事務所のトイレみたいだねと言われて

駆け出しのライターとして出会ったメンバーたちが、毎回特定のテーマに沿って好きなように書いていく「日刊かきあつめ」です。
今回のテーマは「#トイレ」です。

「実家のトイレ、古い事務所のトイレっぽいよね」

旦那に突然そう言われて、頭がはてなマークでいっぱいになった。どういうことか聞くと、自宅のトイレで男性用の小便器があるのが珍しいのだという。

我が家のトイレの間取りは上記のように、奥に洋式トイレの個室があり、手前に小便器がある。私は小さい頃からこのトイレだったので特に違和感は感じないものの、旦那は相当びっくりしたみたいだ。確かに今までお店とか施設とか以外でこのタイプのトイレに出会ったことがないなと考える。

しかも、奥の個室についている内扉がガタついていて、じつは力を入れないとちゃんと閉まらない。そういえば思い出したけど、私が小さい頃からこの内扉は閉まりにくかった。面倒くさくて内扉をちゃんと閉めないものだから、父が小便器を使うために入ってくるとかなり焦る。普通のご家庭の個室トイレならそんなハプニング（？）は起こり得ないのだろうが、我が家では奥の個室に1人、手前の小便器を父が使う、なんてことがしょっちゅうあったのだ。

そのせいか今でもトイレに入るとゆっくりできずに、そわそわしてしまう。姉もびっくりするほどトイレの時間が短いのだが、もしかしたらこの内扉のせいなのかもしれない。いや、ちゃんと内扉を閉めて鍵をかければなんら問題はないのだが…。

あれから数十年、我が家のトイレは段差をなくしてバリアフリー化したり、小便器を新しく変えたり、細かなアップデートを繰り返してきたが、この内扉だけは一向に直されなかった。いや、なんでなんだ…。

正月に実家に帰る予定なので、今回こそはちゃんと内扉を閉めて、鍵をかけて使おうと心に誓う。でもたぶん帰る頃にはすっかり忘れて、内扉を半開きにして使ってるんだろうな。

とかうだうだ考えてたけど、そんなことより内扉を直してあげたほうが、ずっとみんなのためになるなと今さら気づいた私である。

執筆：otaki

編集：アカ ヨシロウ

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