対面とオンラインが相互に対話できるインターンを自力運営した
こんにちは、渡辺です。
ケンブリッジ・テクノロジー・パートナーズというコンサルティング会社で人事の仕事をしています。
前回、対面の社内イベントをZoomで配信するために、専用の機材を購入してあれこれ工夫したよというnoteを書きました。
その後、さらにオンライン配信の鍛錬を重ね、短期インターンシップを対面+オンラインのハイブリッドで進行させるチャレンジをしました。そのレポートとして書き記します。
同じようにハイブリッド運営で悩む誰かのご参考になれば・・。
短期インターンシップの概要
2019年までは対面でしたが、2020年・2021年はフルオンラインで実施してきました。
そして今年は初めて、対面とオンラインのハイブリッド・インターンシップにチャレンジしたという経緯です。
今回のチャレンジ要素
前回のnoteにも書きましたが、ハイブリッド運営で目指すのは、
「オンライン参加者が、対面参加者と同じクオリティで資料や音声を見ることができて置いてけぼりにならない状態」です。
さらに今回のインターンでは、「オンライン参加者がプレゼンテーションし、対面参加者が質問する。その逆もできる。」という双方向性コミュニケーションに挑みました。
これ、けっこう奥が深くて難しいんすよ・・!
機材構成の工夫
当日の機材構成です。
一番手前が投影用PC。その左に配信用PC。そのさらに左にAVミキサー。
机の上に乗ってる三脚にあるのがiPad(カメラ)で、左の高い三脚にあるのが全景用カメラです。
図で示すと以下のとおりです。
今回も、Rolandのミキサー・VR-4HDが大活躍でした!
工夫①プロジェクタを2台活用
今回、プロジェクタを2台使いました。
1台はスライド投影用。もう1台はオンラインチームの表情を投影する用です。
会場では、オンラインチームの表情をずっと投影し続けました。
オンラインチームの様子をずっと投影し続けることで、現地にいる社員・インターン生の人たちにもオンラインチームの存在を認識してほしかったのです。
工夫②HDMI分配器を活用
HDMI分配器を今回初めて導入しました(構成図の左下)。
これを使うと、現地のスクリーンにもスライドを投影しつつ、同じ映像をオンラインに配信できるのです。
下のスクリーンショットを見てください。
(本番では右下の時計は表示されていません)
スライドをオンライン参加者に全画面に表示しつつ、現地の人にはプロジェクタで投影している様子が分かるでしょうか。
なお、オンライン向けには、ワイプで現地のプレゼンターを映しています。
プレゼンターがスライドを指さしたとき、どの辺を指しているかはワイプで伝わります。
HDMI分配器がないと、プロジェクタに映したスライドをカメラで撮影してオンライン参加者に見せなければいけません。あれ、すごい画質悪くて、スライドの文字が見えないんですよね。
HDMI分配器、買っておいてよかった。
工夫③カメラ2台でスプリット表示
現地のプレゼンターとオーディエンスが質疑応答するときは、両者の表情がオンライン側に伝わるように、2台のカメラでスプリット表示してみました。
カメラが引きの映像ばっかりだと、発言している人の表情とかが読み取れないじゃないですか。
なので、今回はこういう画にもチャレンジしてみました。
工夫④オンラインのプレゼンを現地で聞く
今回、一番やりたかったやつ!
オンライン参加者がプレゼンし、現地のオーディエンスが質問する。
結果的には、めちゃくちゃうまくいきました。
オンライン側の声は、現地の天井に設置されているスピーカーから降り注いで流れます。
現地側がオンラインに対して質問するときは、ハンドマイクを使います。
指向性の高いマイクを使っている、かつミキサーにハウリング防止機能がついているので、今回ハウリングはほとんど起きませんでした。(やったー!)
オンラインで聴講していたケンブリッジ社員曰く、「音声だけでは、誰が現地にいて誰がオンライン参加なのか判別つかない。それくらい自然なやりとりだった。」とのこと。
最大級の賛辞、ありがたい・・。
イマイチだったところ
とはいえ、今回やってみて分かった課題もいくつかあります。
課題①スライドの配信画質が低かった
HDMI分配器を通じて表示した、スライドの配信画質が低かったみたいです。
オンライン参加者から「スライドの細かい文字が粗くて読めなかった」というフィードバックをもらいました。
なぜ低画質になってしまったのか、まだちゃんと原因が特定できていないので、もう少し検証を重ねてみます。
課題②いろいろな人が喋るシーンではハンドマイクはつらい
最後の成果発表会では、プレゼンターだけでなくいろいろな人が喋ります。聴講者から質問が挙がるたびに、ハンドマイクを逐一受け渡すのはちょっとしんどかったです。
本当はスピーカーマイクを配置したいのですが、集音性や音質はハンドマイクと比較すると著しく落ちるので、悩ましいところです。
これももう少し試行錯誤が必要です。
課題③オンラインとの一体感の醸成にはまだまだ
オンライン参加者からは「オンラインの進行はスムーズだったが、現地との一体感が得られたというほどではない」という率直なフィードバックをもらいました。
もうここまで行くと配信機材の問題というよりは、対面とオンラインをもっと交流させるための仕掛けが必要なんだろうな・・と感じています。
まとめ
総じて、「オンライン⇔対面の双方向コミュニケーションを実現するハイブリッド運営」は成功しました!
自前のハイブリッド運営が次のステージに進んだなーと実感しています。
次は、ハイブリッドの「会議」が目標です。
課題②のハンドマイクの不便さを乗り越えて、いいハイブリッド会議を目指していきます。