サピエンス全史 ユヴァル・ノア・ハラリ - ブックチャレンジより
大西 穣さんから7日間ブックカバーチャレンジのバトンタッチを受けて4日目、軸原ヨウスケさんも今日から始めたようです:
サピエンス全史 ユヴァル・ノア・ハラリ
#7 day's book cover challenge
Sapiens: A Brief History of Humankind by Yuval Noah Harari
ユーヴァル・ノア・ハラリの本は最近では小さな駅の本屋さんでも見かけている。オバマ元大統領からホリエモン(堀江 貴文)までも絶賛している。近年で最もポピュラーな社会、政治、そして人間の未来について語る歴史学者。アマゾンで見れるSFテレビ・ドラマ「ウェストワールド」もハラリが「ホモ・デウス」という本で描いた未来社会に影響されているとプロデューサーやライター達は語っている。これからの政治、思想、芸術にも影響を与えるだろうと思っています。
一般的に買える本なので、ここでは僕が興味を持った部分について書きます。下記の文章は全てAyuoのものです。
これについてはAyuoの書いた文章「ニューラリンク - 人間の脳とコンピューターをつなぐこと 」でもっと深く書いています。
https://betweenjourneys.com/2019/12/18/ayuo/
歴史学者のユーヴァル・ノア・ハラリは19世紀の産業革命によって作られた労働者階級はこれからの近未来で「必要のない階級」になるという講義を世界中の多くの政治家、企業家、科学者としている。そして、それをしっかりと意識しながら未来について考えて欲しいと語っている。現在、新聞を広げても日本でもアメリカでもサービス業でのリストラが増えているのに気が付くだろう。リストラはこれからもっと増えると考えられている。
2020年の大統領選挙では、スペース Xやテスラのオウナー、イーロン・マスクはユニヴァーサル・ベイシック・インカムをアメリカ中に与えると公約する、アンドリュー・ヤングを支援していた。今回の大統領選挙には出なくなったが、次のテクノロジーを一般的にするために必要なのはユニヴァーサル・ベイシック・インカムのようだ。新型コロナウィルスは未来には必ず来た状況を早く来させてしまったように見える。
ハラリの文章だけではなく、ビル・ゲイツのレクチャーにも、アメリカの共和党の政治家ミット・ロムニーのアドバイザーだったピーター・ゼイハンのレクチャーでもいずれにしても来る時代であったと語っている。
2013年に二人のオックスフォード大学のリサーチャー、カール・ベネディクト・フレイとマイケルA. オズボーンは、このままロボット化や機械化が進み、自動運転によって輸送・配送業者の仕事が全てなくなれば50%近くのアメリカの人口が失業者になるだろうという記事を一面に掲載した。50%どころか80%だとさえ言う学者もいる。
産業革命が起きた19世紀では、農民が都会に出て機械の労働者になった。しかし、その例にならって、今まで運転手や機械のオペレーターをやっていた人たちが急にソフトウエアの開発やメンテナンスに移れるかといえば、それにはかなり時間がかかるだろう。
しかし、多くの人々には科学の専門知識がない。政治家にとっては大変な時代に住んでいる。それは、時代の変わり目だから、何をしてもスケープゴートのように誰かが必ず批判する時代になっている。トランプ大統領も言っていることがころころ変わっていて、右を見ても左を見ても批判されているようだ。パンデミックになってからどんどん老けているのが分かる。
日本での大きな問題は、政治家はアメリカを見ながら行動を起こしているが、国民は英語が分からないという理由で世界で何が起きているかが本当は分からないままに発言している。重要なニュースは日本語には翻訳されていない。中国のようにニュースを禁じなくても調べる人は少なく、デマも非常に多い。世界のニュースで起きていることを無視して一部の問題だけに指をさしても実際はあまり効果がない。
『サピエンス全史 文明の構造と人類の幸福』という本で、民族というのは幻想だと書いている。しかし、人々をまとめて現代国家を作るためには必要なフィックションだった。そのためのツールはナショナリズムだった。しかし未来には必要だろうか?
最後にハラリの最近インタビユーからの言葉を引用します。
「いまのホモ・サピエンスは、おそらくあと1世紀ほどで消えると私は考えています。それは殺人ロボットなどに破壊されるという意味ではなく、遺伝子工学やAI(人工知能)によって、何か別のものに変化、もしくは進化するということです。」