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だから、わたしはしあわせです。

両親が10日間の旅行から帰って来た。
わたしが生まれてから30年以上、両親が二人だけでこんなにも長い間旅行をするのははじめて。


家族のことを養うのに必死で、少ない時は月に2日だけ帰って来るような働き方をしていた父。けれど、家庭では期待するような労いを掛けてもらえず、どんどん孤立するようになっていたあの頃。

一方、母は障害をもった下の子の365日休みなく続く育児という介護。娘は入退院を繰り返しキャパオーバーで過ごす毎日に、夫婦で寄り添う時間は到底取れなかった。

久しぶりに父が帰って来たかと思えば、夫婦喧嘩が止まらない。顔を合わせれば、喧嘩、喧嘩、喧嘩だった。

そのくらい両親は疲弊していた。
お互いを包んであげられる余裕はなかった。
あの喧嘩は、二人とも「助けて」の叫びだったんだよね。

一度組み違えてしまった関係はそう簡単には直らず、拗れに拗れて離婚危機なるものは多々あった。
子どもの手が離れて来ても、過去の出来事がお互いの気持ちを素直にはさせてくれなかった。


そんな二人がようやく
余裕ある人生を歩み始めたのだと思う。

障害のある妹が施設に入ってもうすぐ10年。
わたしが家を出て、結婚して、6年。

二人だけで過ごす家のなかで、
子どものわたしには見えない
色んなやり取りが行われてきたのだろう。

時間はかかったけれど、
こんなにもしあわせな人生が
あるだろうか。


殴り合い、お皿を割り、ものを壊し、
唾を吐き、侮辱し合い、

こんなこと、してたのですよ。
でもね、いまはもう笑い話です。

長女のわたしに
どれくらい迷惑をかけたと思ってるの!

と、笑って話せます。


両親が求めていたものは

よき理解者、よきパートナーと

繋がること。


本当によかったね。
このひと言に尽きますよ。



どんな親であれ、
子どもの受け止め方次第で
全ては変わります。

選択は常に自分にある。

その人らしく生きていく
そんなサポートを始めます。


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