【番組感想文】世界の果てにひろゆき置いて来たを見て
この旅番組、最近見た中で一番良かったので是非おススメしたく今回この記事を書いています。
「幸せって?」「生きるとは」「命って」「お金とは」「優しさとは?」
こう書けば何か堅苦しく感じるかもですが、
全然!
むしろ笑いあり、ハプニングあり!
しかし見終わった後、自分の持っている価値観や常識、思い込みに知らず知らず囚われていたんだなぁと気づかされました。
どんなお話?
この番組は、世間で”論破王”や論客としても知られる西村ひろゆき氏(以下敬称省略)
この「ひろゆき」がアフリカのナミビア砂漠にポツンと置かれ、限られたお金と決められた条件の中で大陸を横断するという番組。
過去にこんな番組が⋯
かなり昔の番組で「進め電波少年」という番組があったのをご存知でしょうか?
ユーラシア大陸をヒッチハイクで横断するというこれまた壮絶な旅番組。
やや、演出感が否めない場面もあったけど、過酷な旅をリアタイで見ていた人もいるんじゃないかな?(若い人は知らないかも💦)
細かい所は覚えてないけどヒッチハイクが上手くいかず何日も歩き続けたり、野宿したり、何日も食べられなくって、当時出演していた有吉弘行が番組の中で痩せこせていくのを 毎週息を呑むように見ていた記憶があります。
この過酷な旅の中で、猿岩石の2人が苦難を乗り越え成長してゆく。
そんな姿にフューチャーした番組でした。
リアルな旅番組
しかし、今回の旅番組は全く違います。
決して多くはないけど お金が支給され、条件を満たすと更に旅の軍資金が追加で支給されるというボーナスシステムも。
条件も、バス移動、車、ヒッチハイク、徒歩など選択肢もあります。
よく「自分探し」などと言ってバックパッカーが外国を旅するみたいな話、聞いたことありませんか?
旅のスタイルはまさしくそんな感じで、特段めずらしいシュチュエ―ションではないんです。
まぁ自分を探すのか 何を探すのかはさておき(笑)
旅番組としては決して珍しくないけど、ナミビア砂漠の果てに置いてかれるなんてこと、人生においてほぼないでしょうけどね笑
そういう意味では、私たちでも身近に感じることの出来る旅の形なのかもしれません。
旅の始まり
まずは旅の条件を言い渡され、淡々と旅を始めるひろゆき氏。
同行するのは豊川ディレクター。
この豊川D。
この旅の中でちょいちょいやらかすわけです。
番組の撮れ高考えたらある意味必要な存在なのかもですが、、笑
ご存じの方もい多いと思いますが、ひろゆき氏は海外で暮らしており英語はもちろんのこと、フランス語も堪能。
なのでどこへ行ってもまずコミュニケーションに困ることはないし、不自由を感じることもない。
海外で暮らしていると、客観的に日本を見ることが出来るので、当たり前の文化や立ち振る舞い、言動などが外国人から見た時にどう映るのかを改めて考えさせられる場面も多く出てきます。
それぞれの事情
(※ここからはネタバレあり)
番組の第2話。
ナミビアから移動手段を探していると、こちらで言うタクシーの客待ちのナミビア人がたくさん声をかけてきます。
中には明らかにぼったくりな値段を提示してくる人も💧
そんな中、現地の人にナミビア人の「チャロ」という運転手を紹介されます。
運賃も折り合い後は出発するだけ。
なのに車はなかなか出発しません。
すると運転手のチャロは
「もう一人乗せたいんだ」と言い出します。
「あと一人分のお金を出してもらうかもう一人乗せるか、そしたら出られるよ」と。
「待ちますか」2人は待ちましたが
そう言って30分待ちましたがもう一人の客は見つかりません。
するとチャロがもうすぐ日が暮れるので少し安くするのでどうかと値段交渉を持ちかけてきます。
そこでチャロが提示してきた金額より更に値切ってみることに。
すると悩んだチャロは
「もう一人探してみるよ」「見つからなかったらその値段で」
といって再び客を探し続けます。
日没を避けたい豊川Dは結局チャロに持ちかけた値段で交渉成立。
車はやっと出発できました。
幸せの価値観
車中、運転手のチャロに色々話を聞きます。
「結婚していて子供も4人いる子供が可愛いんだと」
嬉しそうに話すチャロ。さらに豊川Dが
「この車はご自身の車ですか?」と聞きます。
「いや、これはボスの車なんだ」
「彼に売り上げの全てを渡して月末にその一部が給料としてもらえるのさ」
ここでひろゆきと東出、豊川Dは チャロはボスに借りてる車のレンタル料金を、最低3人を乗せないと元が取れないことをことを知ります。
チャロ「夢はいつか自分の車を持ちたい」
チャロ「そうすれば売り上げの全てが自分のもの」
豊川D「その夢は近い将来叶いそうですか?」
チャロ「いつもそう願ってる、いつかそういう日が来ればいいな、いつかね…」
チャロ「ナミビアでの人生はなかなか大変。でも腐っていても家族を食べさせられないしやり続けるしかない」
チャロ「いつか自分の息子には明るい未来が来ればいいと思ってる」
“仕事にやりがいなど必要ない“
そんな事情や現実を知った二人は値切ったことを後悔します。
彼の話を聞いたひろゆきは、彼と彼の家族も全員一緒にレストランで食事をしようと持ちかけ、チャロは快く承諾します。
優しさとは?
食事中、チャロやチャロの家族と談笑する中、ホテルの予約をすっかり忘れてる豊川Dに変わり、ひろゆきが宿の手配。(やれやれ豊川D)
そして、会話の中でチャロの悩みを聞きます。
それは“歯医者に行けない“というもの。
何でも一度痛い思いをして怖くて行けなくなったのだとか。
今は毎日痛いのを歯に薬を詰めてごまかしていると。
あー、これ私にも経験があるな🥹
歯医者の当たり悪いもん笑
そんな時ひろゆきがチャロに優しく諭します。
「今は毎日歯が痛い。でも歯医者に行けば痛いのはその時だけその後は痛くならない」
次の日の車移動もチャロに任せチャロを見送ります。
そして豊川Dがすっかり手配を忘れ、変わりにひろゆきが取った宿についた2人。
部屋には大きなベットと小さなベットがありジャンケンで決めることに。
ひろゆきが「僕はパー✋をだします」と言って本当にパーを出しますが、豊川Dは✌️を出し勝ちます。
てか、ちょっとしたことに性格や人間性って出るなぁと😒
まぁ素直という言い方ができなくも無いけど。
翌朝、チャロの自宅を見せてもらうことに。
そこにはトタンの屋根で出来た家がありました。
決して裕福ではない暮らし。
チャロの家を後にし、車を少し走らせたところでひろゆきは急に車を止めます。
「忘れ物をした!」
そう言って小走りにチャロの家に戻り、チャロの奥さんに
「歯の治療にはいくらかかるの?」と
聞きます。
ひろゆきはチャロと子供人数分の歯の治療費を奥さんに渡し、再び車に戻りました。
みなさん、この行動をどう思うでしょう?
優しさとは一体なんでしょう?
例えば値切ったお詫びもかねてチャロに現金を渡すことも出来たでしょう。
前の晩、チャロは歯は痛いけど痛い思いをしたくないので行っていないと言っていました。
この先痛い思いをしないように。
そう言ってお金を渡せば、渡した理由になりますからね。
チャロに気を使わせないように「歯の治療費」として奥さんにお金を渡すあたり、ひろゆきの優しさを感じずにはいられませんでした。
命とは?
第3話。
旅のお供として新たに俳優の東出昌大(敬称省略)が参戦。
彼は現在、マネジャーなどもおらず、普段は山に籠って生活をしています。
水道もガスもない暮らし。
彼は狩猟で獲った鹿やイノシシを食べています。
そんな彼がアフリカを旅する中、自ら屠󠄀殺する場面があります。
東出は慣れた手つきで牛の喉を切り裂き、皮を剥ぎ淡々と解体していきます。
これは東出がやってると「えっ?!!」となるけど、実際人間は普段から「命」を頂いて生きているんですよね。
命を頂きながら「生きる」って普段私たちはあまり考えることも無く、スーパーで処理された「肉」として食べているので、「命」という物をいちいち意識して買うわけでもなければ食べるわけでもない。
でもアフリカでは日常的にまだ生きている家畜が一般市民の目の前で売買され、屠殺し、捌かれ、食される。
「命」や命を頂くことへの「矛盾」なんかをより身近に感じて来た東出はこの旅の中で様々な人に出会い、ひろゆきと旅をし、豊川Dと共に旅をする中どういう旅の結末を迎えるのか。
東出ファンの私としては詳しく書きたい反面、やはり見て感じて欲しいので深くは書きませんけど。
感想
ひろゆきと東出、最後にはビックゲストの登場。。。。想像してた旅の終りとは少し違いました。
この番組を旅バラエティとして見るのか、それとも旅のドキュメントとして見るのか。
受け止め方は様々ですが、やはり思うのはテレビや報道、SNSで知っているひろゆきや東出はほんのごくごく一部なんだなって。
さっきの屠󠄀殺の話じゃないけど、私たちは普段から切り取られた綺麗な部分や、一部分だけを見て生きていて、普段見ることの無かった部分をふと目の当たりにした時「ハッ」とさせられる。
スーパーで綺麗にパック詰めされた肉をみて「おいしそう」とは思うのに「可哀想」とは思わない。
それこそが矛盾なんですよね。
世の中には「動物から搾取しない」という動物由来の食品を食べないという人たちもいます。
考え方は様々で、それを否定する気は毛頭ありません。
しかし、私の中では少々『矛盾』もあるんです。
ヴィーガンは主に完全な菜食主義者を指します。
植物に命はないのかと言えばありますよね。
でもそういうと「植物と動物は同じにはならない」と多くの方は答えます。
私の中でも同じだとは思っていません。
でも花だって無残に踏みつけられたり、引きちぎられていれば「可哀想」という感情を持ちます。
そこに動物の方が可哀想とか、植物だから可哀想じゃないという区別はありません。
それも大きな括りで言えば『矛盾』なんですよね。
そして今回一番考えさせられたのは
「幸せって何?」ってこと
今回旅するアフリカは世界でも一番貧困とされる地域。
貧困の原因は様々あります。
格差、不安定な政治情勢が引き起こす紛争、経済の低迷、それによる経済の悪化、インフラが行き届かないことによる不十分な衛生状態、水や食料の不足などなど。
この旅の中でアフリカの中でも特に貧しい国のひとつ「マラウイ」へ行くのですが、とにかく親切な人が多いことに驚きました。
先ほどの”屠󠄀殺”の話はマラウイでの出来事。
現地の人は皆フレンドリーに声をかけてきます。
その中で自宅に泊めてくれるという”ジョシュア”という男性が現れます。
彼はとっても親切、親切過ぎて、ひろゆきや東出、豊川Dは逆に少し怖くなります。
その日ジョシュアは自分の行きつけのバーへひろゆきと東出を案内しました。
そこでビールを飲みながらソーセージつまむのですが、ジョシュアはお酒を飲みません。
マラウイではお酒を楽しく飲むのが難しいのだとジョシュアが話し始めます。
「ほとんどの人はビールを買うと他のものは買えなくなる」
「僕もお金がないからあまり飲まないんだ」
ひろゆきがバーで当たり前につまんで食べていたソーセージも
「マラウイではお金のある人だけが食べられるんだ」
「田舎にいくと食べてる人はいないよ」
そんなジョシュアは36才で結婚はしていません。
「なぜ結婚しないの?」
そう聞くと、年の離れた妹の学費を払っているので結婚は出来ないんだと話します。
ひろゆきは
「今は自分の人生を考えないと」
といいますが
「僕は良い教育を受けられなかったから妹にはしっかり教育を受けさせたいんだ」
「いまはお金はないけれど、お金がたまったら中古自転車やバイクの販売事業をやろうと思ってる」
ジョシュアはそう笑顔で話しました。
一瞬でも彼を疑った2人はとても後悔します。
世界で最も貧しいと言われる国のひとつマラウイ。
そこで出会う人はその抜けに明るく、むしろ優しくて親切な人が多いのはなぜなのでしょう。
明るく前向きに生きる人が多いのはなぜでしょうか。
「仕事にやりがいなどいらない。」
チャロは言いました。
日本に暮らす私達は生活する為、出来れば豊かな暮らしをしたいと思いながら働いています。
けど貧困と言われる環境下の人は
”生きるために働いている"
こんな現実をご存知でしょうか?
例えば日本では年間で言うと2,759tの食品廃棄物が出されていて、このうちまだ食べらるのに廃棄されている食品は643tで、日本人1人当たりに換算すると毎日お茶碗1杯分の食べ物を捨てていることになります。
食べられないどころか捨てているなんて。
幸せとは一体何なのでしょう。
誰かの幸せと、自分の幸せは同じにならない。
私が伝えたいのは
「幸せは自分で思うもの」
「自分の心が決めるもの」
だということ。
誰かの幸せと自分の幸せは同じにはならない。
話に出て来た “チャロ“や“ジョシュア“
お金も肩書も環境も決して恵まれているわけじゃない彼等。
でも誰より何より、助け合わなければ生きていくのも難しい彼らは、助け合うことの大切さを誰より知っているんです。
だから人に親切に出来る
人の人生から学ぶことって本当に多いなって。
この番組を通して改めて色々考えさせられました。
ただの旅バラエティとはひと味もふた味もちがう私の超オススメ
「世界の果てにひろゆき置いてきた」
ぜひ一緒に旅を体感してくださいね。
追記
ただいま「世界の果てまで置いてきたシリーズ第2弾」
AbemaTVで絶賛放送中!!
今回は南米横断!!
ぶっちゃけ南米は色んな意味でヤバい!!
是非ご覧くださいね!