誰かと一緒にすすめる安心感
フリーランスだからって、一人で全部しないといけないって誰が決めたの。
わたしは昔から誰かと何かをすることが好きだった。
グループで、チームで。
まるで学園祭や体育祭のように、他の誰かと一体感をもって仕事をできる行事が大好きだった。
それなのに、フリーランスという道を選んだ私。
寂しくないの?少し前のわたしならきっと寂しいと答えていたと思う。
それでも、今のわたしが寂しくなくなったのは、他でもない。仲間ができたから。
別に同じゴールに向かっていなくてもいい、目的地が同じでなくてもいい。
ただ、たまたま同じ道を歩いていた仲間と、おなじ道を歩いているあいだだけでも、一緒に歩くことを覚えた。
二人三脚ではない。それぞれがお互いに自立して歩く。
それでも、隣に誰かいるのといないのとでは安心感が違う。
躓いたときは、立ち上がるのに手を貸してくれるかもしれない。
これから歩く道が実は一緒だったということがわかったら、そこから二人三脚を始められるかもしれない。
そして、道の分かれ道が現れたら、自分の意志で、自分の意思決定をして、お互いの健闘を祈って分かれる。
そんな流動的だけれども、それでいて突き放すような冷たさはない。
直接であったことがない人とでもこんな風に思いあえる人が集まるのは素敵だなと思いながら、みんなの将来の話をわくわくしながら聞いていた、そんな夜。
わたしは誰かと一緒に歩けるのだろうか。
そんな風に思っていたあの頃がまるで手の届かない遠くに行ってしまったかのように、こんなにもたくさん一緒に歩いてくれる人がいる。
彼らとならどんなに遠くても、頑張って自分の足で歩いて行ける。
そんな仲間にこの年になっても出会える環境に感謝して。
与えられるだけじゃなくて、何かをGiveできる人になろうと思った。