に達成率が落ちていますが、年間通して大きくブレてはいないと言える状況でした。

全体平均データで見ると、3、4回に1度ぐらい20分以上入国審査に時間を要する可能性があった感じと言えます。


入国審査時間は、旅客数の影響もあるため、国際線旅客数を見ていきます。

国内空港の国際線旅客数とシェア

▼閲覧する上での注意点

・入国審査時間は2019年データですが、紹介する旅客数データは2018年までしかないため、2018年データです。相関性があるとは言い切れないので、参考程度に認識ください
・入国審査時間は、到着便の集中具合による影響も大きな要因です。ただし、到着便の集中具合のデータはないので、旅客数データのみで仮説立てしています。こちらも参考程度に認識ください


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出典:国土交通省 空港管理状況を加工して作成(http://www.mlit.go.jp/koku/15_bf_000185.html)

成田空港・関西国際空港・羽田空港の3空港で、国際線利用者の80%以上を超えていました。


次に、大多数の旅客を占める主要空港と、地方空港でどのような違いがあるかを見ていきます。

羽田空港と成田空港(20分以内達成率)

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LCC専用の成田第3ターミナルが全国平均を上回っていました。

一方、成田第1ターミナルの北上陸審査場と南上陸審査場は芳しくない結果でした。


関西国際空港(20分以内達成率)

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冬場に改善してますが、LCC専用第二ターミナルの達成率がかなり低い状況でした。

第1ターミナルの2箇所も、春から夏にかけて全国平均を下回る結果になっていました。


中部国際空港(20分以内達成率)

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2019年9月オープンのLCC専用第二ターミナルの結果が芳しくない状態でした。


新千歳・福岡・那覇(20分以内達成率)

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新千歳空港が春と冬の時期に全体平均を下回るものの、それ以外の空港は20分以内の入国審査完了達成率が高く、これらの空港では帰国後の審査待ちでストレスを抱える可能性は低そうな結果でした。


国際線のある地方空港(20分以内達成率)

地域別に紹介しています。

空港によっては路線数が少ないデータもあります。

気になる空港は、公式サイトで国際線の運行状況を確認の上、データと照らし合わせながら確認するのをオススメします。

到着便の集中がないか合わせて見ると、何か気づくこともあるでしょう。


北海道・東北地域

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旭川空港と仙台空港は全体平均よりも高い確率で、入国審査時間20分以内を達成していました。

逆に、福島空港・山形空港・青森空港は月でブレることもあり、達成率も低くなっていました。


関東・東海・北陸地域

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新潟空港・富山空港・小松空港・富士山静岡空港は安定して全体平均よりも高い達成率でした。

一方で、茨城空港は50%中盤〜60%前半で横ばい傾向でした。


中国・四国地域

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岡山空港が達成率にバラツキがありますが、それを除くと松山空港以外は全体平均よりも高い達成率でした。

松山空港は年平均で見ると60%台中盤ぐらいの達成率で、他の地方空港と比較して、入国審査に20分以上かかることが少し多い結果となっていました。


九州・沖縄地域

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結果が芳しくない下地島空港と石垣空港は香港・台湾との路線がメインでした。

推測ですが、国内利用者よりもインバウンドでの訪日利用客がメインだったかと思われます。



続いて、最長入国待ち時間と発生時間を見ていきます。

最長入国審査待ち時間と発生時間帯

ここでは国際線の多い空港をいくつかピックアップして紹介しますが、最後に紹介している法務省のページの資料では、すべての空港が網羅されていますので、ご確認ください。

羽田空港・成田空港(最長時間と時間帯

最長待ち時間と発生時間帯推移

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羽田空港の最長待ち時間が発生している時間帯を見ると、午前0時過ぎと午前5時前後に集中していました。

最長待ち時間で多いのは50分前後ですが、1時間を超えている場合もありました。


続いて成田空港です。

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成田空港第1ターミナル北上陸審査場は、午前7時前後と午後14時前後に最長待ち時間のピークがありました。待ち時間は平均45分前後ですが、春〜秋にかけて1時間を超える場合が多い傾向だったようです。


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成田空港第1ターミナル南上陸審査場は、午前7時前後から午後20時ぐらいまでまばらに最長待ち時間が発生していました。その中でも特に多いのが午前7時〜8時前後と、夏場の15時前後となっていました。

最長時間は平均50分切るぐらいですが、夏場には2時間を超えている場合もあったようです。


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成田空港第2ターミナル上陸審査場は、午前7時前後から午後20時ぐらいまでまばらに最長待ち時間が発生していました。その中でも特に午前7時前後に多く発生していました。

最長待ち時間は50分切るぐらいですが、1時間を超えるケースが年を通してまばらに発生していたようです。


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成田空港第3ターミナル上陸審査場は、午前7時前後が特に多く、それ以外に20時前後でも多く発生していました。ただ、成田空港の他の審査場に比べると、最長待ち時間が10分以上少ない傾向にあったのも特徴です。

1時間を超えて待ち時間が発生しているケースがほぼなかったのが、特徴とも言えます。


中部空港最長時間と時間帯

最長待ち時間と発生時間帯推移

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中部空港は、最長待ち時間の発生時間帯がまばらな傾向になっていました。範囲としては午前7時前後〜夕方16時前後か、よる20時前後に発生している割合が多くなっていたようです。

最長待ち時間は40〜45分が多く、長くても1時間半以内には入国審査は通過できていたようです。


関西国際空港最長時間と時間帯

最長待ち時間と発生時間帯推移

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関空第1ターミナル北では、最長入国審査待ちのピークは、午前は8時前後、午後は20〜21時前後に比較的集中していました。

最長待ち時間は平均50分を切るぐらいですが、長いと1時間半を超えるケースも発生していたようです。


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関空第1ターミナル南では、最長入国審査待ちのピークは、16時〜20時前後が多い傾向ですが、12時前後にもまれに発生していました。

最長待ち時間は50分を切っていますが、春から夏にかけての期間、1時間を超えるケースが多く発生していたようです。


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関空第2ターミナルのピークは午前11時前後と午後15時〜18時前後の期間に集中していました。

関空の他のターミナルと比較すると、最長待ち時間は短い傾向にあるようです。


新千歳空港最長時間と時間帯

最長待ち時間と発生時間帯推移

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最長待ち時間発生のピーク12時から14時前後が多い傾向でした。冬の時期は18時前後、春夏秋の時期は8時〜11時前後にもピークが発生している場合がありました。

入国審査待ちの最長時間は、時期によってもまばらですが、1時間を超えるケースはそれほど多くなかったようです。


福岡空港最長時間と時間帯

最長待ち時間と発生時間帯推移

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福岡空港の最長待ち時間が発生するのは午前7時〜8時前後に集中していました。それ以外だと、午前10時〜午後20時ぐらいの間で満遍なく発生していたようです。

最長待ち時間は40分以内が多く、長い時でも1時間半以内に収まっていたようです。


以下のサイトで空港別の月別データが確認できます。


最後に

いかがでしたでしょうか。

今後、状況が改善してきた際、同じような結果になるかはわかりません。

こんな時期ですが、まとめようと思ったときに動かないとそのままなかったことにする性格なため、状況が落ち着いた際の海外旅行を検討する際、少しでも役立てばと思い公開しました。


※タイトル画像はフリー写真素材ぱくたそさんの写真を利用しております

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ひとりの旅好き
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