【映画レビュー】スラムドッグ$ミリオネアを観て
今回の作品は前から気になってたものの、なんとなく見てなかった【スラムドッグ$ミリオネア】
インド映画って今まで一度も見たことがなく、というか、あの踊りのイメージがあまりにも強くて😂
しかしアカデミー賞8冠っていうのはまた気になるところ!ってことで観てみることに😌
昔、【クイズミリオネア】ってみのもんたがクイズ番組やってましたよね😅
「ファイナルアンサー?」
から正解までの溜めが長い長い🤣ウケるw
そんなことふと思いながら見始めました🤓
スラムドッグ$ミリオネアってどんな話?
“スラムドッグ$ミリオネア“は2008年イギリスとアメリカ制作の映画。
監督はダニー・ボイル。
インドの外交官、ヴィカス・スワラップの小説『ぼくと1ルピーの神様』映画化した作品。
インド南部の大都市ムンバイを舞台に、実在の人気テレビクイズ番組『コウン・バネーガー・カロールパティ』イギリス発祥の世界的クイズ番組『フー・ウォンツ・トゥ・ビー・ア・ミリオネア』のインド版に出場したスラム育ちの青年ジャマールが不正を疑われ、警察に連行され、潔白を主張する様子を交えながらインド社会の現実を描いた作品です。
あらすじ(※ややネタバレあり)
あと1問でミリオネア。
なぜスラム出身で教育もまともに受けてない彼が難問クイズに正解し勝ち進めたのか?
“ミリオネア“に出場したコールセンターのお茶汲みとして働く19歳の青年“ジャマール“
彼は8つの難問クイズを突破し、1000万ルピーの賞金を獲得。
翌日の2000万ルピーを懸けた最終問題の解答権を得ますが、なんと不正の疑いをかけられてしまい、番組終了直後に詐欺罪で警察に連行されてしまいます💦
警察署内で激しい拷問と取り調べを受けるジャマール😢
「お前に何がわかる?」
と言う警部に対しジャマールは
「僕は答えを知っていたんだ」
と訴えます。
警部は番組の録画ビデオを再生しながら、ジャマールを尋問していきます。
彼がクイズの答えを正解した理由。
それはこれまで生きてきた壮絶な過去に基づいたものでした。
兄のサリーム、同じ境遇で共に過酷な幼少期を過ごした女の子ラティカ。
この3人の関係性もまた見どころの作品です。
感想
インドは比較的日本に馴染みのある国。
でもインドという国の実情をどれだけ知っているでしょうか。
今も根深く残るヒンドゥー教のカースト制度。インド憲法では否定していますが、それでもなお人々の生活には深く根付いているのもまた事実としてあります。
人身売買の規模が世界最大と言われるインドでは子ども1人2万円という値段で取り引きされるらしい。。
子ども1人2万ですよ?
また奴隷制の数もインドが世界最多。
ちなみに奴隷と言っても色々あります。
人格も権利も自由を持つことが許されず、主人の支配下で強制的または無償労働を行う。
あるいは商品として売買,譲渡の対象になる、これがいわゆる人身売買に当たります。
また奴隷はお手伝い等の家事労働だけでなく,鉱山、工業、農業、商業の労働者としても使用され、女性の奴隷は売春をさせられたりもします。
映画の中に出てくる話が今も現実にあるという事実に改めて言葉を失いました。
幼くして母を失った兄弟サリームとジャマール。同じ境遇の女の子ラティカ。
子供だけで生きて行く、、、そんなこと
日本では考えられないことですよね。
過酷な環境の中で育った主人公ジャマール、そして兄のサリーム。
正反対の生き方を選んだ2人が再会し、運命は大きく動き出します。
兄はマフィアの一員に。
サリームはコールセンターのお茶くみ。
「幸せってなんだろ ?」
彼等にとっての幸せって一体どうることなんでしょうね。
ジャマールは一晩にして運命を勝ち取りミリオネアとなり、兄サリームのおかげでラティカはジャマールの元へ。
兄サリームは死に、ジャマールとラティカは幸せを掴む。
これは果たしてミリオネアを掴んだHappyなお話なんでしょうか?
スラムからミリオネアになったサクセスストーリーなのでしょうか?
違う。
この映画は貧しいスラム育ちの青年が一攫千金のチャンスを掴みとった感動ストーリーとの、ふれこみが多い作品だけど、それはあくまでも表面的なことに過ぎず、根底にあるのは、インドに限らず未だ貧困から抜け出せない国々やその裏に暗躍する、人身売買やマフィア、薬物の蔓延。
「日本に生まれて良かった」
そう安堵するかもしれないけど、日本にも貧困や格差は存在するし、経済的豊かさ=受けられる教育レベルの格差はどうしたって否めない。
改めて話の初めに立ち返って思うことは
「幸せとはなんだろう」
ということ。
世界各国の“貧困層“の人々が願う“幸せ“
先進国に暮らす人が求める“幸せ“
お金があれば解決することはたくさんあるけれど、お金があれば幸せになれるとも限らない。
映画の最後―。
私的に恐れていたことが起こる(笑)
やっぱ踊るんかーーーい👋
💃💃💃🕺🕺🕺💃💃💃🕺🕺🕺
🕺🕺🕺💃💃💃🕺🕺🕺💃💃💃
てか、ジャマールもラティカも何もなかったように踊るんかーい👋🤣
ここは好き嫌いが分かれる所かな?😅
このお話はフィクションだけど、多くの問題提起がある映画だと思います。
インド映画と言いながら、制作はアメリカとイギリスという所にちょっとひっかかりを感じてしまうあゆさんでした😅
最後に
クイズ番外編:彼はあと1問でミリオネア。なぜ勝ち進めた?
これは映画冒頭に映画を観た人に投げかけられたクイズです
A He cheated.(インチキした)
B He’s lucky. (ツイていた)
C He’s a genius. (天才だった)
D It is written.(運命だった)
答えD It is written.は日本語に訳すと「書かれている」「記されてる」
『It's written』というのはそもそも聖書からの表現。
もともと人間には自由意志はなく人生で起きることは全て神が決めた『運命』であるという意味になります。
ちなみ聖書には神の語ったことが書かれており
「神の言葉」は「聖書に書かれていること」「it is written」は「神の定めた結末」とでもいいましょうか…それが「運命」って感じの解釈もできますよね。
ちなみに人口の約80%はヒンドゥー教徒、そして15%がイスラム教徒、キリスト教は2.3%でインド西部や南部に多いとされています。
またインドはイギリスの植民地だった歴史がありますよね。
少し宗教的に綺麗に解釈させようという背景も垣間見えませんかね?
考え過ぎかな?
神に記されていたこと=運命
うーん🤔キリスト教徒ではない私はどこか素直に受け取れない言葉。
運命=運命は自分で切り拓くもので決められた事ではないというのが私の解釈なので😅
感動とは少し違った感情が湧き上がったこの作品。
つくづく映画って見る人で違うんだなぁって思いました!
今ある日常に感謝するだでけは、何かもの足りなさが残る作品でした。