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甘えられないオンナ

ある日、外を歩きながらバックの中からイヤホンを取り出したら、コロンコロンコロンと3回硬い音を立てて、小さな何かが側溝へIN。鉄の蓋の隙間から覗き込むと鈍く光る指輪が。

「どうしよう」
心の声ダダ漏れで覗き込んでいたら
「大丈夫ですか?」
見ると、ランニングウェア姿の40代くらいの男性の爽やかな笑顔。

「指輪落としちゃって〜」
片手で蓋を外し地面にしゃがみ込み、頭から肩までを中に突っ込み、指輪を拾いました。

わたしが。

「大丈夫ですか?」
また爽やかな笑顔を浮かべた男性の声。
「大丈夫そうです、ありがとうございます」
片手で蓋を戻しました。

わたしが。

ここで甘えたら可愛い女子なんだろうけれど、出来ない・しないわたしがいます。

立ち上がって振り返ると、その彼は少し離れたところでシューズの紐を結び直していました。見守ってくれてたんだろか。だとしたらステキね。こういうのが恋の始まりになるのだろうね、ドラマや映画なら。

・・・と、まぁ、これもわたし。わたしの一面。こんなときに、可愛く甘えられたら今より少しはラクな人生があるのかも?

noteは登録から2年くらい経ったでしょうか。改めて向き合ってみようと思います。

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