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英語と音楽

今2歳半になる息子、英語の習い事をしています。
1歳のお誕生日を迎えた頃からお家で毎日1時間半、食事の時やおもちゃで遊んでいる間のBGMとして掛け流し教材を聴き続けています。果たしてそれが意味があるのかは今の所謎ですが、この掛け流し教材を作っている会社の考え方に共感し、「息子で実験してみたい」と思ってしまったのです。

そちらの会社の所長さんは音声学を専門に研究されている方で、毎月会報を出していらっしゃいます。その中に「心内表象化」と「音韻符号化」という言葉が出てきました。

心内表象化」とは、聞いたもの・読んだものなど、インプットした情報を心の中でイメージする力です。

音韻符号化」とは、文字情報を頭の中で音に変えたり、耳から入った情報を文字に変える力です。

言語を使いこなすということは、この二つの現象を何のストレスもなく、自然に使えるという事です。難しい文章、専門的な難しい事になると話は別ですが、母語である日本語の場合、この作業は自動的に行われます。

私自身の英語力は、中学校の頃英検3級を取った程度です。
中学校で習う程度の単語で構成される英語の文章、読めるけれど意味が分からない…なんてこと、よくあります。私は声楽を専門に勉強してきましたので、英語以外にもイタリア語・ドイツ語・フランス語・ラテン語など様々な言語に触れてきましたが、どれも読めても意味が分かりません。一つ一つの単語を辞書を引いて、日本語に訳してからでないと意味まで理解できないのです。
これは「音韻符号化」はできても「心内表象化」ができていない、という事なのでしょう。

これを音楽に置き換えます。
音韻符号化」は、楽譜を読んで音に変えたり、聴いた音楽を音符に変える力です。ピアノで音にする場合と、声で音にする場合、違う力が必要になってきます。ピアノは、高さが決まっていますので、その音を鳴らせば音になりますが、声は音の幅や高さなどが身に付いていないと、うまく調節できません。また、楽譜には音の高さだけでなくリズムも記されています。リズムを読む力も必要になってきます。

心内表象化」は、読んだり聴いたりした音を一つのフレーズ・一つの音楽としてイメージする力です。「音韻符号化」だけ正確にされても、心の中でイメージがなされていないと、読めているだけで、意味が分からない上記の私と同じ状況になってしまいます。

音楽教室でたくさんの生徒さんと関わりを持つようになって10年ちょっと。
音楽における、この2つにの力は、初める年齢が非常に重要になってくると考えられます。幼稚園年少くらいまでに音楽と出会いそこからピアノや他の楽器などを続けている方は、ほぼ100%絶対音感と言われるものを自然に身につけています。

絶対音感の良し悪しはさておき、聴いた音が自動で音符に置き換えられるこの力は、語学においても同じなのだと思います。

息子は、1歳から毎日英語を聴き続けています。
2歳半の現在は、最近はアルファベットにも少しずつ興味を持ち始めました。車好きから「駐車場のP」、電車好きから車両に書いてあるアルファベット、たべっ子どうぶつ好きから動物の名前へと興味を広げ始めました。

流れてくるメロディーがドレミファソと聞こえてくるように、英語の音声も意味のある文章として聞き取れる英語の絶対音感が身について欲しいという親の思い…
果たして、どんな未来が待っているのでしょうか。
これからも観察を続けていきます。

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