宣伝会議の編集・ライター養成講座で学んだこと
さーて、今回はこの「日刊かきあつめ」結成のきっかけにもなった宣伝会議の編集・ライター養成講座についてのお話です(日刊かきあつめは、編集・ライター養成講座36期の卒業生が運営しているnote共同マガジンです)。
日刊かきあつめのトップバッターとして、簡単に編集・ライター養成講座がどんなものか説明しておきたいと思います。
編集・ライター養成講座は株式会社宣伝会議が主催する、ライター・編集者の育成を目的とした講座です。講義は全部で40回で、約半年間で企画の立て方やら、インタビューのノウハウ、読まれる文章の書き方などを学びます。
講師はメディアで活躍する現役の編集者さんやライターさんたち。コンテンツ作りのプロから学べ、実際に自分の文章を添削してもらえて、かなり贅沢な講座だったなぁという記憶です。まぁ、その分受講料はけっこういい値段するのですけど。
通う理由はさまざまで、すでにライターや編集として活躍している人もいれば、まったくの未経験の人もいました。私はというと、出版社に転職して編集ライターの肩書きを持ったはいいものの、まったくスキルがなくて焦っていた頃でした。当時の私は27歳。「このままじゃやばい!」という不安な気持ちをどうにかしたくて、受講を決めました。
結果的に私は講座を受けて良かったと思っています。講師の方々の添削を受けて、自分の良さを知れましたし、文章を書く楽しさを再認識できました。自信を取り戻したことで、(今思えば、ですけど)仕事のほうもうまく回るようになったと思ってます。やっぱり自分はこの道で食べていきたいという思いも強くなりました。
特に思い出に残ってるのは、最後の卒業制作の講評でした。卒業制作は紙媒体への掲載を想定した取材記事を企画から考え、作成します。そこで私は大きなミスを…。
みんなが紙媒体の体裁に合わせて、縦書きで、かつ段組みにして作って提出したのに、私は何も考えず横書きにダーッと文章を書いて、まるでレポートみたいな形で出したんですよね。これは講師の先生方に大変不評でした(涙)。
理由はできあがりが想像できないこと、単純に読みにくいことなど。「たったそれだけ?」と思うかも知れませんが、“読み手のことを考えること”、これって編集者、ライターにとって基本中の基本なんですよね。この心がけを忘れない、かつ自分の真ん中にドンッと据えていないと、いいコンテンツは作れない、と編集ライターとして仕事をしている今でも思います。
たとえば文章を書く際に、句点を打つ位置はここでいいのか、てにをはの使い方は正しいのか、この位置に接続詞は必要なのか、文章のリズムは?、改行をすべきなのか、読み手のことを思って考えることは山ほどあります。
それ以前に、この企画はターゲットに合っているのか、打ち出す時期は今でいいのか、読み手にとって役立つ情報を持つインタビューイーを選定できているのか、レイアウトの見せ方は?、必要なデータは?、編集者として気にかけることはもっとたくさんあるでしょう。
「神は細部に宿る」とはよくいったものですが、読み手ファーストをこだわり抜くことで、読まれるコンテンツが生まれるのかなと思います。まだ自分が完璧にできているとは言えませんし、編集ライターのプロとしてやっていくにはこれだけではきっと足りないでしょう。もっと必要なスキルや心構えはたくさんあります。それでも私の原点でもある編集・ライター養成講座で学んだこの心がけだけは、いつまでも忘れずにこれからも仕事に向き合いたいなと思います。
執筆:otaki
編集 : べみん
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