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危険は「勲章」ではない
こうやって、日本を出て海外に出ていると、「危険はないの?危なくないの?」と聞かれることがよくある。
確かに危険だと思う。先日もバンコクに住んでいる友達から、知り合いがタクシー強盗の被害に遭ったと聞いた。
きっと、日本にいたらタクシー運転手は強盗犯ではなく強盗される側だし、乗っている私たちが被害に遭うことはないと言い切ってもいいぐらいだと思う。強盗だけではなく、スリやぼったくりという身の危険はないものの犯罪やトラブルに巻き込まれた話を旅行している人から聞くこともある。
もちろんそれはタイに限ったことではなく、他の東南アジア、ヨーロッパ、南米など、日本と比べたら「治安が悪い」と言われている国の方がきっと多い。
これまでたくさんの国を旅してきて、2か国に住んだ私だけれども、今まで幸いそういったトラブルに巻き込まれたことはない。これは本当に幸運だけれども、その反面、しっかりと自分でリスクヘッジをしてきたと胸を張って言える。
「旅人」と呼ばれる人たちにも様々な人がいて、純粋に観光地を回っている人もいれば、各国のマイナーな場所ばかりを回る人もいる。中には、少し危ないと言われている場所に足を踏み入れる人だっている。
どんな場所に行ったって海外にいる限り、いや、日本に至ってトラブルや犯罪とは背中合わせであることは忘れてはいけない。
日本人宿に泊まると、旅している中で犯罪被害に遭ったことや、いかに危険な場所に行ったかをさも自慢げに話す人がいる。
私はそういう人を見ると、正直、この人次は命がないかもしれないなと思う。
危ない目に遭って、たまたま助かっただけなのに、まるで自分の勲章のように話す人。そして、そういう自分をすごいと思っている人。
旅なんて、無事に帰ってきて「ただいま」を言うために旅しているようんものなのに、「ただいま」が言えない旅なんて「旅」と呼んでいいはずがないのに、自分の命を軽視したり、危ない体験を誇りに思ったりしないでほしい。
いつ何時だって一番大切なのは自分の命。そして無事に帰ってくること。
もしも旅の途中で危ない目に遭ったのであれば、それを自慢するのではなく自分の対策不足を認めて、こういうことをしたら危ないよと話してほしい。
自分の命を無駄にする人を増やさないでほしい。
旅に出ている限り、日本より治安の悪い国に旅をしている限り、日本に比べたら犯罪に遭うリスクが高かったり、命を落とすことだってあるかもしれない。
ちゃんと帰ってこれるように。
ちゃんと「ただいま」と言えるように。
もっともっとみんな自分を大切にしてほしいなと思う。