どこだって、住めば都

駆け出しのライターとして出会ったメンバーたちが、毎回特定のテーマに沿って好きなように書いていく「日刊かきあつめ」です。

今回のテーマは「#地方移住」です。

地元の東北にいた親戚が今度、埼玉に越すらしい。高齢になってから住みなれた土地を離れ、新しい場所に移るのは大変だろう。でも素敵な決断だと思った。その親戚は子供も皆関東で働いてるし、ずっと田舎から出たいと言っていたのだ。何より車が手放せない地元より、スーパーでもなんでも歩ける距離にある地域は、高齢者にとって住み良いに違いない。

地方を出たいという声もあれば、地方に行きたいという声もある。仕事仲間の1人はいつか地元に帰りたいと話していた。東京は均一化されていて、面白みが感じられなくなってきたそう。近年、地域創生などの取り組みで、注目度が高まっている地域はたくさんある。人によっては地方のほうが面白みを感じるなんてこともあるのかもしれない。

私は仕事柄、ローカルのお店などに取材に行くことが多く、その中にはもちろん地方に移住した方もいる。地元にUターンされた方とか、いつか地方で仕事をしたいと移住された方とか。「地元を盛り上げたい」という熱い志を持っている方もたくさんいて、ただただ感心するばかりだ。

かくいう私は田舎出身であるからなのか、地方移住にはあまり、というか全く興味がない。東京というか、関東が便利すぎて、田舎が恋しくなることがないのである。あと、地方には仕事がないのでは、という懸念もある。地方でライターとして活躍している同業者もいるけれど、πが少ない中で自分の強みを出して、その中から果たして私は抜きん出れるのか…。自分にはその自信も度胸もない。

まぁ、私が地元の“THE 田舎”な地方しか知らないから、そう思ってしまうだけのことかもしれないけど。「地方」と一口に言ってもさまざまある。郊外の新興住宅地もあれば、東京とそんなに住み心地が変わらない地方都市だってある。場所によって利便性も仕事も、自然の豊かさも、人間関係だって変わるのだ。

地方でなくたって、どこかへ住み替えるなら、自分に合う場所を探すのが第一だろう。でも、住み替えたあとで「これが嫌だ」「やっぱり合わない」などと粗を探すのではなく、「住めるだけありがたいな〜」と大らかな気持ちでいることも大事なように思う。そう、どこだって“住めば都”なのだから。

執筆:otaki
編集:アカ ヨシロウ

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otaki
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