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高座には上がれない。
今朝しんどい夢をみた。
起きたら汗びっしょりで、怖れに身体が固まっていた。
人気落語家(誰か思い出せない)の前座としてなぜか私と友達が落語をやることになっている。
当日で、もう会はスタートしているというのに私は噺を全く覚えておらず焦っている。友達は既に高座に上がっており、私は「なぜ時間はたくさんあったのに何も覚えて来なかったんだろう」と激しく後悔している。ごまかせるだろうか。ノリで何とかなるだろうか。自問してみるが、実際に落語をよく聴く身として「そんなものでは乗り切れやしない」ということが分かってはいる。
そのうち高座を終えて友達が戻ってきた。私は会場とは別の場所にいるので観てはいないのだが、周囲が「腕を上げたね」と褒めている。友達は着物(なぜか晴れ着の装い)も結い上げた髪も、やり遂げてほんのり上気した顔もとても美しく、「仕事も子育てもしてなお、稽古もしてたんだ…」と思い知り、自分との差に打ちのめされる。
どうしよう。次は私の番だ。言い訳を考えていた時、関係者から「君のは今回延期する」と通達がくる。おそらくその落語家さんからの伝言だ。なぜ覚えていないことがバレたんだろう。ホッとするのと同時に「私はこうして上がる舞台を逃し続け、永遠に何もしないで終わるのかもな…」と思って目が覚めた。
怖ろしかった。普段、趣味や雑事や眼の前の仕事に追われ、見ないようにしている自分の心と現状がそのまま出てきたような夢だった。これは己の潜在意識からの叱咤だ。
その後たまたま見た菅原小春さんのインタビュー。「あなたにとって挑戦とは?」という言葉に、彼女は「本当の自分と向き合うこと」と答えていた。
本当の自分というのは、当たり前にそこにあるものでもなく、ましてや探すものでもなく、なるべく見ないようにしてる部分を直視し向かい合ったところにいるんだなと思った。
というわけで、ずっと続けている(最近は放置気味だけど)ブログとは別に、日記に属さない感じのことをnoteの方に書いていこうかなと思っています。
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