見出し画像

コモンミール体験会参加レポート

5/20(土) 17時から、横浜のいづみプロジェクトで開催されたコモンミール体験会に参加してきた。参加費用1500円

コモンミール体験会とは


コモンミールの説明は下記の通り。この会主催の大島さんのブログから引用させて頂いた。

「コモンミール」とは、コレクティブハウス特有の仕組みで、いわば「料理当番」。定期的に、ご近所さん分を作るし、作らないときは、食べることができます。体験会では、コモンミールを体験しながらコレクティブハウスへの学びを深めていきます。

きずなメール・プロジェクト 代表のblog

コレクティブハウスの説明は、主催者である大島さんが理事として所属されている、コレクティブハウジング社のHPに記載されている説明の通りで、私が野田村構想の柱として考えている、”多世代で暮らす”を実現されているものだ。

コレクティブハウジングは、北欧発祥の住まい方。
1970年代にスウェーデン・デンマークで生まれ、現在では、北米などを中心に世界中に広まっている暮らし方です。

コレクティブハウジング社HP

元々私とコレクティブハウスとの出会いは、映画「Happy」で紹介されていた、デンマークのコーハウジングコミュニティだ。20の家族が、同じ建物や敷地に住み、雑務や特権を共有している。

・常に大人がみててくれる。ママ以外も。食事も一緒にする。
・食事は当番制で月に1〜2回。1日5時間作るけど、月2回。買い物、皿洗いの時間がない。
・14才から手伝い。年配は、子供たちの祖父母と同じ。親のように愛情を注いでくれる。

この映画を観てから、私の老後は、コレクティブハウスに住みたいと思っており、コモンミールを体験することによって、コレクティブハウスについて肌で感じて学びたいと思った。

参加者

・大島さん:この会の主催者。横浜にコレクティブハウスを作る事を目標に活動をされている。過去にコレクティブハウスに住まわれていた経験もある。横浜市の「社会的養護」の視点でも、横浜市に作りたいと思い、活動をされている。
・Aさん:社会人大学院生。子供がいない人でも接点を持つ生活を送る場等の研究の一環で参加されている。
・Bさん:建築家。大学時代の読んだ書籍がきっかけで、コレクティブハウスに居住される事になっていた。職場との距離が遠いため、今はコレクティブハウスを出られたが、また住みたいと思われている。
・Cさん:大学の先輩が30年以上前にコレクティブハウスを日本で紹介した方というのが縁で過去ワークショップ等を開いていた事がある方。

参加内容

【メニュー】
Aさんが、コウケンテツの料理本を参考に韓国料理を作っていただいた。美味しかった。
・ビビンバ(マグロユッケ、モヤシ・ほうれん草・大根・人参のナムル)
・茹で豚
・チヂミ
・温麺(茹で豚の茹で汁をスープにしたもの)

【会話の内容】

  • 自己紹介

  • コレクティブハウスについて教えていただく。

    • 多様な間取りが、多様な人を呼ぶ。

    • 共有部分も使用する前提の家賃なので、通常の賃貸よりは高めに設定される。

  • 初期費用の回収期間は10〜20年と、通常の賃貸物件と同様

  • リノベーション時の水場の変更方法の工夫。

  • 事業主様のメリットは社会貢献が大きい。

  • 家賃は、共有部分もあるので、通常の賃貸よりは高くなるので、その部分について理解していただく事が必要。

【会場について】
開催されていた[GAZEBO(ガゼボ)]というビルは建築家の山本理顕さんが設計された雑居ビル。1987年には[日本建築学会作品賞]を受賞されたビルの賃貸だったお部屋を改装して、コモンミールを開催できる会場にされていた。


いずみプロジェクト内キッチン


建築家の山本理顕さんが考える「地域社会圏研究」について
5〜600人単位のコミュニティという思想の元考えられている。とのことで、参加者のBさんに山本さんの著書を薦めていただいた。

地域社会圏研究所のホームページに地域社会圏研究所の説明があり、特に「経済行為と共にある居住形態」という部分が、野田村の思想に合うと思った。ので拝読してみたいと思う。

「地域社会圏」は経済行為と共にある居住形態を計画せよ、というとある大学での設計課題からはじまりました。それぞれの住人の私的空間ではなく、多様な活動を許容する空間です。「1住宅=1家族」システムが「私生活の自由」のためのみにあるのだとしたら、一方の「地域社会圏」システムは「自らが決めるべきことを自ら決める意志」を持った人々が住む空間です。トーマス・ジェファーソンがいう、「公的権力に参加する自由」のための空間です。コミュニティと呼ぶことのできる住み方です。「地域社会圏」が地域ごとの権力であるためには、それが経済行為のための場所であることが決定的に重要です。コミュニケーションを媒介とした経済行為はかつてのコミューン(都市自治体)においても「地域ごとの権力」を生んだ最大の要因でした。その経済行為が地域に固有のブランド力をつくり、外から訪れる人々を迎え入れる豊かな空間をつくったのです。「これが私たちの住む街である」という、来街者に対する強いメッセージを空間それ自体が持っていました。

「地域社会圏」とはそのような空間です。それ自体が一つの経済圏であり、それに適した以下のような空間を持っています。

地域社会圏研究所

建物の魅力

[GAZEBO(ガゼボ)]を見学させていただいた。中庭があることで外の空間を取り込んでいて、4階なのにとても開放的な空間であった。キッチンのテーブルもオリジナルらしく、細部まで目が行き届いた建築物は古くてもとても居心地が良く、また来たいと思う「場」であった。

特別に見学させていただいた屋上から中庭方面の写真

昔、中銀カプセルタワーの元住人にお会いした事があったが、あの建物に魅了された人々の独特な絆に似たものが生まれるのではないかと思った。雨漏りがする、風呂がない、トイレも無い、湿気が凄い、自炊が難しい等の困難がありつつも、あそこの暮らしを楽しまれていた皆様を繋いでいたのは、中銀カプセルタワーという唯一無二の建築物だったからだと思う。

奥野ビル306号室で開催されていた「回る-meguru-展で販売していた新聞

私が野田村を作ることがあれば、建物の魅力については、大事にしたい部分だと思った。一番お金がかかるから妥協したくなりそうだけど。


いいなと思ったら応援しよう!