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【ボリビア】ウユニ|チリへと続く「宝石の道」を歩む旅
2016年から2019年まで約3年間世界を旅していた期間、ホームページで日々の生活や旅先での思い出を綴っていた。
帰国してしばらくし、ホームページのサーバー費を支払い忘れていたことを思い出し、慌てて対応するが時既に遅し。ホームページのデータはすべて消えてしまい、アップしていた数十のブログ記事は永遠に消えてしまった。
たまたま先日PCのデータを整理していた際、その中の3つの記事のPDFデータを見つけた。なぜPDFで保存したかも覚えていないが、懐かしい気持ちになり、noteに残すことにした。
2018年、中米の旅を終えてパタゴニアを目指し、南米を旅していた、当時28歳の旅の思い出。
場所は中米ボリビア。
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2018年3月13日
お久しぶりです。
現在はチリのプエルト・モンまでやってきました。
11月1日にメキシコシティからスタートし、飛行機を使わずにバスとボート(陸路)のみでパタゴニアにある世界最南端の町ウシュアイアまで約11,000kmを縦断するというルート。
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ようやく、いまパタゴニアの入り口まで到着しました。
これからは約1ヶ月間キャンプ、ハイキング、トレッキング三昧の予定。
コロンビアで購入した1500円の激安テントが先に壊れないか心配です。
今回のブログは、南米ボリビアからチリに移動する際の思い出について。
マチュ・ピチュを楽しんだ後、クスコから夜行バスに乗る。出発は22時。バスターミナルに向かい、雨の中バスに乗り込む。
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ペルーとボリビアの国境近くの町「プノー」に朝5時に到着。乗り継ぎのバスの出発までバスターミナル内で時間を潰す。7時発のバスに乗り込み、国境を越える。
ペルー出国はすぐに終わる。窓口で「ペルーで彼女はできたか?」とおじさんにジョークを言われ、「出来てないけど、ちなみにあなたの横に座っている綺麗な女性って彼氏いる?」とジョークで返す。
ボリビア入国もすんなり済ませ、3,800mを越える、「世界一標高が高い場所にある湖」チチカカ湖を過ぎる。本当は数日間滞在したかったが、今回は旅程の関係のためスルー。
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ボリビアの街ラパスに夕方に到着。車内で仲良くなったポルトガル人のモニカとバスターミナルへ向かう。
モニカはポルトガル語の他に4ヶ国語ほどを話し、この後はボリビアを旅した後にブラジルを旅するそうだ。
当日のウユニ行きの夜行バスのチケットがあったので、ラパスには宿泊せずに2日間連続の夜行バス移動となるが、そのままウユニに向かうことに。出発まで2人でラパスをブラブラし、市場で夕食を食べる。
20時半出発のバスに乗り込む。席は広々。快適に過ごし、予定より早く朝4時過ぎにウユニのバスターミナルに到着。寒さで震えながらバスを降りるとカフェの客引きに会う。この時間では勿論まだ旅行会社も開いていない。頭が良い。
客引きのおばちゃんに連れられ、カフェへ向かう。入店すると自分たちと同じような状況の人々がたくさん。
同じバスで仲良くなったイタリア人カップルとモニカと4人で席につく。
コーヒーを飲み温まっていると、このカフェと提携しているのか、旅行会社のおばちゃんが現れる。
時間を潰している旅人たちにウユニ塩湖への日帰りツアーなどを紹介。皆、当日のツアーを予約していく。おばちゃん、頭がいい。
自分はこのままチリに向かう予定だったので、3日間のツアーで最終日にチリのアタカマへ向かうツアーの説明を受ける。金額と内容を教えてもらい、ひとまずお茶をしゆっくりする。
7時過ぎとなり、他の旅行会社もオープンしたかな、とモニカと2人でカフェを出て町を歩く。大通りには沢山の旅行会社。隣り合うそれぞれの会社に片っ端から入店し話を聞く。
大通りにある一軒の旅行会社(expediciones Lipez社)のツアーに決める。3日間のツアーで、宿・食事等付きで650ボリビアーノ(約1万円)。
他の会社だと700~800Bだったので1番安い。
※ちなみに日本人に大人気のHODAKA Tourに試しに話を聞いたところ、聞いた中でぶっちぎりで高い900B。さすが日本人マネー。すごい強気。
ツアーは、その日の10時半出発。この日まで2日間連続の夜行バスでかなりハードだが仕方なし。
出発まで2時間ほどあるので、ウユニの町の市場へ行き朝食を食べる。麦やコーン、ビーツやジャガイモなどの野菜各種を目一杯選べて、1袋5B(約75円)。美味すぎ。
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1日目は近くの観光スポットと定番のウユニ塩湖へ
10時半過ぎにトヨタの4駆に乗り込み出発。メンバーは、スイス人カップルのグレッグとデルフィー、オーストラリア人のオリビア、ペルー人のアンディ、そしてモニカと自分という6人。
グレッグは天文台の設計エンジニア。世界中のプロジェクトで天文台、天体望遠鏡を設計し、この間までチリに3年間赴任していたとのこと。現在はその仕事も辞め、彼女のデルフィーと2人で15ヶ月間の旅をしている。オリビ アもコロンビアやボリビアで働いた後に南米を旅行中。
そして皆、1年近く旅をしており、しかもグレッグ、デルフィー、モニカに至っては5ヶ国語以上話せる。車内は、スペイン語を中心に英語やフランス語、ドイツ語などで会話する。どんだけ才媛。
ガイドがスペイン語で訪れる場所の説明をしてくれる。半分くらいしか理解できない時は彼らに聞けば英語に通訳してくれる。本当に助かる。
何箇所か回った後に、お昼にウユニ塩湖に到着。一旦ランチに。ドライバーがランチの準備をしてくる。なんと湖上でのランチだ。
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ランチの後は天気が良くなり、ゆっくり写真撮影。車でポイントを変えながら、写真を撮る。
おなじみのトリック写真を撮ったりと皆でワイワイする。
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塩のホテルで時間を潰す。今日はサンセットまで滞在し、その後ウユニの町に戻る予定。日の入りまではあと3時間ほどある。南米のトランプゲーム”カンビオ”を教えてもらい、遊ぶ。
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18時過ぎとなり、夕日を撮影。あいにく風が強く、綺麗な”鏡張り”にならなかったが、それでも十分綺麗。車に乗り、ウユニに戻る。
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4,500mの高地の荒野を1日中ドライブ。「宝石の道」へ。
2日目は7時過ぎに出発。この日はひたすら車に揺られ、チリ国境近くまで向かう。
この道中は標高4,500mを越え、美しい山々やカラフルな湖がある一帯として知られ、「宝石の道」(Road Jewels)と呼ばれている。
車は荒野を進み、各スポットに到着すると数十分間駐車し、写真を撮ったり休憩を取る。移動が主となるハードな1日だ。
巨大な岩がひたすら続く不思議な場所に停まり、各自ゆっくりする。小高い丘に登ると息が切れる。時計で標高を確かめると、既に4,000mをゆうに越えている。強い太陽光のため、寒さはあまり感じない。
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コロンビアのタタコア砂漠はグランド・キャニオンという感じだったが、ここは大小そして形もユニークな岩が並んでおり、異世界のような不思議な雰囲気が漂う。
昼食をとり、更に進む。車内では、それぞれの旅の話や仕事の話などをする。日本に来たことがあるグレッグとオリビアに日本語を教える。オリビアの前回の日本旅行の目的は”フジロック”だったそう。「あのフェスは世界有 数だわ。まじクール。渋谷もまじクール。」と言っていた。
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青なのか緑なのか、○色と表現できない、美しい湖を目にする。
写真を撮り、フラミンゴの群れを眺めてぼんやりする。その背後に見える山々の色も美しく、こんな景色は今まで見たことがない。
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標高は常に4,500mを越え、頭が痛くなり始める。高山病の薬を買っておくべきだった。
次に訪れたのは、Laguna Coloradaというピンク色をした湖。ガイドによれば、ミネラル分などにより湖底が赤色をしており、水質が良いため湖面が太陽光に反射してピンク色に見えるそうだ。
そして、この湖はフラミンゴの群れが多い場所としても有名。メキシコでは見られなかった、フラミンゴの大量の群れを見れて感激する。
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野生のフラミンゴを見たのはこれが初めて。無数のフラミンゴの前に興奮し写真を撮るが、風が強くとても寒い。すぐに車に戻る。
今日の滞在先は、この湖から少し先の場所にある温泉のそば。多くの旅行会社の3日間ツアーの2日目は、Laguna Coloradaの近くの宿に宿泊するが、3社だけはこの温泉がある場所の近くに宿泊できる。
※ウユニで旅行会社を回った結果、その情報を知ったが、この「宿泊先」も含めて各会社に確認する方が良いです。知らない人がかなり多いです。温泉の近くに宿泊する場合は50B高い。
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宿に到着し、ガイドが先に車を降りて宿に入り話をする。車内から皆でその光景を眺めると、戻ってくるガイドがなぜか浮かない顔をしている。
「到着が少しだけ遅れたんだけど、キャンセルになったかと思って他の客を泊めさせてしまったらしい。部屋も食事も取られたみたいだ。」
なんと!そんなことがあるのだろうか。まだ18時過ぎだ。
宿は3軒ほどしかない。隣の宿に向かう。そして、ガイドはまた浮かない顔で戻ってくる。
「満室だ・・・」
その隣の宿に向かう。この宿がラストチャンス。ダメならLaguna Coloradaまで戻らなくてはならない。
車を降りるガイドに皆で応援の言葉を贈る。
戻ってくるガイドは寂しそうな顔付き。
「おいおい・・・」と、皆で思っていると、
「OKだ!部屋に入ろう!」と言われる。
「なんでそんな顔したんだよ!笑えよ!」と、皆でツッコむ。
小さなトラブルはあったが、無事に部屋をゲット。6人部屋。皆で一緒に泊 まる。もうすっかり仲良し。
ボリビア産の赤ワインで乾杯。
「『乾杯』は、〇〇語だとなに?」なんて、多言語話せる人同士らしい話題になる。食事はベジタリアンのオリビアとモニカに合わせて、野菜オンリーのパスタとスープ。
食後、いよいよ温泉へ。しかし気温は0°C近い。
歩いてすぐの距離だが、億劫で車で向かう。
温泉の隣にある小屋で着替えを済ませ、お湯に浸かる。
水温は38°Cほど。ぬるめのお湯にゆっくり浸かる。ガイド曰く、20分入ればポカポカでずっとあったかいらしい。
グレッグに星座や惑星などを教えてもらう。やはりというか当たり前だが、とても詳しい。
グレッグは寒い中、写真も撮ってくれる。
「綺麗な星と一緒に写真を撮りたいだろ?俺に任せろよ!」と震えながら撮影してくれる。ただのナイスガイ。イケメン。
グレッグがいつか日本に来たら、全部奢ると心に決める。
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このアタカマ砂漠の一帯は「世界で一番乾燥している地域」と言われ、天体観測でも有名な場所。噂通りの綺麗な星空を湯船から眺める。モンゴルの草原やインドの砂漠、そしてコロンビアのタタコア砂漠での星空も美しか
ったが、この星空が人生で一番綺麗だった。
1時間ほどのんびり浸かる。身体は温まっているが、顔から先はとても寒い。意を決して湯船から出る。
急いで着替え、寒さでヒャーヒャー言いながら車に乗り込み、宿に戻る。すぐにベッドに入り、身体が冷える前に就寝。
ツアー最終日。一路チリへ。
3日目は、8時前に宿を出て、一路チリ国境に向かう。
途中にあるLaguna Verde(緑の湖)で最後に皆で記念撮影。緑色ではなかったが、この湖も美しい。
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9時にボリビア側の国境・出国審査場に到着し、チリ行きのバスに乗り込みチリ国境へ。
ウユニの町に戻るグレッグとデルフィー、モニカとお別れ。2人とはスイスでの再会を、モニカとはポルトガルでの再会を約束する。
こういうツアーだと1人くらいは気が合わない人がいるパターンが多いが、今回のメンバーは最高すぎると車内で皆と話した。本当に良いメンバーに恵まれ、楽しい旅、そして良い出会いだった。
オリビアとアンディ、そして自分を乗せたバスはSan Pedro de Atacamaという町へ。
アタカマには午後1時に到着。節約のため、キャンプサイトで自前のテントを張り、過ごす。
そんなボリビアからチリへの「宝石の道」の思い出。ウユニ塩湖もいいですが、個人的にはこのチリへと向かう道の光景が本当に心に
残りました。皆さんも、是非。
それでは、また。
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