
「スローファッション」って何?環境にも技術者にもやさしい、これからの洋服の選び方
ファストファッションの闇とスローファッション
「ファストファッション」と聞いて、あなたは何を思い浮かべますか?
「安い」「大型店」「気軽に試し買いできる」といったイメージが湧いてくるのではないでしょうか。
きっと多くの人が「ファストファッション」と分類されるブランドの洋服に袖を通したことがあるでしょう。
すでにあなたもご存知の通り、ファストファッションの登場により、洋服は数十年前に比べて気軽に手に入れられるようになりました。
消費者として安い値段でさまざまな洋服を楽しめるというのは望ましい事ですよね。
しかし一方で、その背景にあるのは過度な生産性向上をベースに劣悪な環境で労働を強いられている縫製技術者たちの姿。
この問題は徐々にファストファッションの闇として取り上げられてきており、2022年4月6日にはファストファッションの裏で低賃金・劣悪な労働環境を強いられてきた縫製技術者たちの苦悩を描いた社会派ドキュメンタリー作品「メイド・イン・バングラディッシュ」が公開。
実は世界中で流通している大手アパレルブランドの洋服の多くがバングラディッシュで生産されており、日本で販売されているものも例外ではありません。
残念なことに、あなたがいま着用している洋服もこのような環境下で作られたものかもしれません。
「スローファッション」が洋服選びのキーワード
そこでいま、ファッション業界では大量生産・大量消費といった構造を見直す動きが加速。
安いものを早いサイクルで展開するファストファッションとは反対に、良いものを長く着用するという姿勢に沿った「スローファッション」というキーワードが注目されてきています。
スローファッションブランド「Sœurs à la mode by CARRY」
今回お伝えしたいのは「スローファッション」をベースに誕生したこちらのファッションブランド。
スローファッションブランド「Sœurs à la mode by CARRY」
こちらのブランドでは、受注生産をメインに1着1着をていねいに製作。
廃棄する洋服を0にすることはもちろん、余った布でアクセサリーを製作するなど生産者目線から生まれた工夫がたっぷり詰まっています。

▲残布(縫製時に余った布)でつくったリボンバレッタ▲
それだけではありません。
「Sœurs à la mode by CARRY」のもう一つの特徴は、リアル姉妹であるNanaKanaがデザイン・布選び・パターン・縫製といった全ての生産過程を担っていること。
手作業でじっくり時間をかけて作る愛のこもったお洋服。
デザインセンスも抜群で「かわいい」を楽しむキモチも忘れません♡
あなたが欲しいその洋服は・・・?
わたしたちがオシャレを楽しむ裏側で苦しむ人たちに目を向け、ファッションを本当の意味で楽しめる世界を目指して。
「本当にその洋服は必要ですか?」
洋服を着ること、買うことの意味を考え、ファッションとの付き合い方を見直してみませんか?
たけだあゆみ
【参考サイト】
スローファッションとは?定義や魅力、おすすめのブランドを紹介 - mi luna Magazine