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68.わたしの脳みそは、片付けの締め切りを守れない

 寝ました。ものすごく寝ました。

 朝6時前に目が覚め、いつものようにこれから不安が押し寄せてくるぞ、という覚悟を決めて、ソロソロとお布団から出て身構えていたのですが、今日はわりと軽めでした。

 例えていうなら「今日はちょっと先輩がいないんで、代わりに僕がやっときましたー」という適当な後輩の、やっつけ仕事みたいな軽さの不安でした。
 逆にお礼が言いたくなってしまいましたが、よく考えるとそういうことではなく、いいかげん先輩共々、この案件から手を引いて欲しいです。
 すっかり染みついてしまった妄想癖。

 そのあと、軽く朝ごはんを食べたが最後、夕方18時頃までほぼ寝て過ごしました。調子が悪くて横になっていたわけではなく、本気の熟睡です。たまに起きてトイレに行き、水を飲んだりはしましたが、あとはずっと寝ていました。
 というよりは「眠らされていた」といった方がしっくりくるほどです。

 寝すぎると頭が痛くなりますが、今日はこれだけ寝ても全く頭痛が起きません。そして夢も一度も見なかったので、深い眠りだったんだと予想できます。
 家にいるので体は疲れていないはずなのに、脳みそは無駄にフル回転してるのでしょうか。

 ショートスリーパーという言葉を聞いたことがあります。
 短時間の睡眠で平気らしいですね。わたしはその言葉にならえば、若い時からロングスリーパーです。

 20代の頃なんて、眠れるなら何時間でも眠れました。それこそ14時間ぶっ続けで眠りこけたこともあります。その時は実家暮らしだったので、母親が心配して部屋に起こしにきました。
「あまりに部屋から出てこないから、死んでるのかと思った。生きてるね、じゃあいいや」
 なにが「いいや」なのかは分かりませんでしたが、安否確認が取れて満足したのか、早々に部屋から立ち去っていきました。
「具合でも悪いの?大丈夫?」と一歩踏み込んでくることはしないのが、うちの母です。

 わたしが長時間寝るたびに「体力が有り余ってるね」とか「寝るのも体力が必要だから若い証拠だね」と言われ続けてきましたが、その意見は全くピンときません。
 体力なんて有り余ってないくらい、毎日ヘトヘトなのに、だからよく眠るんじゃないの?ってずっと思ってましたし、今でもそう思っています。

 こんなに寝てしまうのは、脳みそが不器用なんだと思います。
 記憶の整理も出来なければ、感情の引き出しも間違えて開けてしまう。そして開けた後に「おっと違った!」って気づくんだけど、それじゃ間に合わないし、しかもその引き出しを閉めないまま、また次の引き出しを開けてしまうので、ぐちゃぐちゃになっていきます。

 その片付けも効率良くできないので、時間がかかる。そんな気がします。困ったちゃんだなー。出したものはすぐ片付けなさい!

 朝、シャキッと起きる。それがなかなか出来ないのも、脳みそが締め切りに間に合ってないからでしょう。

 わたしは小学校の頃、夏休みの宿題を最終日に追い込まれながらやるタイプでした。中学校の頃は、美術の課題の締め切りを守ったことがありません。

 わたしはいつも、いろんなところで間に合わないんです。